組み合わせも決まりいよいよ本番でございます!がんばれ星林高校!頼むぞ!
(それにしてもアップシューズの色がカラフルですな~ 笑)
最近私は野球の話をじっくりできる大人の友(コンディショナー先生)を得たおかげで、逆にリキんで学生に野球をなんとかしようと考えなくなっている。
おかげで、大学でのスポーツ活動といえばもっぱらサッカー部の応援ということになっている。
これにより、学生に負担を強いることもなくなりお互いにハッピーである。
野球トークには、「タテマエ論」と「ホンネ論」というものが強烈に存在している。
そこを面白いと取るか、「うわ~ヤダ~」と取るかは個人の価値観によるが、「ホンネ論」を踏まえている人間の雰囲気というのは当然変わってくる。
野球トークでは、話をしている相手が「タテマエ論者」なのか「ホンネ論者」なのかを見極めて話をしないといけないし、今、この状況は「タテマエ」でいくべきなのか「ホンネ」で行くべきか?なんてのも重要な判断である。
これは仕事でもそうですけどね。
ホンネでいけると思っていてタテマエでこられた時には「やられちゃったな~」ってもんですけどね。
ホンネ論で語れる相手ができたというのは幸せなことですね。
さて、前フリが長くなってしまいました。勢いをつけるためにアルコールの力も借りながら書いております。そうじゃないと恐ろしい顔が何人か浮かびながら書いておりますもので(笑)
先日、学生のヒラセくんが私に技術論をぶつけてきた。
いわゆる「ゴロを捕る時には必ず正面に入るべきか?」というテーマであります。
これまでの定番の指導では、
『ゴロに対してはカラダの中心に打球が来るようにカラダを運ぶべし(足を運ぶ)。そうすれば、もしグラブで取り損ねたとしてもカラダに当てることでボールを前に落としすぐに拾ってアウトにすることができるであろう。
カラダの横で腕を伸ばして捕るというのは、全力でカラダを運んでもまだ届かない場合の最終手段である。とにかくまずは打球の正面にカラダを入れることに全力を尽くす』
というものでした。
もし、正面に入れた打球なのにも関わらず
横で捕るようなことをしたならば・・・
「プロのまがい物みたいなプレーしてんじゃねえぞバカ野郎!」と怒られるというのが定番でありました。(写真は闘将)
ヒラセくんによればとある有名プロ野球選手が
「横で捕った方が合理的である。カラダを横に向ければそれだってカラダの正面ではないか!」という説明をしていたという。
そこで「組長的にはいかがでしょうか?」という話題であった。
私は答えた
「それが実際にそうだとして、アナタは高校時代に監督の打ったノックを横で捕ることできます?」と問うた・・・
答えは「とてもできません(苦笑)」というものであった。
要は技術として合理的かどうかではない
野球社会学的論理があるのだ!
要するに野球というのは合理的技術の集積なのではなくすこぶる「人間臭い」論理によって動いているのだ。
打球を正面で捕るというのは、そっちの方が速いとかそういう合理的理由ではなく「誠意」の問題なのである(笑)
さらにいえば同じエラーをしたという結果は同じでも、「正面に入ってエラー」と「横で捕ろうとしてエラー」では査定者(監督)の評価は全く違うのである。
つまり、正面に入って捕るというのは、
『私は泥臭くカラダを張ってプレーをしております。横で捕ってカッコつけようなどという気持ちは微塵もありません。』
という無言のメッセージであり、それがチーム全体の士気に影響するのである。だから犠牲バントだってするのである。
『滅私奉公』である。
誠意のあるプレーというのも変な言葉であるが、野球界で野球をやっていた人にはこのニュアンスを分かっていただけると思う。
私の高校からの同級生で、大学でも一緒に野球をしたウガという男は、大学の自由なチームでは「横で捕るのが合理的だぜ~」などと無理やり横で捕るようなことをしていたが、
高校時代に寮外生(推薦入学ではないメンバー)から這い上がる段階においては、
なにはなくとも真正面とばかりに顔面でノックを止めるくらいの勢いでカラダを張っていた。そしてレギュラーとなった。
・・・・でアドバイス論になるが
ここで例に出した「横で捕る」を、チームのコーチではない立場から選手に指導した場合にこれは選手にとって果たしてありがたいアドバイスなのか?と悩むことは大切なことだと思っている。
なんなら、「せっかく大学で合理的な話を聞いたのに実行できない俺って・・・」と悩んだり、「せっかく教えてもらったのにやらなくて申し訳ない」などと思ってしまうかもしれない。それだったら「迷わず正面」のほうがいいであろう。
ちなみに私は「正面に入る野球」が好きである。
その感覚は仕事でおおいに役立つ!
なぜなら仕事の基本は「誠意」だから。
野球が人間教育たるゆえんである
監督が打った絶対に捕れないキャッチャーフライ・・・
(選手に魂のこもったノックを打つノボル先生)
たとえセンターフライであっても走って行って落下のタイミングに合わせてヘッドスライディングをする・・・
あれが一体なんだというのか
・・・そう「誠意」なのである。
たとえ、笑われようとも
私はそういう野球をやってきた・・・好きとか嫌いとかそういう問題ではない。
横で捕るのがたとえ合理的であろうとも、
そんなもん野球ではない・・・
野球であってたまるか・・・
野球を楽しんでどうする。
『楽しく野球をやりたいヤツは帰れ!』
私の中学時代の恩師の名言であった
最近、野球を楽しくやってきたという学生とようやく笑顔で話せるようになってきた。
そうなるまで実に20年かかった・・・
おれの野球ってよくね~な~(笑)
なんてなこと考えながら野球を眺めている今日このごろです(左が私)