昨日、高校野球でコーチ兼トレーナーを務めているK﨑君が訪ねてくれた。
コーチング議論は非常に愉しいものであった。K﨑くんは悩んでいた。
もっと選手によいやり方があるのではないか?
自分の指導が悪いから選手が伸びないのではないか?
そんな風に考えるからこそ苦悩する。
さて・・
選手に監督自身が自らチームワークや道徳的な事を指導しようとするとどうしても説教がましくなり、選手の耳には届いても心に響くことはナカナカ難しくなる。
大抵の場合には『理不尽だ!』などと誤解され恨まれる。
なんといっても未熟な生徒である。
しかも、「なるほど~そりゃ~確かにそうですね!」などと同意してくれて実行してくれるようならそもそも道徳的な説教などする必要が無い状況なのである。
説教しなければならない状況というのは、相手が受け入れられる態勢に無い状態であることがほとんどである。
そんなワケで、私はもし自分のチームがあったならば実行してみたいと思う企画の一つが「映画鑑賞会」である。
映画にはそれぞれのテーマが分かりやすく込められているので、監督が伝えたいテーマに沿った映画を選べば、リラックスしながらも
言葉にできない重要なこと(例えば人情の機微など)を伝えることができるのではないか?
そんな話をK﨑くんとした。
そんな中で、とりあえずの例としておススメしたのが写真の「コーチ・カーター」であった。
とにかく主演のサミュエル・L・ジャクソンがカッコいい!
ストーリーは荒廃している高校バスケ部に赴任したコーチが、高校生活が人生のピークになるのではなく、若者たちが自ら人生を切り開いて将来に夢を持つための指導をしていくものである。
学業不振を理由に、連戦連勝中のバスケ部を休部にするシーンは、ヤマ場だ!
これを野球に例えるならば甲子園に出場決定したチームなのに、期末試験の成績が悪かったことが発覚して監督が出場辞退を決意して発表したら保護者や諸々の関係者から強烈なバッシングを食らっている感じとでも言えようか。
『そんなもんとりあえずいいじゃないか!甲子園が終わってからで!進路がかかっているんだぞ!こんな監督クビにしろ!』と迫られている感覚である。
指導者の覚悟を教えられる。
そしてコーチングの勉強になる。
試合での劣勢状態の中で叱咤激励するシーンなどは、
感情的な説教に見えるが、よくよく聞いていると
「いいか!お前はサイドから○○しろ!お前は●●を狙え!お前は××だ!」というように具体的に熱く指導している。
ピンチで選手が弱っている時にこそ諦めないで熱く作戦を伝授してくれる!
こんなコーチになりたい。
今日、K﨑くんとの会話ついでに、何となく流していたら見入ってしまった。
そして今回、初めて気づいたことがあった。
このDVDには特典映像として本物のカーターコーチのインタビューが収録されていた(後ろの画面)
私は絶句した・・・
私の中学時代の恩師U村先生に見事にそっくりなのであった・・・
ひょっとして親戚か?と思うほどである。
指導方針においても人間教育にうるさい上に、何かあるとすぐに「大会出場辞退だ!」と言いだすあたりもそっくりである。
チームが連戦連勝にはならなかったというところだけが映画と違うのであった
そうか、私はコーチカーターに教わっていたのか・・・
神奈川のU村先生をご存じの皆様、ぜひDVDをご覧ください。
話している笑顔など気味悪いくらいにそっくりです(笑)
体が冷えて寝ている時に私の夢に出てくるのはこの顔です(笑)
う~ん、いい映画を観ていたつもりだったが・・・