29日
この大会は2人のオリンピック候補選手の最終決定戦の意味合いが強かったが優勝したのは、その2人の前に選考基準の上で脱落してしまっていた王子谷選手であった。
テレビ観戦でございます。
なぜならば、この王子谷選手は私の心の師匠である
上水先輩(東海大学柔道部監督)の教え子だからである。
決勝前に王子谷選手にアドバイスを送る上水監督(右)
この勝ち上がりにある準決勝の選手が五輪の代表候補だった選手である。(1本勝ち)
この王子谷選手は2年前にもこのビッグタイトルを獲得しており、本来は五輪レース候補にあげられて当然の実力者なのであるが、五輪代表レースの選考大会で不覚をとり事実上脱落している状態でこの大会に臨んでいたのだという。
いつもだったら技ありを取った時点で逃げ切りに入るが、
自分を打破するために攻めていったという(2つめの技ありで合わせて一本勝ち!)
上水監督からも悩んでいた頃「お前の良さは取るか取られるかだろう!」と励まされていたという・・・
この上水先輩の言葉ってホントに効くんですわ~
私も高校時代に、野球部の先輩に命じられて恥ずかしい芸をやらされたりしながらも笑顔をふりまいていたころ、
当時柔道部の主将だった上水先輩が、そっと私が一人の時に
「アイザワがんばれよ~我慢してたら必ずいいことあるからな~」なんてそっと囁いてくれたりしたんです。
それで、野球の話なんかを振ってくれて話相手をしてくれたのです。
隣で、私を見ていて気にかけてくれてたんです。やっぱ視野が広いんですね。
あれのおかげでどれだけ勇気をもらったことか・・・
(今思い出しても泣けてきます)
ちなみに私が大学院に進学したのも、この上水先輩が「大学院は大人になるぞ!」なんて勧めてくれたのです。私、ホントにそれが理由です。
「この人が言うなら間違いない」と・・・私は信じた時は単純です(笑)
関西に来たときには、私ごときにも声かけてくれる優しい先輩です(写真は2年前)
なんか、今でもピエロのようになっている私でありますが、この先輩がいると思えば頑張れるという大切な先輩であります。
「チャンピオンになっても謙虚な気持ちを忘れずにすごします」というインタビューには上水監督の「王者教育」が浸透しているのを感じた。
上水監督は「覇者ではなく王者であれ」という指導をしている。
王者と呼ばれる人って単なる優勝者じゃありませんもんね。
もちろん井上監督もこの宿命を正面から背負っている。
これぞ私が憧れた東海魂!
しかしそれにしても・・・
私の所属していた野球部と柔道部は同じ食堂の中の隣で食事をしていたわけですが・・・
私の二つ上の先輩に上水監督がいて2つ下に井上監督がいたわけです・・・
う~ん、凄いタイミングで高校生をしていたな~と思ってみたりします。
ちなみに井上監督は高校1年生の時から、桁違いに強いうえに礼儀正しいというそれはそれは恐ろしい方でした。
(なんなら私にまで挨拶してくれてましたし・・・そらスケールが違いました)