そこで学会があったので刺激をいただこうと聴講にいく・・・
そこで「お~そこにいたのか~久しぶり~」
と応えてくれたのが私が専修大学で非常勤講師をしていた時にお世話になった
佐藤雅幸先生であった。
左が佐藤先生
佐藤先生はテニス業界では超有名な先生である。
あの熱血キャラで有名なシューゾーさんのサポートをしていたり、ということは当然、只今日本人として初のランキングに登りつめているあのNK選手も実はサポートしている。
ちなみに3人の息子さんはプロテニスプレーヤーだったり、テニス漫画の監修をしていたり、有名人のトレーナーをしていたり、大学の教員だったりとそれはそれは大変なものであるのだが、いかんせん私がテニスに詳しくないので、それを皆さんに伝わる表現ができないのがなんとも申し訳ないが、詳しくはこの名前を検索すればいろいろ著作などが出てくるのでよろしくお願いします(汗)
ちなみに野球面で言えば巨人のメンタルサポートもしており、主にリハビリ中の選手のサポートをしているそうだ。
専修大学の体育の先生はそれはそれは個性的な先生方が多く、皆さんそれぞれの種目で日の丸を背負っていらっしゃるのでナカナカ聞けない話を聞けるともいえるが、言えない話ばかりであるのが困ったものである。
幸い、私はこういう感じの先生方に可愛がってもらえるという幸運に恵まれている。
こういう先生方はかつての自分がそうだったかららしいのだが、
「〇〇バカ」というくらい何かに対してムキになるような若者を好む。
私はそんなつもりはないのだが、大人から見ると損得計算しない(自分ではしているつもりなのだが)素直な野球バカに見えたのかもしれない。
確かに当時は「俺ならいい選手を作れる!」と根拠のない自信を持っていたものの当たり前だが上手くいかず暗中模索していた。人生設計という言葉は私の辞書にはなかった(今もないけど)カッコつけてる場合じゃなかった。
野球のことになるとムキになるが、それ以外の部分は「なるほど~!」とすぐ感化するところも面白かったのかもしれない。
いや、実際にかなり刺激的な話が聞けたわけで。
非常勤講師なんてのはフリーターであるので、自分の時間が終わればハイさようならで帰宅したり、ツワモノの先生になるとそこから2校目3校目に行くのがよくあるパターンであるのだが、私はこんな先生方がウロウロしている場所にいる以上「ここでしか聞けない贅沢な話」を聞くのがとても幸せだった。
こういうところでの私にとって刺激的な話とは何も選手のスキャンダルの話とかではない。そういうのは面白いけどあんまり趣味ではない。
それよりも、こういう先生が若かりし頃に泥まみれになって見通しの立たない挑戦をしていたというヒストリーを聞けることである。ワクワクする!
失敗談や、「ここで迷った」というような話が聴けることが私にとっての勇気になる。
こういうのは「雑談」と言われるものであるが、この雑談をどのレベルでするかが大問題である。
雑談から創造的なアイディアが生まれる。
それから、教科書や授業でワザワザ話すようなことではないけども、ちょっとしたコツやテクニックや考え方を聞けるというのもこの雑談の中である。
私の講演などを聞いている学生が「なんでそんなにネタが豊富なのですか?」と言ってくれるのはこの時期の雑談が強烈に効いている。
この「創造的雑談」の快感は「生きててよかった~」と思えるくらいの喜びである。
この時間が持てるなら多くのことは我慢できる。
この創造的雑談は時間を忘れさせるものがある。
多くの人がこの快感を知らない。
だから4月から関西医療大学で雑談の会をスタートさせる!
