kokokaramakuruの日記

野球 金魚 競輪少々 思いついたことをビビりながら書くブログ

素人なりの評論

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(内容とは直接関係ありません)

 

学生にしゃべったらウケたから書いてみる。

 

先日行われた、人気番組M1(漫才のコンテスト番組)についての考察

 

優勝したコンビについて「あれは漫才なのかどうか?」ということで議論が白熱しているとネットの記事で知る。

 

「これは漫才の大会なのにあれは違うのではないか?」

「つまらん」「こんななら止めたほうがよい」

「お笑いなのに面白くないのがいけない」

などなど、辛辣なコメントも多い。

 

まず、これだけ議論になる時点で大したものだと思う。

賛否両論というが、「賛」も「否」も参加者としては数なので、

どっちにしろ視聴率や話題性ということでいえば

主催者は「狙い通り」ということになる。

 

さて、私はあの番組を「勝負事のドキュメンタリー」として視聴している。

おそらくそう思ってみている人も多いと思う。

 

『他人が必死になっているところを外野から観戦する』

というのは、やはり何か人の心を惹きつけるものなのだろうと思う。

 

さて、あの番組を勝負事と思ってみていると、とても面白い。

 

ここからは、私の全くの私的な見解なのでよろしくお願いします。

 

基本的に勝負事は、

「まず何の勝負なのか?」を理解していることがとても重要だと思う。

「何を競っているのか?」「どういう風に勝つのか?」

「どういうルール(誰が審査?どんな採点方式?)」など・・・

 

もちろん、建前は「漫才」なのだけども、

「お笑い」というつかみどころのないものに、

それでもどうにかして順位を付けなきゃいけないから、

なるべく多くの人が納得してもらえるように・・・なんてことで、

色々な案がある中で、「とりあえずこれでいこう」とやっている。

 

だから、完全な評価なんてのはあるわけはなく、

「そりゃそっちにも良さがあるのは分かってますけど、それ言っていると進まないからこれでいく」とやっているのだと思う。

 

そういう時に権威的な存在というのが大事になってくる。

「大物の○○さんが言っているんだから」ということで進める。

これって何も審査だけじゃなくて色々な場面であると思う。

 

さて、優勝したコンビの物議をかましている芸人さん、

実はこの方、このコンテストの数日前に

又吉さんの教養番組で「プログラミング的思考」に関する特集の中で解説者的な立場で登場しており、「プログラミングとはなんぞや」ということに関して分かりやすい解説をしていた。

要するに、プログラミングを学ぶことは欲しい結果を導くための思考が身につくという内容であった。そこにはさまざまな分析と解釈が必要となってくる。

 

この番組を見ていたので、

「あ~この人はこんな風に考えている人なんだな・・・一体、どうやってくるのだろう?」

 

という興味があった。

 

そしてあのコンテストでの「戦い方」でありました。

見事に獲った。

「勝利至上主義」でいったと思う。

 

これは私なりの推察

まず、今回の彼らに対する否定的な意見の中で

「あれは正統派の漫才ではない」という意見があるが、

彼の分析からすれば

「このコンテストで自分はふつうの漫才では勝てない」

と分析していたと思う。

(そもそも正統派ってナンだ?というのはおいておいて一般的なやつということで)

 

歴代の優勝者のやり方や全体の流れなどを分析し、

「その中で自分のできること、勝つ可能性のあるものは何か?」

なんてのを考えたのではないかと思う。

プログラミング的思考なのではないかなと

 

「『笑い』は誰を笑わせようとするか?」によって変わる。

笑いは聞いている人の知的レベルや生い立ちにかなり影響される。

 

「わかりやすく」なければならない。

 

昨年の優勝者は、さっさと「型」を聞いている人に分からせて、

そこにドンドンと放り込むというスタイルを取って、

効率よく連打することができた。

これは凄い発明だった。

 

じゃあ、それをやればいいじゃんと思うが、

 

笑いは「新鮮さ」も大事である。

 

「型に放り込むパターン」をやったら、

昨年のがあまりにインパクトが強かっただけに、

「あれ?これって去年のパターンじゃないか?」となるのではないか?

 

そんなことを考えながら作戦を考えるのではなかろうか?

 

それから自分の知名度などの把握も重要だと思う、

出てきただけで面白いことを言うと思われている人ならば

観客も「ジッと待って聞いてくれる」であろうが、

「アンタ誰?」という状態だったらさっさと何か仕掛けないといけない。

 

そんなこんなで、

「これまで見たことないスタイル」

というところに勝負の可能性を賭けたのではないか?

なんてなことを思った。

 

それから「見たことないスタイル」にしたのは、「審査員」のこともあったと思う。

 

審査員に選ばれているのは「漫才」や「落語」の大御所と言われている人である。

 

当たり前だが「目が肥えている」

 

その目が肥えている人の

「肥えた目にばっちりハマるような芸」をしたら、

まず新鮮味がないのと減点しやすくなってくるリスクがある。

 

例えば、私は一応、野球の投球フォームの専門家なので、

例え150kmの球を投げたとしても、

「あ~この投げ方ではこういう理由で試合では使えませんね」

などと減点するポイントを発見してしまうだろう

いや、見つけにいく(笑)

 

もちろん130kmだけど「こういう投手は実はやります」と高得点をつけてみたい気持ちもある。

 

しかし、サッカー選手が出てきて、

ドカーン!と強いシュートを打っていたら、

よく分からないので迫力で高得点をつけてしまうと思う。

なぜならよく分からないから。

 

良く分からないのにお客さんにウケていたなら、

『ウケることが大事』などともっともらしく言うと思う。

 

要するに、周囲はウケているのにそれを否定して減点する時には、

周囲を納得させるだけの理由を述べられるだけの専門性を持っていなければ、

「なんだよ、自分の好みで点数をつけているのではないか?」

なんて言われそうだから。

 

私は某資格の審査員をしたことがあるのだが、

「落とすならちゃんと理由を明記してくれ」というのがある。

そりゃそうだ、受験生からのクレームの元ですから。

もちろん「合格」にそれはいらない。

 

つまり対審査員ということを考えれば、

『相手の土俵に乗らない』

ということもこれまた戦法であると思う。

 

・・・で、目の前の聴衆は笑わせる。(これはもちろん肝心)

 

目の前の観衆は笑っているのに、

低い点をつけようと思ったら理由をつけなきゃいけない。

でも、専門家じゃなければ理由をつけられない。

じゃあ高得点を付けるしかない。

 

「相手の身になってみる」

そんなのも勝負の鉄則のように思う。

 

でも、そんなもっともらしい理屈より

そもそも審査委員の大御所の皆さんは、

自らが時代を切り拓いてきた人たちなだけに、

「新しいことを発想することと実行する度胸への敬意」

というのもかなりあると思う。

これはやってきた人ならではのものがあるのではないだろうか。

それが一番大きかったのではないかと思った。

これも見ていて気持ちよかった。

 

コロンブスの卵』ってやつですかね。

 

 

すいません、素人がえらそうに(汗)

 

仕事にも通じるところがあるな~と思って書いちゃいました。

 

 

「おまえ、そんな風に番組見ていて楽しいのか?」

 

なんて思われてしまいそうだが、安心してください。

とりあえずシンプルに笑ってますので。

 

私個人としては、歴代の中でも、

けっこう面白い回だったと思うのですけどね~