今日は投手編(写真は西投手)
二日連続で甲子園へ
中日広報 小林正人さんにご招待していただく。
この日のお供は、関西地区で大きな救急の拠点となっている総合病院のICUに勤務するPTでありながら、野球の誘いは断らないマエヤマさん。
この人もナカナカの野球バカであります(笑)
さて、前日は2本の満塁ホームランが飛び出すなど大味となったこのカード
この日の予告先発、
阪神は西、中日は吉見とこれはまた見応えのある投手同士の対決。
試合は、悪天候にも関わらず、どちらも実力発揮
やはり、
『悪条件のときほど実力が出る』の格言は真なりでありました。
どちらも、環境に適応できる技術の幅を持っています。
さて、さっそく本題。
上の写真、どう思います?
もちろん、色々な視点はありますけども
「お~、やっぱりよく右肘が上がっているな~」
と思われませんでしょうか?
投球フォームのセオリーとして
「両肩の延長線上まで肘を上げる」
というのがあります。
そのセオリーどおり、十分に上がっております。
さぁ、この形をマネして鏡の前でシャドーをしましょう!
・・・とやると、とても肩が凝ると思います。
それは肩の筋肉で肘を上げているからです。
「じゃあどうやって上げるのさ」
と思われるかと思いますが・・・
上の写真の肘のイチを後ろの文字と合せて記憶してください。
ちょうど「工業」の「工」の真ん中あたりです。
ほんでこの写真
工の字は隠れてますけども・・・
この肘のイチどう思います?
もう一度同じ写真
「研」の字を基準に見てもらいましょうか。
「あり?肘だけを注目すると、そんなに高くなっているわけじゃないんだな」
なんて気がしませんか?
実はマウンドの高低差を使って、
カラダの踏み出しと共に沈み込んでいくのに合わせて肘が上がって見えているのです。
おそらく、西投手の肩の中身の筋肉の状態はとてもリラックスしていると思いますし、そんなに肘を上げる意識はないと思います。(あったりして 笑)
だから肘が浮き上がっているように見えます。
これ、写真でみるから分かりませんが、動画でみるとよく分かります。
これが、マウンドの傾斜を味方にして投げている投手です。
肩の力で肘を上げている投手はここまで肘が上がりません。
さらに、ニシ投手の場合は、一連の流れるようなフォームで投げています。
これは、最近は少なっている傾向の投げ方です。
流れるようなフォームというのは、決まっている時はカッコいいのですが、
どこかの歯車が狂うと修正が難しいので、
最近では、投球フォームのなかでのフェーズ(位相)ごとに
カチッと止めるようにしながら
積み上げていくタイプのフォームが主流になっています。
これはおそらく、
ドン臭いタイプの選手に投手をさせるアメリカの指導方法の流れだと思います。
一連の流れるような投げ方で、コントロールよく投げられる投手というのは、
対応能力や反射神経、
バランス能力などが長けているいわゆる運動神経のいいタイプですので
「これは多分、バッティングもいいだろうな」
と思っていたら案の定タイムリーヒットを打ちました。
流れるフォームで投げ切るためには、
テークバックでの肘の切り返しといいますか、
前腕を立てるターンがスムーズにできないといけません。
ましてや、流れて投げているのでその時間は短いです。
その短時間の中でのターンが出来ない場合、
この流れが害になります。
肘のターンが遅い場合には、代償動作として『肩の開き』が出てきます。
肩の開きの解釈ですが、
ワタシの場合は
「肘が上がる前に、肩を回そうとすれば開いている、
肘が上がってからの回転は、よく腰が回っている」
と考えています。
上の写真、肘が上がるまで左肩の回転は始まっていません。
ボールを後ろに残したままでキレイに正面を向いている・・・
雨の中でも安定したリリース
そりゃ完投できるわけです。
数少ないワインドアップの投手です。
それにしても周囲によく声をかける投手でした。
余裕があります。明るい!
なるほどいい投手のお手本というか、
エース感が溢れている投手なのがよく分かりました。
生で観て楽しい投手だと思いました。
哀愁ただようアルモンテ
これ、ユニフォームじゃなかったら絶対に職務質問されるんじゃないか・・・
なんてふざけて撮影したものの、
この人、髭が無かったらけっこうな男前なんじゃないかと思ったり(笑)
二日続けての甲子園でしたが、続けて見ると、
昨日からの流れを感じて面白かったです。
試合は5-2で阪神勝利