kokokaramakuruの日記

野球 金魚 競輪少々 思いついたことをビビりながら書くブログ

押さえるとこ押さえてる

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これは、職場の大のトラキチの先生が、

キャンプまで見に行って、撮影して送ってくれた写真です(笑)。

 

藤浪選手、いよいよ復活気配でなにより。

敗けてるけど、ベンチで明るい表情。

 

これを書いているのは、8月5日の試合後。

 

藤浪投手もよかったけど、

それ以上に巨人の戸郷投手のデキが素晴らしく、

粘り勝負の展開も、藤浪投手残念な結果。(阪4-1巨)

 

実は私、この巨人の戸郷投手には注目していまして・・・

 

「この投げ方でどこまでいけるのかしら?」

と、興味を持っています。

 

腕の振りは、いわゆる

『アーム式』の投げ方で、

これは「故障しやすい」といわれている腕の振りです。

 

しかし、これを矯正するかどうか?

というのは議論の分かれるところで・・・

 

ピッチングフォームに限らずですが、

スポーツのフォーム指導に対する考え方にはいくつかあって、

 

A フォームは悪くても、結果が出ているならばいじらない。

B いや、結果が出ている時こそ次のチャレンジをしていくべき

 

どちらも、それっぽいのですけど

Aの場合は、『結果が出ているから、いじらない』のはいいですが、

結果が出なくなった時には故障している場合が多いのが難点です

それから、結果が出ているという結果

その結果の程度がその選手にとってピークなのか?

それともまだ途上なのか?というのをどう判断するか?ともいえます。

(例えば大谷選手って途上なの?ここがピーク?をどう考える?)

だから、大成させようと思って育てている選手が、

途中で中途半端に結果が出てしまうと厄介ともいえます。

 

 

Bの場合は、結果が出ているので、

改良を加えてられる余力があるともいえます。

(追い詰められての改良は焦りながらなので大体が失敗します。)

 

しかし、フォーム改良というのは、大抵の場合、

パフォーマンスはいったん落ちるのが通常です。

 

使い慣れた古い道具と、

バージョンアップはしているがまだ使い慣れていない新品の道具

といった感じでしょうか。

使い慣れたものに比べて応用が利かないイメージです。

 

ですが、

先を見越した時に必要であればやれる時にやっておかないといけません。

じゃあ、いつやれるのか?

それは結果が出ている時なのかもしれません。

 

今年の菅野投手がフォームチェンジをしていますが、

「十分な結果が出ているのだから何も変えなくても・・・」

という見方もありますが、そういう意味ではないでしょうか。

 

結果が出ないから変えるでなく、今のうちにやっておいて、

もし追い込まれた時の材料にすることもできるのではないでしょうか。

 

恐ろしいのは、菅野投手がこれまでの結果でも

「まだ自分は途上だ」と思っているということではないでしょうか。

 

さて、話を戸郷選手に戻します。

戸郷選手の投げ方を見ていると私は思い出す選手がいて、

かつて巨人には西山投手という、

馬力のバケモノみたいな投手がいまして、私も好きな投手でした。

とても明るくて見ていて楽しい選手で150km/hを連発していました。

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途中で、ちょっといい時期もあったのですが、

結果としては短命の投手であり、悲しかった思い出があります。

 

さて、悪く言っている「アーム式」ですが、

じゃあ、誰も居ないか?というと、

例えば、かつての金田正一投手や、

中日のストッパーだった岩瀬投手もそうでした。

西武にいた杉山ケントなんて左投手は私は大好きだったのですが、

居ると言えばいます。

(古いのだしてすいません、好きだったのを出したいだけです)

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中学生並の体力だったというのも話題だった愛すべき選手(笑)

 

・・・で、何をいいたいかというと、

 

