映画の世界では犬の話は禁じ手と言われているとかいないとか・・・(笑)
『犬と子どもに頼らずに作る』のが監督のウデであるとかないとか・・・
ちなみにワタシは小さい頃に「南極物語」で号泣もしたし、いまだにトラウマ的に記憶に残っているいくつかのシーンがあります。
あの当時、タロウとジロウという犬の名前も多かったように思います。
というワケで、禁じ手の犬の写真でこのブログの下がった好感度のアップを狙っております(笑)
帰省というわけで、自動車で片道500kmを走りました。
その帰り道のこと・・・
音楽替わりに聴いていたお笑いDVDの交換でもするかと浜松SAに立ち寄るものの混雑で駐車もままならず「しゃあない、ここはさっさと本線にもどって次のPAでやるか」などと車を進めると、
『大阪!』と書いたスケッチブックを掲げる若者が・・・
そう、ヒッチハイクの青年でございます。
ワタシはこれまでヒッチハイクの人なんて乗せたことがないというか、
「誰だかもワカラン人を乗せるワケないでしょ」などと、むしろケッタイなもののように考えておりました人種でございます。
しかし、実はちょっと前にワタシの職場のペン字および柔道の達人である上に、学生からもとても人望が厚いオハラ先生から
『ヒッチハイクの学生を乗せたら有名大学の学生でとても楽しかった』という話を聞いたもんで咄嗟にそれを思い出した。
その話を聞いた時は「ほ~そういうもんか」などと他人事のように聞いていたのだが実際になってみるとは思わなかった。
右、オハラ先生
特に熱血というワケではないように思うのだが学生に人気がある秘密がわかるかもしれないという思いもあった。
まぁ、「大阪」と書いてあるということでワタシにしては珍しく即決で
「お~い、のってけ~」と声をかけた。
さぞかし、ひもじい思いをした悲壮感溢れる若者であるのだろう
・・・と思ったのだが
乗ってきた若者は、なかなか慣れた感じで
「荷物後ろに置いていいっすか~?」なんて感じできたので、
うちの組員学生だったら
「舐めてんのかキサマ!そういうのは俺が言ってからだろう」などと思わなくもなかったが、
「まぁヒッチハイクってそういうもんなのか?」などと思い直し、
「ハイどうぞ」と言ったものの・・・
ただでさえ本人が乗るために助手席に置いていた荷物
(つまみのポテトチップ大開封中など含む)を、
慌てて後ろに置いたのに、さらに後ろの席の荷物スペースを確保するために慌てて運転席から半身でどかしたものだからポテトは散乱するわ弁当はひっくり返るはで
内心「も~やめときゃよかったよ~」などと思わなくもなかったが、なんせ本線に入る経路の上であるから後ろからも車が来ているのである。
(この描写は伝わっているのであろうか)
さて乗せた学生・・・のハズ(オハラ先生の話でいけば)の若者は年齢を聞いたらなんと28歳!学生なわけない
「君は、なにしてんのよ・・?」と聞いたら
「家なし生活」をしてみているのだという。
「何それ?」
と聞いたら、世の中色々な状況があるもんで、SNSを駆使して泊まりたい人もいれば「うちが空いてるから泊まっていいよ」と言う人もいるそうで・・・
そんでもって「なんなら旅費も出したるよ」などと言う人もいたり・・・
とにかくこの青年28歳はウロウロすること自体が生活なのだという。
というわけで、この日は東京に泊まったあとだそうで、そこから大阪の高槻の大学の先輩のところに行くのだと言う。
ちなみに大学はまぁ聞いたことあるという程度の大学であり、このあたりもオハラ先生との格の違いを見せつけられる結果となった・・・
そんでもって、京都からまた明後日くらいには東京に戻るのだという・・・
そんで、その時はヒッチハイクをしたいが一人じゃ不安だという女の子と一緒なのだという・・・
「なんじゃそら?」と思ったが、けっこうそういう子は多くて需要というのも変だがあるらしい
ちなみに用賀という場所があるのだがそこはヒッチハイクの聖地なのだという・・
さらには、「さっきまで乗せてもらってたキャデラックの人に4千円もらっちゃいました」などという・・・・
「ん?それって、俺も何か払うのか?」などと妙な心配も出たりして・・・
さらに、スマホをいじっているからどうしたかと思ったら、
「さっき知り合ったヒッチハイクをしていた人に抜かれちゃってますね~(笑)」
などという。
