先日、大阪の某体育系専門学校で健康運動の指導資格の試験監督をつとめた。
なかなかマジメに取り組んでいる学生さんが多く、採点もやりやすかった(笑)
受験生は体育系の専門学校生なだけに、何かスポーツをやっている学生が多かった。
もちろん、試験監督なので個人的なおしゃべりをするわけにはいかないのだが・・・
「あ~この学生は野球だろうな~」とか、「この学生はサッカーじゃないか?」とか、「バレーボールであろう」とか「バスケットであろう」
というような匂いというか雰囲気ってありますよね。
けっこう当たりますよね。
これってどこを感じているのだろう?と自分で自分の感覚を問うてみた。
まず色々と書く前に私の立ち位置(スタンス)をはっきりさせておくと・・・
(写真はイメージ)
私は・・・コテコテの野球人である。
というより、野球部人であるという感じである。
この違いってけっこうあるのです。
野球のプレーによって培われた人間性というより、野球部という偏狭な世界によって培われたねじまがった性格であることを明言しておく。
野球は楽しいといっているのは「野球」のプレーそのものを指している。
それはそれで、とてもよろしい。私もそうありたかった。
レギュラーを目指す・・・すばらしい! それは野球だ。
補欠だからつまらない・・・すばらしい、ちゃんと野球をやろうとしている。
校歌をうたっています。
じゃあ野球部をしているとは・・・
ブラック企業の社員をしているようなものかもしれない。もう仕事である。
治外法権というか理不尽こそ正義というか・・・
そこには理不尽自慢が横行している。
いかに無理難題をふっかけるか・・・そしてその無理難題の上をいく
「無理難題返し」ができるか・・・
殴られたといってシュンとしているようでは野球部人ではない。
どこから仕返しするか・・・
正面からいくのが厳しければ裏口から・・・
毒殺という荒業もある・・・(依頼受注麺異物混入完全犯罪法)
なんなら、その腹いせを下級生に回すというのもかつては伝統芸であった。
だから「ここで辞めたら損である」という発想が生まれ、
試合に出る見込みは全く無いのにも関わらず
3年続くというのが野球部人である。
野球選手ではない(笑)
もちろん、最近はそういうのは薄れており3年間続ける理由は野球そのものをするためなのだから「レギュラーになれそうもないので・・」と辞める選手が出るのも、ある意味健全な野球というスポーツになってきた証拠である。
「よくま~せっかく2年になったのに辞めるな~もったいね~」などと思っている私のほうが
よっぽど病的である。
こういうの読んでいてケラケラ笑っている人はきっと「野球部人」であろう。
眉をひそめて嫌な顔をしている人は健全な野球プレーヤーである。
これからの野球はそうなっていくであろう。それでいい。
うちの大学に来ている野球をやっていた学生さんはみな健全な野球をしてきているので、私の方針みたいのは押し付けないように気をつけなければいけない。
たまに私学のそれなりに有名なところの生徒もいるが、
今度は野球部という世界に漬かりすぎて若々しさがまるでなく、
これはこれでダメな感じである。
名門と言われる高校の典型
なんかも~『俺の人生のピークは過ぎちゃいました』的な雰囲気を出すので教員としてやりにくいことこの上ない。もう冷め冷めである。
甲子園にカラムような学校にいたりすると、
大人の世界みたいのもそれなりにカイマ見えるのでスレテくる。
ただ、スレてきたと言っても所詮は大人が用意したステージで踊っただけにすぎないのでステージを外されたらどんな振る舞いしていいやらわからない。
これも強豪私学卒業生あるあるである。だから大学の教員に嫌われるケースも多い。
これは甲子園の弊害であると思うような、落ち着いた企業戦士を作るという意味では大貢献しているのかもしれないが・・・
いや、多分ダメだな・・・目が死んでいるのが多いし・・・
強豪私学出身であると、「ポジションは勝ち取る」というより「与えられる」ものである感覚が強い。
1年の4月にもうレギュラーのひと
したがって「声を出してアピール」なんて選手はちょっと恥ずかしいと思ってしまう感覚がある。ジャイアンツを見れば分かると思います。
(そういう意味でソフトバンクの松田は稀有な存在です)
特に長距離打者の遠くへ飛ばす技術なんてのは天性と言われているくらいで、走るの嫌いでほとんど練習していないやつが試合に出るなんていうのはザラである。
ただ、世の中はうまくしたもんで、「与えられた経験」しかしていない、いわゆるレギュラー選手だった人は実は「脆い面」も沢山ある。
例えば、社会に出て補欠側になったときにどんな振る舞いをしていいのか分からない。
社会に出ると野球人より「野球部人」は俄然威力を発揮する。
野球部人は一打席をもらうために、チームを盛り上げる声を出したり、
陰で努力しているところを見せたり(ホントに陰でやったら気づかれない)、
一発芸もやるし・・・
私なんて監督の子どもの面倒まで見たもんです
(「おい、お父さんにあの人いい人だと言えよ」という思いをこめて 笑)
なんのことはない、学生時代から「社員」をやっているようなものである。
こんなことやってりゃ
上司やらお客さんへの媚びへつらいなんぞ屁のカッパである!
