やっぱ、冬のトレーニングのお供にはタイヤですな~
部員が少ないから一人に一つ渡せます(笑)
自分でメニューをさせながら、
愛用の一眼レフカメラで選手を撮影するワタシ・・・
選手はいったいどのように思っているのでありましょうか?(笑)
「このヤロ~ 一体 何本やらせやがるんだ?」
などと思っているでありましょう。
まさか・・・
そうです・・・
ワタシが、
いい感じの写真が撮れるまでやらせられる
というメニューであります(笑)
それにしても最近の高校生は、あまりこのタイヤ押しをしていないようで(笑)
そんな上から押さえつけたら大変でしょうに・・・(笑)
まぁ、それだけ負荷がかかるからよいですが・・・
一人でやると嫌だけど、みんなでやればごまかせる?(笑)
リバースプッシュアップ
これをやったら上げている足をツル選手が続出(笑)
さて・・・
まぁ、こんなじっくりキツイやつをやったらば・・・
少しは楽しみながらのトレーニングもと・・・
タイヤの上に立っている選手は?
これは『関所ゲーム』というやつでして、2チームに分かれて
(この日は7人VS7人)
関所役の相手とジャンケンをして勝ったら、
第2関所に進出できます。
負けたらスタートまで戻って再チャレンジです。
シャトルランの変形と思ってもらえればいいかと・・・
3連勝したら1点です。
『制限時間内に何点取れるか?』というゲームです。
これは最終関門(3つめ)ですね。右が門番です。
2連勝して、さぁラスト・・・と盛り上がっていますが・・・
右がグーで勝ちました 残念ふりだし(笑)
あ~、クヤシ~ せっかくここまで来たのに~
ちなみにここまで50mくらいあります(笑)
負けてふりだしに戻ってます・・・けっこう走ります。
そうです、そもそも走るトレーニングなのです。
よく、こういうトレーニングの中で、
ゲーム形式を取り入れることがあります。
その目的は、より盛り上がることにより、
「本気の動き」を引き出したいからだったりします。
罰ゲームを賭けたりすることにより、
より真剣にやらせようとしてみたりします。
このとき
罰ゲームの程度や、
ゲームの難易度、
ルール設定、
戦力の均衡、
偶発性
などなどの要因が
絶妙にハマッた時というのは選手も盛り上がり、
それを設定した指導者としても
『してやったり』と気持ちがよいものです。
しかし、ゲーム性を作るほどに
「あれ、これってこうすりゃ簡単に勝てるじゃん」とか、
「こうすりゃラクじゃん」とか、
「あ~もう逆転できね~や」
などというような「抜け穴」があったり
「要領」みたいなものが発見されてしまうこともあり、
通常のドリルでは出ないような力を発揮させるつもりが、
「ドリル以下の力発揮」になってしまうこともしばしばです。
またそういうのを見つけるのが
「負荷をかけたいレギュラー」だったりすることも多いわけです。
もちろん、そういう機転が利くことが
野球のみならずスポーツで勝つことにおいては非常に重要なのですが、それによってスケールダウンしてしまう選手も多いように思います。
「だからお前はそういう手を使うな」
と言いたくなりますが、
罰ゲームを出すのは「勝負にこだわれ」という意図ですから、
そのゲームに勝つための
「最善手」を編み出した選手の扱いには困るわけです。
始まってみてから
「おい、勝ち負けにこだわるな」
などと言い出すわけにもいかず・・・・
「もう、こんな風になるなら始めからシンプルに
全員でダッシュ100本にすりゃヨカッタ」
なんて結論になるわけです。
なんなら、
「全員が設定タイムをクリアするまで終わらん!」
なんてな調子になっていきます。
この日、ワタシは選手にこんな話をしました。
「大きな目的と小さな目的をちゃんとわけてトレーニングしよう」
どういうことか?
例えば、今回の練習でいえば
大きな目的とは
「この時期に沢山走り込んで力をつけること」であり、
小さな目的とは
「罰ゲームが嫌だからこのゲームで勝利を目指す」ことである。
あくまで大きな目的達成のためのスパイスというか、
より大きな目的達成に向かって加速をつけていくための
小さな目的でなければならない。
ところが、つい大きな目的を忘れてしまい目先の勝利を目指してしまいがちである(弱いチームや雰囲気の悪いときほど)
つまり要領よく走らないで済むようにしたり、
勝敗が決したからもう力を出さなかったり
・・・となりがちになる。
要は、こうして練習しているそもそもの目的は、
チーム内のこんなお楽しみゲームに勝つことではなく、
「野球で」他の高校に勝つことである。
そこを踏まえた上で、
目の前のゲームを『どう楽しむ(味わう)か?』
「ホントだったら黙々と辛く走る必要があるところをゲーム性を持って楽しく走れるように設定しているんだから全力でやろう!それで負けて罰ゲームで腕立て伏せだってこれまた力がついていいじゃない」
くらいに思えるといいのだけど・・・
コーチに「練習の最後に10kmのランニング!」
などと言われ、他の選手がブーブー文句を言っていても、
小林さんは
「いや~そもそも一人で走るのツライいし、
どっちにしろ必要なことなんだからこうやって走らせてくれてありがたい」
と考えていたという。
こういうのがプラス思考的な機転の利かせ方だと思う。
まぁ、こういうのは強いチームとかは当たり前になっているので、
逆にゲームも大変に盛り上がるのですけどね・・・
今はどの目的でやっているのか?
「大きな目的」「小さな目的」
使っていい要領、そこで使っちゃいけない要領
「この選手ダメだな・・・」
と思われちゃう振る舞いってそういうところで見られちゃいますよね・・・
「目的ちっちゃいな~」と思われませんように。
こんな話を選手にしてからやってみるのもいいんじゃないか?
と思って書いてみました。
実はこれって大人になってからの職場でモロに出ますけど・・・
学生さんはちょっと置き換えて考えてみてくださいね。
もちろん、
そういう雰囲気に持っていくことが指導者の腕の見せ所であるのはいうまでもありません。