7月25日
中日に0-1で完封負けしたこの日(写真の日ではありません)
1死2塁のチャンスで初球のスライダーを力のないレフトフライにしてしまい、凡退。
解説「う~ん、初球からいくのはいいのですが、行くならもうちょっと・・・」
・・・と歯切れが悪い(笑)
「あるある」である。
そう、最近の大山選手は初球から果敢に振っていく積極打法で結果を出している。
ちょうど解説でもそこを褒めていたところであった・・・
さて、
世の中、このコロナ騒動の中で、
「出かけて金使え!ただし感染するなとは言っておく」
・・・で、感染した日には
「だから自粛しろと言っているだろう」という空気。
「ダブルバインド(二重拘束)」
ということで政府を皮肉していた記事を読んで、
野球のことを思い出す。
野球なんてこんなのばっかりだけど、それはこういう事態に強かったのかと。
記事によれば
「私の命令に従うな」という命令にはどうすればいいのか?
という例題であった。
命令に従わないという命令を守ったら命令違反なのだろうか?
親から「もっと大人になれ」といわれ「子どもらしくいろ」
仕事をどっさりと積まれながら、「残業するな帰れ」など。
こりゃストレスだという内容でたしかに理不尽だ。
こんなのを人生で初めて突きつけられたら
普通の人はマイってしまうのだろうなと思う。
ようやく、野球界が肯定できるポイントが一つ見つかった。
こういう「ダブルバインド」を経験できるのが野球界だったのだと(笑)
こうなると野球経験者が強い時代がくるか? なんて(笑)
野球では、初球から積極的に打ちにいき、
ポップフライを上げたりした日には、
「何も考えていない」だの「淡泊」だの、
打者の格によっては(そこが面白いのだが)
「お前ごときが、初球から振り回してるんじゃね~よ!勘違いすんな」
と言われる。
・・・・で、
「そういうこと言うんだったら、サインで『一球待て!』を出してくれよ、そうすりゃ俺の責任じゃなくなるのだから」
と思うが、そうならないことが多い。
ということで、打席に入る前にベンチから
「チャンスだぞ!考えていけよ~!」といわれる。
応援のようで応援でないセリフで、
ベンチの責任放棄のセリフである(笑)
その心は
「せっかくのチャンスなのだから、
よ~く、よ~くボールを見て、
自分が絶対に打てると確信できるストライクボールだったならば、
確実なスイングで、かつ力強いスイングをしてヒットを打つように。
それができないのであれば、せめて誠意を見せなさい。」
という無理難題なのである。
そのような場合に「フルスイングできる打者」は、
プロ向きであるといえるし、
逆にいえば組織的サラリーマンには向いていないともいえるかもしれない(笑)
ただそれができない「いい人」は、監督にはならないがコーチで残れたりする(笑)
平均的な気質の人間であれば、とりあえず初球は見送るのだが、
かといって、悠然と見送るのも
「なんだアイツ?そんなにゆったりと構えて見送っているけど自信あんのか?」
などと言われるので、一応バントの構えをしてみたりして揺さぶるフリをしたりする。
揺さぶっているのは相手投手ではない、
「味方ベンチへの誠意である」
「いちおう、初球から自分がヒーローになろうなどという気持ちは捨てて取り組んでおりますのでよろしくお願いします」という。
そんな時に、ボール球だとすごくうれしい(笑)
逆にストライクだと、
いらぬリアクションのせいで
タイミングすら取っていないので、
すごく悲しい。なんにもならない(泣)
まぁ、そんなわけで、
「なんやかんやで結果論」と、
「誰かやらかした時には連帯責任」
というなにかと批判される野球界の伝統芸能は、
この混乱の時代にあっては非常に生きるのではないか?
今の時代はまさに野球界で鍛えられている者にとっては
慣れた状況であるともいえる。
そんなこと言っていて、自分がかかったらどうすんだ?
・・・って?
そんなの、
あれだけチャンスにフライをあげた原さんが名将になってんだから、
みんなそのうち忘れる、なんとかなるべと思うべし。
あとは、凡退したときの福留みたいな顔して周囲を威圧すると・・・(笑)
『そんなことできるか!』
と、思う人は自粛してましょう(笑)
というだけの話ということで・・・・
普通の人は、誠意をみせて
「考えているフリ」をして、
「セフティーバントのかまえ」
くらいにしておいた方がいいんじゃないかと思ってます(笑)
私が落ち着いているのは野球文化のおかげだったのだなと思ったという話でありました。
ちなみに私は当然の自粛です(笑)
この4連休、我が金魚の強化合宿ということで、
餌をガンガンやって水替えを毎日やるということにしております。