どうやら、その前でヒッチハイク同士で知り合いになってラインをしているらしく、「そっちはいまどこ?こっちは名古屋」などというやり取りをしていたらしいが・・・
「なんだコイツ」などと思わなくもなかったが、「まぁ、ヒッチハイクってそういうもんなのか~」などと思いなおす。
ここでは「ほ~なるほど」と若者のヒッチハイク文化の勉強である。
「あり?ヒッチハイクって、なんとかして行きたい場所があって金がないというパターンじゃねえのか?」
その青年の生い立ちを聞くと、日本での人間関係が合わないと感じて海外での仕事を希望し、
ちなみに沖縄に行く予定もあるそうだ・・・(チケット代は出してくれる人がいるそうで)
「ヒッチハイクは病んでる人やコミュニケーションに悩む人におススメですよ」
と青年は笑っていた・・・
まぁ、確かに拾ってもらっておいて居眠りできないしな・・・
この青年は人間不信だったそうだが、そこから人間を信じることで成立するヒッチハイクに思い切って舵を切ったそうだ・・・
う~ん、オハラ先生は爽やかな学生を拾って楽しかったらしいが、
こっちは人間関係に病んだ挙句の人生開き直り自己啓発青年を拾ってしまい、
なぜかワタシが説教されるような状態になったな・・・
まぁ、心が狭くなっていたワタシにとってはとてもタイムリーであったのかもしれない。
さて、大阪に近寄って来たのはいいが大阪のイメージが分かる人はわかる話だと思うが、高槻とワタシの行きたい岸和田はまるで方向が違う。
いや、もちろん行けなくはないのですが、遠回りになってしまう
ただヒッチハイクはそもそも「ワタシの都合」でいいハズのものである
(当たり前だ)
というわけで、香芝という場所で下した。その先はなにやら先輩が拾いに来てくれるのだか、なんとかするのだとかいう・・・
当たり前といえば当たり前だが大変に感謝された・・・
ワタシにしてみてもポテトチップの被害はあったものの、
そもそもは一人で帰る道のりに話相手ができたということで、
恩に着せるほどの感情は湧かない。
ふと思った・・・
「これはとても大事なことを学んだぞ」と
そうか、ワタシのこれまでの人間関係の在り方では
「イケるとこまでお願いします」と言われていたのに勝手に気をまわして
無理やり
自分のルートを変えて「高槻」まで送ったようなもんだなと・・・
そんでもって、
「俺があんだけ自分を犠牲にしてやってやったのに・・・」
などとワタシが想定するリアクションを心の底でいつまでも持ち続け、結果、勝手にこっちが自爆するという・・・
ウスウス、そんな自分に嫌気がさしていてちょっと危ない感じだったのだが・・・
ちょっといいイメージが出来た。
そうか・・・
相手の最後まで行けなかったからと
罪悪感を持つこと無かったのだと・・・
これは、笑われるかもしれませんが、ワタシには大きいんです。
ヒッチハイクで出会った関係だと思えば、楽しかったと思うことはあっても恨むことはないのではなかろうか。深追いすることもない。
考えたら教員と学生の人間関係ってヒッチハイクみたいなものと思えばいいのかなと。
ワタシの進んでいる方向と距離はこんなもんですので乗っかりたかったらどうぞと・・・
ある期間、一定の方向へ共に歩んでそれでバイバイ。
それは寂しいことではなくて、ステキなことではないかと。
もちろん行きたいゴールまでが一緒だった人とはゴールまで行けばいいわけで、
(この言葉を思いついたのがワタシにとってはデカイ)
なにも「俺のゴールまで来い!」ってそりゃ無理が出ますわね(笑)
あとは、ヒッチハイクはそっちが「誰かここへ乗せてイッテくれ~」というアピールがまずあって、「そんじゃ~」となるから成立するのもですもんね・・・
これもまたワタシに大いなる気づきを与えてくれました。
頼まれてもないのに「お前の行きたいのはこっちだろ~」などとやるからオカシクなる・・・
そら噛み合わなかったわけです(笑)
みんなそれをやってたんだなと・・・
学生さん、これからのワタシは付き合いやすくなりますぞ~(笑)
ちょっと行き詰ってアタマがおかしくなってたけど、明るくしてくれた面白い出来事でありました。
これは仕事的にも職場の人間関係にも活かせそうだ!
ヒッチハイク青年から色々と学びました。
オハラ先生に感謝!
最後も好感度アップ狙いで!
こんなこと起きるってツキがあるな(笑)