『広告』について、という題材のインタビューで、
有名脚本家さんのインタビューの中で出ていた会話です。(小山薫堂さん)
『自分の伝えたいことを、書いてしまうと伝わらない』
人は教えてもらった(押し付けられた)もので心は動かないという・・・・
これ・・・
高校生向けという設定の番組ですけど・・・・
なんちゅうハイレベルなご回答。
いや、逆に高校生だからこそいいのか。
もうアタマが固まった大人はこれを言っても響かない。
いい歳して、
まったくアタマの固まっていない私に、これは刺さった。
一応、教員やら野球のコーチなど
「指導者」というくくりで考えれば20年近くになるはずなのだが、
全く方向性が定まらない。
そう、私の場合、
説明しすぎなのである。
「お前は話が長い」だの散々いわれたもんだが、
内心
「クッソ~、じゃあアンタは誰かを育てのか?」
などと思いながらやっていたが、結論として私の敗北でございます。
「ダメなヤツには何を言ってもダメなんだから」
という指導方針に対して、
「じゃあ見捨てられた選手を俺が変えれば、俺の勝ちだな」
などと思ってやってみたりしたものでありますが、
結論として「なぜか私がウザがられる」というオチで。
いや、私だって「こりゃ厳しいぞ~」
と思いながらやっていることが多いのですよ。
でも、せっかく来たからにはなんとかして・・・
と本人に分るように説明しているうちに長くなるのです。
そりゃ~できる人、
理解力のある人には話は短いですよホントに・・・
ずっと応援し続け、指導をしていたとあるプロ選手からは
「引退してから教わっていた話の価値がわかりました」
などと言われても、これは嬉しい話でもなんでもなく、
要は私のやり方が失敗で、
全部「教えようとした」から逆に価値が下がってしまったのである。
最近では、熱心に『お願いします』となっていたはずの学生が、
「もういいや」となるという事例が頻発。
これも結局、「教えすぎ」「話しすぎ」なのである。
私の尊敬する森脇健児氏がラジオで言っていた。
芸能界で生き残る秘訣
「運 と 縁 と タイミング」
そして、
『パクリ(盗む)』
「教えてもらったことは忘れるけど、
盗んだことは忘れない!」
古いやり方と言われているが
「芸は盗め!」
って、そういうことだよな~
盗もうとする気迫こそ
「モチベーション」だもんな。
考えたら、
選手のプレーのモノマネをする。
というのだって
「動きを盗む」ことに他ならない。
「相手にやる気がない」という前に、
そもそも、
盗みたくなるほどこっち(自分)が魅力的なのかどうか?
を考えなきゃいけなかったんだよな。
卒業生が離れていく理由がわかる。
なんだか私って貧乏くさいもんな(笑)
いろいろ指導してるけど「儲かってね~じゃん、勝ってね~じゃん」と(泣)
「いい人なんだろうけど、ああはなりたくない」と見えるのだろう。
それじゃ~大阪の柔整師は離れます(笑)
冒頭の広告の話も、
「見た人に全部伝えるのではなく、『それってどういうこと?』と調べる」
と持って行かなければならないのも「盗みたくなる」につながる話だと思う。
考えたら、私の野球の指導の勉強だって、
色々なチームの練習やら試合を
「盗み見」「盗み聞き」してきたものばかりだもの(笑)
いわゆる「教わったこと」は確かに忘れてるな・・・
あんまり説明しないと不親切なのではないか?
などと不安になってしまい説明過多になってしまっていたが、
そうじゃない。
あと、相手によかれと思って、
私の予定をひん曲げて相手に合わせていたが、
それが逆に
「自分の持っている内容の価値」を下げてしまっていたようにも思う。
まぁ、
「俺ごときがエラそうにすんのもな~」
といつまでも若造のつもりでいたが、写真を見ると、
まぁまぁなオッサンになっている(笑)
というワケで、昔の師匠が
『弟子入り志願者を3回くらい断る』みたいな話がよくあるが、
私もその路線でいこう。
もうすでに一度仲良くしてしまった学生は仕方ないから、
そこはまぁ軽んじられても仕方ないということで、
次の1年生からにしよう・・・
・・・と、実はこれまでも決心したことは何度もあるのだが。
つい寄って来られると、
決心したのを忘れて喜んでベラベラと喋ってしまうんだよな~
結論として、
教えられるものは特にない。
盗みたいものがあったら盗んで見やがれ!
そう簡単には盗めないだろうがな!
アッハッハ~!
という、振る舞いを心がけてみよう。
そうしたら引っかかるヤツも出てくるかもしれない(笑)
そんなことできる・・・・かな?(汗)
しかし、これはスポーツやら学生指導の話だから呑気なこと言っているけど、
職場でだったらストレス満載でしょうな~。
それだってやっぱり自分が楽しく魅力的に見えるようにしなきゃいけないのでしょうね・・・