駅前のビラ配りなんぞ「ハイ喜んで~」ってなもんである。
ちなみに私は学生と合って5分も会話すればそいつが
「レギュラーだったか、補欠だったか・・・
さらには補欠の何番手だったかも
8割くらいで当てられる自信がある!」
細かいニュアンスは伝わらないが大まかに書いてみる。
一応設定は、見た目はそこそこの体格をしているということにしてください。
それなりの特性が出るくらい野球をしているという前提です。
小学校3年より前から始めている(10年)人という前提
会話をしていて、爽やかにサッパリしているのはレギュラーだった可能性が高い。
たまに淡白すぎるのもいるが、ジメジメとはしていない。自分の力でやってきた自負があるのかもしれない。
会話はサッパリしているが相手の目をみて会話できる。
こちらの意見に対して、「いや、でもこういう時もあります」と反論もいえる。
番号によって同じ試合前でもアタマの中はバラバラです。
試合はこれからですが、このノック終了で今日の業務終了という心境になっている選手も多くいます(笑)
補欠の2番手(背番号12~16)は、ミスをしないように心がけるので無難な会話が多い。(ヒラシタ)
その位置から落ちたくないのかもしれない。あんまりチャレンジャーにはなっていない。新しいことにはあまり乗ってこない。
面白い会話が弾むわけではないが、決められた業務はきちんとこなす。
実行力はあるので頼りになる
会話をしていて、こちらの意見を全く否定することなく
『ナルホド~さすがですね~』などと
やたらと愛想がいいのは
補欠の3番手~4番手(背番号17~25のボーダー)の可能性が高い。
相手の目を見る点ではレギュラーと一緒だが、目を潤ませるくらいの勢いがある。(かつてのミズシマさんにカワサキさんにヒラセさんがこのタイプ)
とにかく、相手の否定を絶対せず
1打席もらおうという姿勢である。
声もよく出す、よく笑う(笑)
営業にはもってこいである。営業マンの練習を3年間したようなもんである。
ベンチから声を出すって言ったって中身は励ます中身ばかりである。
ちなみに背番号20あたりはそういう番号である(笑)
部員が50人を超えるチームの場合
野球の中身にも、とくに食いつくこともなく、面白みもなく目は死んでいる。名門だったとしてもあまりプライドはない。
こっちが気を利かせて話を振っても、まるで広げようとしないのは
論外の補欠であった可能性が高い。
中には、こっちが楽しくしようと振っても「別に・・・」などと座をシラケさせるタイプ。
あまりに鈍臭くて「ダメだこりゃ」も多い。
レギュラーなら無条件でいいわけではないが、補欠ならなんでもいいわけでもない。
補欠にも何種類もあるというのは野球部を経験した人ならばよく知っていると思う。
いや、
補欠の生態のほうが多様性に富んでいる(笑)
書いていて思ったが補欠こそひとくくりにできない。
「補欠の生態学」も書いてみるか(笑)
当たり前ですが、何かのデータに基づいているわけではなく、あくまで私の狭い経験の中からの主観ですので、「いやこんなのもあるぞ」というのがありましたらコメントいただけたら嬉しいです。
あっ・・・今回の分析は野手限定です。
投手の何番手かはまた別基準があります。
あら・・・そもそもは他の種目との比較を書くつもりで序論を書き始めたら長くなりました。私はニヤニヤして書いてますが面白いのかしら
また続けます