こんな視線で見つめられていい加減な指導ができますでしょうか・・・
この眼は、「こういうことを毎日続けてみな」などと言おうものならホントにやりそうな眼であります(汗)
変なこと教えたら、その後の選手生命にかなり響きそうです・・・
相手は小学3年生、体格的には決して恵まれてはおりませんがこの眼力・・・
かなりの野球好きと見た・・・
小学3~4年といえば、教育論的には非常に重要な分かれ目にある年齢である・・・
ちなみにこのK少年は非常に物静かであった。
物静かではあるがその瞳には強い意志が感じられた。
聞けばチームでは体格的に一番劣り、弱い立場であるという・・・
私はこういう状況に大変弱い・・・というかこういう子になぜか好かれる。
「よ~し、じゃあやるか~!俺についてこい~!」 などとすぐなってしまう。
ちなみに、投球フォーム論的にはこの時期についてしまった「投げ方」はほぼ一生モノと言われている。
何度も言うが、それにしてもこの眼・・・・アブナイ(笑)
かなり真剣なだけに、これで私が彼に対して変な態度をして失望させてしまった日にはグレてしまいそうだ(汗)
この日の体育館は40度近かったが、冷や汗が出ながらの指導であった。
指導の具体的内容もそうであるが、それ以上に小学3年生とはいえ、というか、だからこそ選手として尊重した言葉づかいに私は気を使う。
相手はあまり多くを語らないからこそ、絶対に指導者に絶望させないようにしたい。
このあたりは、プロなんかを指導している時より数倍気合いが入る。
こっちの方がプレッシャーがある。
『こいつの人生を左右している』という実感がある。
私の周りにいる学生は、
「組長はプロの指導がエライと思っていてあんなに偉そうに我々に説教するのではないか?」などと思っていそうだが全く違う。
私が言いたいのは
「この眼をした少年が君を頼ってきた時に、君は適当に指導ができるわけ?もしくは『俺はできない』と言うの?」ということだ。
例えばこの少年が私の指導を愚直に繰り返しているのを、『誰かに否定されたら、どれだけ傷付くであろうか?』なんてことだってプレッシャーとして感じる。
逆に「良い練習しているな~いい人に教わったんだね」と言われた時にはかなりの自信になる。
ちなみに私は高校の監督から「あの先生に教わってきたなら大丈夫だろ」と中学の先生のことを言われて心細かった気持ちが一気に晴れたという記憶がある。
さて・・・
よく●●選手を育てた名監督などと、例えばプロの監督が言われたり、大学・高校の監督が言われたりするが、「アホか!」といつも思う。
今年はプロでルーキーが大活躍しているのでさすがに皆さんも勘付いていると思うがプロで育ったわけがない。
ほんじゃあ高校か?というと、現在の高校野球でプロになるような選手が高校で野球を始めてイチから高校の監督が育てたなんてワケもない。
名門なのに、「今年は下級生がズラリです」なんてのもありましたね。
てことで、大概は中学の名門チームなりで優秀な成績を収めた選手である。じゃあその中学のチームかというと、これまた大概は小学校の時の上手い選手が中学でやっぱり活躍しているケースがほとんどである。
ほんじゃあ、今、プロで大活躍している選手にホントに貢献した原点の指導者って誰なのよ?
・・・てとこにもっと目を向けなきゃいけないし、その上級のクラスの指導者は、原点を指導した指導者の思いのバトンを受けて指導している気持ちを持たなきゃいけないと思います。
下請会社とは違うだろと!
上に行くほど責任が大きいんじゃないのかと!
皆で大切に育ててきた人材をあっさり消費してポイみたいな体制ってどうなのよ・・・
こんなもんオリンピックになるかい! などと吠えてみたくなる。
あ~夜中にギラギラしてきてしまった。