2月7日星林高校に指導に行った。今日もテーマは「走り込み」だ!開始前に軽く説法をする。
「いいかい、低いレベルのうちはこっちがあの手この手と飽きないように遊びの要素を取り入れたり目先を変えるなどするが、所詮それは浅く広くでお茶を濁しているだけだ! 上級レベルは素人なら飽きてしまうような単調なメニューの中に自分で光を見つけるものなのだ! 違うかい?」などとそれっぽい事をいう。
決して、「ネタが尽きた」とは明かさない!
私とM島くんとで分担!
私は、エース中西を含むピックアップした5人にひたすらダッシュをさせる!
M島くんは昨日、仕込んでおいたテニスのスピードドリル、東海大陸上部の短距離ドリルなどを残りの20名ほどに指導!こっちはバラエティーで楽しい!
私の選ばれた5名はエリートコースとして、ただ100本ダッシュ!これは苦痛だ!
しかし「俺は選ばれている」という意識は当然ある。野球選手はグループ分けのメンバーの顔ぶれで敏感に意図を読む習性がある。例えば「俺は2軍なんだな」とか・・・・
しかし、私のチームには5人しかいないということは、当然M島チームにもレギュラーはいる。「これはどういうこっちゃ?」選手は不安になる。ここが狙いだ!
結果として、どちらのグループの選手も精力的にトレーニングをこなすことができた。
私は「最後まで走り切れ!」とか「流さず全力で最後まで走らんかい!」などという走りこみの定番の声は一切発することなく具体的なフォームの指導にあたることができた。選手はかなり足にきているようだったが笑顔すら見せて100本ダッシュ(100M50本、30M50本)を達成できた。3時間ひたすら、ダッシュとデッドリフトを繰り返した!
さて、選手に向かって「単調なトレーニングの中に光を見つけろ」などと言っていたものの指導しているこっちが飽きてきた
「う~ん、選手は一生懸命やっているんだがもう一発刺激が欲しい何かスピードを引き出すような」
こんな時、ふと競輪が頭に浮かぶ。(なんで?笑)「これが競輪だったら・・・・」
競輪の予想紙を見ると選手のコメントが載っている。
〇〇選手のコメント「××選手を目標に勝負します」なんて調子だ!これは先行選手にマークします。という意味だ。マーク選手が先行選手の後についてスピードを乗せてもらう戦法だ!
どうにかこの走る選手の前に目標を置くことはできないだろうか・・・俺が前で走るわけにもいかんし・・・ 試しに一人を先行選手として前においてみっか・・・
とふざけた発想ながら一人を1車身・・・
もとい1.5mほど前においてスタートさせてみた!
すると、なんとスピードが上がった!後の選手は前を抜きにかかるし、前の選手は「逃げ切ったるわい!」とばかりに粘りこむ!結果として単調なダッシュがかなり熱気を帯びた!
しかも、やっているうちに真ん中の前からスタートしている選手が抜かれまいと蛇行したり横に当たろうとしたりしだした!マトモな教育者なら「真っすぐ走らんかい!」などというところだが、抜かれないために後から来るのをブロックするのは競輪では常識だ!(だからこれは競輪じゃないってのに 笑)
思わずニヤけてしまうのを止めるのが必死であった。面白すぎる!
「差せ~!」とか「粘れ~!」など声をかけながらの指導は完全に客になっていた。
あっという間の100本であった!
しかし、
ひっで~コーチだな(笑)