9月9日 あっ! こんなことって・・・
日本人初の9秒台が出た日がこんなに覚えやすい日に来たとは・・・
それにしても
出した選手が彼でヨカッタ~と思っている関係者は多かったと思うし、
他の選手もこれで気持ちよくやれるのではないだろうか・・・
彼以外の選手が出してしまった場合には・・・・
なんともいえない微妙な空気になった気がする。
やはり日本人はロマンが好きというか、
優秀な才能が紆余曲折の上で最後に結果を出すというのが喜びやすい!
そして宿命というか、
使命を背負っている選手が、
背負いに背負って
ようやく結果を出すプロセスにこそロマンを感じる。
いいの悪いのではなく、そういう趣味であると思う。
戦国武将が好きとか・・・
かつて柔道では山下選手であり、井上選手であり・・・
相撲の人気なんかそのものだと思う。
9月3日の毎日新聞 かつて、日本の短距離を一身に背負っていた男の記事がでた。
陸上 末續慎吾 選手
いまだに現役で走り続けている・・・
かつて「9秒台」の期待を一身に背負った。
けっこうな記事でありました。
ワタシはこの記事を、職場の若手治療家さんから受け取ったので知ったが、あぶなくスルーするところであった。
「こんな記事が出るなら教えんかい!」とメールしたら
「いや~、けっこうボリュームありましたね(笑)」
なんて明るい。
彼は人が好きなので基本的に苦悩を見せない。
彼が全盛期だった当時は、
「アスリートは常に苦悩した顔をしているべき」という雰囲気であったが、彼は底抜けに明るかった。
しかし、それは「自分は陸上短距離の顔である」という強い自覚からであった。
「自分が暗い顔をしたら陸上をやる人が少なくなってしまう」ということを意識していた。
ワタシもその様子をみていて、ナカナカ苦しそうだな~と感じたのではあるが、
このレベルの苦悩にワタシがどうこういえるワケもなく・・・
「ま~、日本で一番速いヤツの気持ちなんて誰も分からんぞ、わかられても腹立つしな~」
などと、なんの慰めにもならないセリフで励ましていたのを思い出した(笑)
さて、これで9秒台という日本人だけの話はひとまず決着がついた。
次の焦点は、「勝負」の話になってくる。
こうなると、短距離で世界陸上で唯一のメダリストである彼の経験が生きてくる時代になるのではないかと思っている。
「これからは指導もしていきますよ」と彼はいう
どんな選手を育てるのか・・・これだけの特殊な苦悩を味わった彼のことだ
従来の指導者・選手という関係とはちょっと違うのではないかという期待がある。
誰でもこれる、陸上禅寺みたいなことやるんじゃないかな(笑)
「一生懸命に価値がある」
苦悩の末にシンプルになったな~(笑)
いいね~
それにしても、一番ホッとしたのは東洋大のコーチだろうな~
ホントにご苦労さまでした。
金の卵を抱えたコーチのプレッシャーも計り知れません。
「うちにはいい選手がいない」とお嘆きの指導者の方、
逆にこんなスーパーな素材が来てくれちゃうのも大変ですぞ~(笑)