8月1日 事務のNさんから息子Y君の近況を聞く(写真は小学5年生時代に指導したとき)
写真の当時は小5であったが、現在は岸和田市の中学に通う1年生である。
さて、そのYくん。新チームとなり、これまでは球拾いだけだったのが野球をできるようになったという。
そして、希望のポジションを申告することとなり、Yくんは自分がこれまでやっていたサードと外野を申告した。 ところが監督からは「キャッチャーやれ」と言われた。
これまで、唯一やったことのないキャッチャーであるし、他に居なかったのならまだしも、希望者はちゃんといたそうである。
Yくんも最初は驚いたようだが、「じゃあやるか」ってなもんでその気になっているらしい。
父親のNさんは、笑って話していた。
その話を聞いて私は自分自身の記憶も蘇りなんだか愉快な気持ちになった。
ある意味、人生の方向が決まった大きな1日のことである。
私の通っていた座間市立栗原中学の野球部は当時、3学年で70名の部員がいた。
そんな中で1年生なんて野球なんてやるわけはなく、声出しと先輩の機嫌で距離が決まる校外ランニングがメインであった。
3年生とも口を聞いてはいけないし、ましてや顧問の先生なんて後光が差しているような存在でありました。
補欠の先輩などは、「俺は監督の洗車係なのだ!」と威張っているような状況で、
私も「お~スゴイッすネ!先輩!」などと興奮していたものであった(笑)
とにかく、監督との距離は果てしなく遠い部なのでありました。(笑)
そんな中で1年生の時の7月のある晴れた日のこと・・・
監督から「今から一人づつスイングを見てやる」という声が私も含む21名の1年生にかけられました!
突然の状況に、我々1年はちょっとしたパニックになりつつも、「俺が先にみてもらうぞ!」とばかりに順番を争うような形で列を作りました!
私も1番に見てもらいたかったのですが、先陣争いに敗れ4番目・・・
「アッチャ~これでせっかくのアピールのチャンスを逃した~悔しい~」などと嘆いておりました。
・・・しかし、この順番が後にとんでもない幸運?をもたらすとはこの時点では分かりませんでした(汗)
パイプ椅子に座っている監督の前に一人づつ立ち、スイングを審査してもらいます。
私は4番目ですから、横目で見ながらその様子を羨ましく見ておりました。
栄光の一番を獲得した私の同級生Aくん、「これは最大のチャンス」とばかりに張り切っております。
そりゃそうです、それまで1年なんて蚊帳の外もいいとこです。
その嬉しそうな顔が私の悔しさを倍増させておりました。
さぁ、そのAくん緊張しながらも監督の前でスイングを10回ほど披露します。
そして、監督のコメントを待ちます。
「ゴクッ・・・」緊張の一瞬です!
順番待ちで並んで待っている私たちも耳をダンボのようにしてコメントを待ち構えております。
「アイツはどんなアドバイスを頂けるのか?中学になると専門的な話もしてもらえるのではないだろうか?俺も聞いてやる!」という気合いです!
次の瞬間、監督の口から発せられた言葉は衝撃でした!
「お前な・・・人にスイング見てもらうのに『お願いします』も言えないのか?お前みたいな奴はいらん!消えろ!」
「ドッヒャ~!」
なんと、スイングどうこういう以前に終わってしまいました!
張り切って一番をとったAくんはこれで終了!
うなだれたAくんの姿は今も鮮明に記憶に焼き付いております(笑)
つづきます