ここで、この佐藤先生から聞いた話で今も覚えている
「悪魔のささやき」という話を紹介する。
テニスに詳しい人が読んだら間違っているかもしれないけど許してください。
なんでも、トップレベルのテニスプレーヤーにしようと思えばサーブはスピンサーブというものを習得していかないといけないらしい。
これは打つ時に腕をひねるようにして打つ(のかな?)かなんかしてスピンをかけるそうだ。
ところがこれは、初心者では打つべきポイントがひねっている中での一瞬しかないためにミスが多くなる。特にジュニアは身長も低いのでサーブは入りにくい。
それよりも腕をひねらずにフライパンの面で叩くみたいなイメージで面をずっと正面に向けておいたほうが「とりあえず入りやすい」ものであるそうだ。
なんなら小学生くらいの試合ならそっちのほうが勝つ確率は高いらしい。
しかし、それで身についてしまうと上では絶対に通用しない。
さぁここで指導者は葛藤する・・・
確かに入らないサーブをさせられる選手はつまらないであろう。
自分より劣るはずの選手に負ける悔しさもあるだろう。
なんならテニスが嫌になってしまうかもしれない。
トップを目指す指導なんていいながら途中で辞められたらなんにもならない。
そして、とりあえず勝ち進むことで見えてくる世界もあることは事実である。
「本人も喜ぶのだから入るサーブにしちゃえば・・・」
というのが「悪魔のささやき」なのである。
こういうのは野球でいえばこういうことかな?なんてものは沢山あると思う。
中学生なんて進路もかかってるしな~
期限もあるし・・・
目先の勝ち負けではなく大きく育てるためには・・・
競輪ならもっとアツく語れますが(笑)
こういう指導における葛藤を知っているかどうかは大きいと思う。
現在の中高生に関わる時の私のスタンスはこういうところからきている。
ちなみに学会ではこの佐藤先生には挨拶に来る方が沢山いるので「ほんじゃ私は失礼します」と去ろうとしたら
「ちょっと待っててよ」というアイコンタクトがあり、「飯でもいきましょう!」
となってお好み焼きを食べにいった。
食事の前に私の職場の関西医療大学も案内させてもらい私の汚い研究室にも来てもらった。
ちなみに今の私の研究室の前には「アイスポ(私の自作新聞)」がベタベタと貼ってあり異様な状況なのだが佐藤先生は「いいね~やってるね~」と喜んでくれる。
こういうトップアスリートの世界にいる先生に誇れるものなど何もない状況の私であるのだが、隠しても仕方ないので
「今、私はもう、トップ選手の指導は控えてこんなことに力を入れているんですよ」
と恥ずかしながらも、私の現在のライフワーク(なつもりじゃなかったんだけど)になりつつある健康運動指導(高齢者野球体操)の映像を見せたら佐藤先生
「これはいいね~!発想が凄いな!こういうのだよな~さすが!」
などとべた褒めしてくれて
「よし!これ本出そう! 俺と組めば売れるぞ!」などと褒めてくれた。
「なるほど~こうしていい選手が育っていったんだな~」と気持ちよくなった(笑)
まぁ、ナカナカ孤独な戦いをしている私の組長式健康運動ではあるが、こういうファンキーな先生が喜ぶであろう着想は心がけているつもりである。
こういう先生は教科書通りの無難なことやってたら「大阪で埋もれちゃったな」とガッカリされることであろう。
それだけは避けたいという一念である。
というわけで褒められて調子にのって
またまた高齢者にグローブ持たせて野球指導した!
バァさんたちがグローブ持って集合している絵はナカナカ痛快です(笑)
グローブの型の作り方や、上手く見えるグローブの置き方まで指導したし(笑)
わはは!皆さんムキになってやっている!
野球健康体操だ~ 転倒予防にもなるぞ~
(あっ!もちろん注意点が沢山ありますのでマネしないでください
詳しくは著作で ナ~ンチャッテ 笑)
野球式コミュニケーションも楽しい!(皆さんやってみたかったのね 笑)
これぐらい脚が出るようになれば転ばないですわな(笑)
この要素を一つづつ分解してエクササイズしたら何個やらなきゃいけないやら・・・
それにしても・・・
人間、ちょっとした一言で元気になったり、絶望したりするもんですね・・
気を付けたいと思います。
今はまだ笑われている状況ですが、
ちょっとづつ理解してくれる人も出てきています。
面白くなるぞ~ 面白くなるぞ~ おもしろくするぞ~
と唱えてがんばってみますか。