ドッジボールのテークバック
大学生がドッジボールなんてやるのかいな?と思っていたのだが、なかなかの白熱ぶりで、むしろヘタなスポーツよりも楽しそうだ。
かくいう私も小学生のころはドッジボール大好き少年であったが、あんまり投げるのがうまくなく、「ドッジボールやろうぜ~」と発案するタイプではあったものの、始まると当てに行くエース格ではなく、逃げ回っているタイプであった。
「当てられた時にどんな顔をすればいいのか」というのは最後までテーマであった。
こんな風に書くと、
『あれ?野球をやっていたのに投げるのが苦手なの?』
と思われるかもしれない。
理由は単純で、私は手が小さくて指が短いのでボールの掴み具合がどうしても浅くなってしまい、力が伝わらなかった。
握れるボールを投げるのと、握れないボールを投げるのでは、見た目の形は同じでもチカラの出し方が変わってくる。
上の写真のもう一コマ前
握れないボールの場合、ボールを落とさないために、ボールを下から支えなくてはならない。
そのあとのモーションの中でも、常にボールの下に手のヒラを当てておく必要がある。
その一方で、
野球の投げ方
握れるボールの場合は、テークバックでボールを下向きにする状態を作れる。
・・・で、それがなんなんだ?
というと・・・
以下の2枚は、テイクバックの最終局面(トップ)
ここから動きが切り替わり、投げる方向へ向かっていく(加速局面)のスタート
だいたい似たような形だと思いますが、ここに来るまでの筋肉の使われ方は違っています。手のひらの向きは大きな違いなのですが、その他の部分という意味で。
この時に、ドッジボールの方は、主に肘を曲げるための上腕二頭筋(力こぶ)が使われている。
一方で、握れる野球ボールの場合は反対に肘を伸ばすことに使われる上腕三頭筋が主に作用している。
・・・で、ここから投げる方向へのチカラを向けていくわけですが、筋肉の状態によってそのあとのチカラの出し具合も変わってくる。
チカラが入っている状態で加速させるのと、リラックスした状態から加速させるのでは変わってくる。
スピードを出すためのキモである回旋動作にも大きく関わってくる。
野球の指導方法の中で、『テークバックでは生卵を持つくらい軽くボールを持つべし』という教えがあるくらい、ここでリラックスできるかは重要になってくる。あまり握りこんではいけない。(プレッシャーがかかる中でこれが難しい)
ワタシは手が小さく指も短いので、ボールを落とさないために腕にずっとチカラが入っていた、そのおかげで確かにボールは落とさないのだけども、投げる方向にも腕が伸びなかった。結果、ボールにチカラが加わらなかった。
・・・というのが今まで自分を納得させていた理屈でありました。
だから仕方ないのだと・・・
今回、「学生の写真でも撮ってやるか~」と思いながら、観戦していてふと気づいた。
うまく投げる学生のやり方を見ていると、うま~く手首を巻き付けるようにしてボールを落とさないようにしながら、大きく肩を回して投げていた。
あれ?、私がダメだったのは単に手が小さいからではなく、
「肩を回して全身を使って投げるようにすりゃよかったんだな~」
と今更発見するという・・・
それを知ってりゃ、もっとヒーローになれて、キャーキャー言われたのにな~
思えば、ワタシを当てまくってモテていたアノ野郎の投げ方を思い出すとそんな感じだったな~
クッソ~ クヤシ~(泣) ただの引き立て役になっていたな~
・・とそれはさておき
投げるものによって、色々なやり方があるって面白い
以下は、テークバック後、トップから先の話を書いたネタ