広辞苑より
最近、ハマって読んでいるのがロシア語通訳として活躍した米原万里さんのエッセーなのですけども、その中の一節で
「日常われわれは、いっぱい余計な言葉を言っている。それを学問の言葉で「冗語」といいます。この「冗語」が同時通訳でいっぱい入ってくると、何を言っているのかわからなくなる。これをなるべく剝ぐことが大切。でも冗語だけ残して重要な情報を省いてしまう人がいるんですよ。」
こんな本
ちなみに、上の一節はその中でイタリア語通訳で活躍した田丸公美子さんとのやりとりで、これに対して田丸さんの
「政治家の言葉にも多いわね(笑)言葉だけきれいで何を言いたいのかつかめない。」
と続く。
政治場面の黒子としてやってきた人たちのやりとりだけに面白い。
さてワタシ、この「冗語」という言葉は初めて知りました。
ですから、この話を聞いて「へ~そうなんだ」と勉強になったのでありました。
しかし、これをどうやって読むのか分りませんでした。
まぁ「冗語」に関してはほとんど使わないからいいのですけども、
この文字を見て「あれ?じゃああの漢字はどうなんだ?」
と思いだしたのが「冗長」というものでした。
この言葉は論文の批評なんかで「この文章は冗長だ」みたいな使われ方を目にすることが多くあり、前後の文脈から「あんまり良くない、間延びしている」みたいな感じであろうことは察しているのだけども、ナント読めばいいのかわからずにいて、
「かんちょう」かな?なんていう風にあやふやな状態で誤魔化していた文字でした。
そんなに日常で使うわけじゃないしな、という気持ちもあり。
「辞書を引けばいいでしょうが」とそれはそうなんですけど、どう読めばいいのかワカラナイのをどう調べれば・・・
と、思ってネットで見たら、ちゃんと手書き入力するサイトがあり、入れたら一発で出てきました。そして広辞苑で調べることができました(写真)
「冗語」じょうご
でした。
そして「冗長」(じょうちょう)でした。
「冗長」(じょうちょう)くだくだしく長いこと。
思っていた意味は合ってたな(汗)
そして、ワタシのおしゃべりと一緒だ・・・気をつけねばと反省したのでした。
う~ん、なぜこれが読めなかったのであろうか・・・
読めない漢字を推察するときに、他で使われている語句から引用するというのがありますけども、今回は他に使われているものが全く思い浮かびませんでした。
他に使われている言葉は無かったのだろうか・・・・
・・・と、読めるようになってから、
この「冗」を使った文字を見てみたら、
ありました。すげ~わかりやすいのが
じょうだん「冗談」①むだばなし。むだぐち②ふざけて言う話。
あれッ!、なぜこれが思いつかなかったのか・・・・
「おいおい冗談は顔だけにしてくれよ」などと散々言っているくせに・・・
でも、考えたら今までの人生で「冗談」って漢字で手書きをしたことないな・・・
「いや~じょうだん、じょうだん」なんてトンデモナイ回数を言っているはずなんだけども・・・・
そうか、冗談って、おしゃべりでは使うけど文章で使わないもんな・・・文章で冗談って、あんまり書かないし。
う~ん、なんだか恥部を晒しているようで恥ずかしいのですけども、ワタシは今までの人生で読めてませんでした。
すました顔して、なんとなくモニョモニョという感じで誤魔化している時ってけっこうありまして・・・
さらに適当な性格の問題もありまして、しっかり調べないで「こんなもんだろ」と、適当にかわして逃げてしまっておりました。
逃げ切れるならいいのですけど、結局、読めない漢字があるとなんだか小さなコンプレックスになっていきますね。
書類関係なんて、それで目を逸らしてしまっているものが多くあります。
でも、長年読めなかったものが読めた時はけっこう嬉しいもんですね。
自己満足の冗長な文章になりました(汗)