kokokaramakuruの日記

野球 金魚 競輪少々 思いついたことをビビりながら書くブログ

いわれてみれば

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この写真は、レーニング場を使用する人のために施設の利用上の注意などをしている講習会ですので、ワタシの話が聞きたくて集まっているわけではありません(笑)

多くの大学では、トレーニング場に管理人をおいているのですが、
本学ではそういうワケにはいかないという事で、私がやっております。


私の話を聞いてもらっているイメージ写真ということで


実は、今年の新入生はやたらとワタシの話を喜んで聞いてくれます・・・(授業など)

この世代はなにかあったのでしょうか?と、不思議に思うくらいです。

モチロン、とても嬉しいことでして、聞いてくれると
「ほんじゃこの話もしましょうか」という風になります。


・・・というわけで、このブログを読んでいる学生に向けて書いているという前提でお読みください。(というより、授業で話をしたら随分と反響があったので、これは書いてみようと思った話を書く)



学生は随分と『コミュニケーション』について戸惑っている。

『コミュニケーション力』
と言われてもなんのこっちゃ?という状態になっている。


・・・・ということを、
大人のほうが分っていないで学生に

「コミュニケーションが大事だコノヤロー!」
説教しているが・・・


実は大人のほうが破綻している(笑)


不安になっている学生さん、アンタの感性のほうが鋭い!(笑)


さて・・・本題に入る

金科玉条のごとく言われているコミュニケーションの基本として

『笑顔が大事!』というのがある。


実はこれが随分と学生(若者)を苦しめているのを大人はご存知でしょうか?

『表情が豊か』というのは、コミュニケーションの大きな道具です。

・・・で、ワタシの思う悲劇的な勘違いは

「豊かな表情・好感のもてる表情」=「笑顔の強度(量?)」

と思ってしまう人が多いということです。

「嫌な顔はしてはイカン!
 いつも笑顔でいろ」

というのを文字通りに真に受けてマジメな学生がやると
段々とマネキンみたいというか、
コンパニオンガールのようになってきます。

たまに、バラエティー番組などでどっかの芸能事務所のモデルの卵みたいな人がずらりと並んで一様に同じ笑顔だったりするが、あれに好感を持つ人は少ないように思う。


・・・で、せっかく笑顔でいるのに「心を感じない」などと言われたあげく、可笑しくも無いのに笑顔でいるうちに

「ワタシってなんなのかしら」なんて調子になっていく。

以前、卒業生で宝石店の店員をしているのが訪ねてきたのでアドバイスをしたことがある。

販売員として頑張っているがナカナカ結果が出ずに上司に怒られている。
「もっと表情を豊かに」などとアドバイスを言われてやっているが結果が出ない。お客さんと会話が弾まない。

一方で、売り上げの高い販売員は実に自然体なのに結果が出ている

なんてな調子であった。

ワタシは言った

「お前さん、笑顔が大事って言われて真に受けて笑顔ばかりしていないか

例えば10という笑顔があって、
それでダメなら20や30の笑顔にしようと思っていないかい?
(数字が大きいほど大きい笑顔という意味)

彼「えっ?違うんですか?」

ワタシ「疲れない?」

彼「大変に疲れます」

ワタシ「会話弾む?」

彼「弾まなくて苦労してます(だから来てるんでしょうがと云う顔

ワタシ「表情ってさ、笑顔のことじゃないぜ変化のことを云うんだぞ!」

彼「はぁ?」

ワタシ「例えばさ、ホラー映画なんかで笑顔の仮面を被っているのが近寄ってきて怖いってあるじゃない?
笑顔自体が大事ならそれでも楽しいハズじゃない?あれがナンデ怖いかと言ったら変わらないからでしょ?」


ワタシ
「例えば、ニュートラルな表情を0(ゼロ)とするじゃない。いわゆる無表情というやつだけど、この0の表情を笑顔に見せることだってできるんだぞ!」

彼「え~、どういうことですか?」

ワタシはこうやんだよと、
思いっきりのしかめっ面をして、

そこから戻した(つまり0にした)。

ワタシ「どう?この0の表情に笑顔や安心を感じない?」


彼「お~確かに!」


ワタシ「つまり、
してはいけないと言われている

しかめっ面(マイナスの表情)も大事なのよ。
要するに表情って変化率というか変化の幅だと俺は思っているわけよ。」


もうちょっと解説すると、

0から20の笑顔を20の変化と捉えるとすれば、
マイナス10からプラス10の表情の変化も
20の変化ではないかと・・・

なんなら
マイナスの表情からの笑顔なので相手から見ると大きな変化に見えます。


例えば、タレントでいえば所ジョージさんとかさんまさんとかタモリさんとか宮迫さんとか松ちゃんとか浜ちゃんとか加藤コージさんとか、大御所の司会者は、笑顔もあるけど

「眉間にシワを寄せるしかめっ面の表情」の印象がないですか?


ところが、マジメな学生は
「笑顔が大事」とか
「嫌な顔はしてはいけない

というのを真に受けて実行するので

「表情が固定化」されていきます


・・・で、「お前はツマラナイ奴」と言われ本人も傷ついていくわけです。


この話しはマジメに悩んでいる学生にとっては衝撃的だったらしく、

「言われてみればそうだ!ワタシは笑顔でいなきゃと思って疲れてしまっていた」

という反響が凄かったのです。


笑顔が苦手というならば、思い切り眉間にシワを寄せてから戻してみろ!



・・・なんてアドバイスをしたら、とある学生が


「すいません、眉間にシワってどうやって寄せるんですか?」


・・・ときた。


その学生も本人は一生懸命な、なんなら熱心な情熱家だったのに、周囲から『クールなヤツ』と見られているタイプでありました。


そうです、彼は眉間にシワを寄せることができなかったのです(笑)


『できる人もいればできない人もいる』

という動きっていろいろありますが、

例えば

ハナの穴を膨らませられる人、
耳を動かせる人、
頭皮を動かせる人、

みたいなのと同じように

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『眉間にシワを寄せる』
というのもあるようです。
(写真は眉間にシワを寄せる達人のミゾバタさん。寄せたり伸ばしたりして会話してます 笑)

案外、表情に乏しい人って

それだけの話かもしれません
人間性でもなんでもない 笑)


『会話の潤滑油としてマイナスの表情も織り込むと会話はもっと楽しくなるよ』


というアドバイスは大きなヒントになったようです。


「しかめっ面が入る会話」って、
親しさの表れというか、
親身になって聞いてくれているように感じませんか?



もちろん

「しかめっ面のマンマ」

というのは最悪だというのは当然でございます。


「表情」=「変化」


考えたら、会話って相手の表情を変えにかかっていますもんね(笑)


せっかくだから先生の授業も表情を変えまくって聞けば、
もっと面白い話がわんさか出てくるぞ!


こんなネタが学生にうけたという話しでした。