高校で指導する。
今日はとあるネタの指導方法について自分なりの実験を試みた・・・
陸上の専門家にとっては当たり前の話なのだろうが、私にとっては初耳のネタ・・・
とはいえ、そのネタ元は5年前くらいに手元にあった雑誌のネタであり、その気になりゃ見つかっていたハズなのである。
やってみた結論・・・
クッソ~、これ自分が選手の時にやりたかった・・・・
すぐにタイムが上がりやがった・・・
(それまでが低かったともいえるかもしれないが・・・)
『すばらしい指導力!』といえなくもないが・・・
なんとも悔しい・・・・
・・・・と、ここで終わったら、いかにもイヤらしいので説明に挑戦する。
でも実はあんまり書きたくない
なぜ書きたくないかというと、秘密にしたいのではなく、
このブログをとある陸上選手が読んでいる可能性がありまして・・・
まぁいい、これは前作のM投手にも伝えたいから一応書く。
(ビックリしたとメールがきた 笑)
なにをしたかというと・・・・
「自分の乗り込み脚と押し脚を自覚して走ろう」
ということである。
どういうことか?
どうやら、腕に利き腕と利き足があるように、
走りにおける動きの「利き側」があるらしいということである。
『乗り込むことが得意な側』と『押し込むことが得意な側』があるということだ。
上の写真で言えば上げている
ワタシの右足が乗り込む足、支えている左足が押し込む足である。
ちなみにワタシは右足が乗り込み脚であった。
そういった自分の得意な側をアクセントにして走るほうが動きのリズムが出るというのだ。
よく、バランスというと左右均等というイメージがあるが、トップ選手でも左右にバラつきのある選手は少なくない。
実際、ボルト選手は右足と左足でピッチやストライドが違うそうだ。
傾いて走っているような選手もいる。
ちなみに競輪選手でもGPを獲った浅井選手も随分と傾いて走っている。
さて・・・
皆さんはどっち派ですか?
・・・と、言われてもどうやって調べるのよ?
となりますね。
実は雑誌のネタでワタシが「これは面白い!」と唸ったのはこのチェック方法です。
その方法とは・・・
『ズボン(パンツ)をはくとき時、
どちらの脚からはきますか?』
というものでした。
つまり先にはく(入れる)ほうの脚が乗り込み脚で、あとにはくほうが押し脚だというのです。
先にはく方の脚は踏み出すのが得意で、あとにはく方は支えたり押し出すのが得意ということです。
これは3歳くらいからの生活習慣なので変化しにくい動作だそうです。
みなさんどうですか?
「俺はその日によって違うぞ」という方っておられますでしょうか?
それはそれで面白いからコメントください(笑)
・・・で、これを自覚したうえで
例えば、スタートで乗り込み脚が右のワタシが右足を前にして構えてスタートしたらどうなるでしょう?
後ろにおいた乗り込むのが得意でない左足の乗り込む動作からスタートするので遅れてます。
今回、ゴチャゴチャやる前に得意脚を確認して乗り込み脚を前でスタートしていた選手に後ろにしてスタートさせただけで、スタートの強さがが増しました。(この写真で言えば、右が乗り込み脚(先にはくほう)にする)
そりゃ得意な動きからスタートした方が力が入りますわね。
そしたら、長所を伸ばす発想というか、私は右が乗り込み脚ですから右で説明しております。
乗り込み脚のフリおろし方を強調してアクセントにします。
ハードルを越えたあと、かかとで後ろにハードルを蹴るように下ろします。
(・・・と、この動きの見本をやったら蹴ったハードルがワタシの反対の脚の脛『すね』に当たって痛い思いをしました 泣)
別にピンクの手袋でカッコつけているわけではありません。
脚の意識と共に、腕のフリも鋭くを強調しています。
たったの30分程度で30Mダッシュのタイムが0.3くらい短縮される選手が続出しました。
「なんだこりゃ」であります(笑)
さて、こうなってくると
『これを野球にどうつなげんだ?』
という問題が出てきます。
こういう時の姿勢で、その人の野球観が現れます。
こういう『原理』的なものを野球にどうつなげるかを自分で考えたい!
という選手は野球に飽きません。
打った後の一歩目はどうなんだ?を試している画
ワタシは右打者の右が乗り込み脚ですからスムーズでした。
これ、打ってから遅い右打者はひょっとして左が乗り込み脚か?なんて仮説も面白いかも・・・
だからダメだ
・・・じゃなくて、じゃあ一歩目は小さくして次の一歩(2歩目)を強くしようか?なんて工夫があっても面白いかも
じゃあ走塁ならどうなんだ?を研究中の画
走塁は方向が決まっておりますから、こっちが調節せにゃなりません。
「乗り込みが左のやつは、スタートのキレがよさそうだ・・・じゃあ右はどうする?」
なんてなことを
監督まで参加して議論・・・
こういう時間が楽しい。
ベースを踏む足の考え方にも応用が利きそうだ・・・
それじゃ
バッティングではどうなんだ?
ピッチングではどうなんだ?
例えば、右足からズボンをはく人は左足で支えるのは得意そうだ。
左投手なら足を上げたときの安定感はありそうだ。
でも、もし逆ならば・・・・
・・・と悪いのではなく、
着地の時の安定感はあるのだからそっちの方がコントロールがいいかもしれない。
我がチームのエース(右投げ)はコントロールタイプであるが右が乗り込み脚であった。つまり左脚が支えるのが得意という・・・
てことは前に出す左脚の安定感があるということだ、プレートの側の脚の押す能力は低いかもしれない(てことはスピードに影響か?)そこを使っているのかも・・・なんてことを考えていること自体が楽しい。
長所を活かした投げ方の参考になるかもしれない。
欠点ばっか気にしてテンション下げても仕方ない!
ズボンを反対からはくのもいいトレーニングになるのかも?(笑)
短所を隠そうとして苦手な方に意識ばかりおいていると、長所のテンションまで下がってくる。
今回、指導したスターウッズの選手たちは、正直いいまして走力には自信のない面々でございましたが、
得意な動きをアクセントにしたリズムにして走ることで、前向きになってきて、どんどん自ら走っていました。
これからは、人の着替えを見る目も変わりそうだ・・・・
なんて・・・いったらそれを真に受けてやって
変態と間違われないようにお気をつけください・・・
万が一のその時はこのブログのせいにしないでくださいよ・・・
自己責任でお願いします(笑)
なお上記の野球につなげた理論は私の勝手な仮説でございます。
こういう仮説を立てながら自分なりにやるのが楽しいわけでございます。
なにか応用がありましたらコメントいただけたら嬉しいです。