「アーム式のテークバック」というのは、

ちゃんと理解してやっていれば活躍できるのですが、

理解しないでやると、

動きの中の組み合わせによっては、

故障につながりやすい瞬間が現れる投げ方であるということです。

柔整師が脱臼しやすい肢位とかいって教わるやつです。

 

しかし、投手にとって

「アーム式のテークバック」には麻薬的な快感があるのです。

 

それは、「胸の張りの充実感を得やすい」ということです。

 

「胸を張って投げる」と思うとそうなります。

 

漫画でもそういうシーンが多々あります。

「ウオリャ~!」

というコマは大抵が胸を張っているシーンです。

 

・・・で、それを目指してやると、

『胸を開いて回す』投げ方になります。

それをすると、胸の充実感はありますが、手先の意識は遠くなり、

元気なうちは、長い竿をぶん回しているのでチカラは出ますが、

自分で気づかないうちにチカラが抜け出して、

すっぽ抜け出したらもう止まらなくなります。

 

故障的には肩の前が痛くなります。

 

前に、「動きの組み合わせ」と書きました。

 

投球フォームは、

肩、肘だけでなく、腰、下半身、回転、重心移動などの

「組み合わせ」で見ていくのが重要です。

 

「肘を上げろ」だけでは、まずうまくいきません。

 

いつ、どのタイミングで重心を移動させていくか?

回転を始めるか?などの組み合わせが重要です。

 

大抵の場合、

アーム式の人は「勢いで全部つなげて投げよう」とします。

それでケガします。

 

そんな風な、「勢いバカ」なのかな?

と戸郷選手が出てきた時に見ていたのですが、

「それにしては長続きしているな?そろそろぶっ壊れる時期じゃ・・・?」

と不思議に思っていたのですが、答えが見つかりました。

 

あ~、ちゃんとやってたわけね・・・

 

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このキャッチボールみれば、戸郷選手が

「勢いバカのアーム式」ではないことがわかります。

野投手の投げ方も、もちろんそう。

 

投手のキャッチボールって、野手とは違います。

 

マウンドを活かした投げ方を意識して、

平地でやると、ギクシャクして見えます。

 

それは一つ一つの動きを

「キメて」から次に進むというプロセスをしているからです。

 

それをマウンドでやるとつながるのが投手の不思議です。

 

野手投げは、ステップの着地と同時に投げるイメージです

投手投げは、ステップした時点で、本体はまだプレート側にあるイメージです

 

その時差が長い投手ほど打ちにくいです。

打者からみると奥行はよくわからないからです。

アーム式で開くと横に腕が見えるので合わせやすいのです。

 

それから、この動画で、遠投をしている時の両者の視線に注目してください。

相手ではなく、空中の投げたい軌道に乗せるようにしています。

 

見た目には山なりの投球ですが、本人の中ではライナーを投げています。

 

「山なりの遠投なんて意味ない」という意見は、

これを知らないからです。

 

この角度にすることによって、

マウンドの傾斜に合わせた股関節の角度を作ることができます。

 

「あれ?反対じゃないの?」と思われるかもしれませんが、

よく考えてみてください。

 

そして最後、

「開いて回す」ではなく「開いて閉じる」で投げています。

 

長々とすいません。

 

私の感想

「おいおい菅野さん、こんな秘訣満載のキャッチボールの映像をあげてくれちゃ困るよ・・・この部分は秘密にしておいてもらいたかった・・・あなたってホントに野球界を良くしたいと思っていたのね さすがです 」

 

結論として、

こんな贅沢なキャッチボールの動画を見れる時代になってしまったのでは、

私はもう仕事がありません 笑

 

うらやましい・・・・

 

そりゃ、今時の高校生の球が速いわけですよね・・・

 

 

なんで、こんなことを書いているかというと、

治療家の卒業生からいきなり連絡がきて

「治療のために投げ方を勉強したい」というから、

さてどこから説明したらいいやら?

 

と整理しようと思ってまして(笑)

 

この動画みろ、で終わるか・・・トホホ(汗)