前作からの続きということで、1塁側アルプスからの学び
(ちょうどこの角度の写真が撮れる)
150キロの速球を投げるわけでもなく、試合は勝つ伊藤投手。
この日は先頭打者を出塁させることが多い展開。
本来ならば苦しい展開。
『試合に勝てる投手かどうか?』は
『ランナーが出てからのピッチングがどうなるか?』にかかっている。
自分のペースが乱されるからだ。
多分、ここでの攻防に秘密があるのではないか?と観察してみた。
ノー天気に観戦していると、「伊藤投手のピッチングは間延びしていてかったるい」となると思う。
バンバン速球を投げたり、切れ味鋭い変化球でねじ伏せているほうが、球場でノー天気に観戦している分には楽しい。
さっさと結果を知りたい気持ちになる。
「さっさと投げろよ」
そういう空気感は伝わってくると思う。
だからランナーを出してからじっくりと投げるというのは意外に難しい。
度胸がいる。こういうところで「メンタルが強いのか弱いのか?」が分かれる。
『連打を食らってしまう時には単調になってしまっている。』とよくいわれる。
緊張や焦りから、結局は同じテンポで投げてしまい合わせやすくなる。
ただ、友達として付き合いやすいのは連打を食らうタイプだったりする(笑)
周囲の空気を感じてくれるから。
試しに、セットしてから投げるまでの秒数を数えてみた。
長い時で8秒、短い時で4秒だった。(ワタシが数えた時間です)
カウント ツーボールなんかにしてしまうと、つい急いで投げてしまいそうだけど、そこでもじっくり時間をかけて1球ずつストライクを重ねていた。
焦りそうでも丁寧に投げる勝負師のピッチングのように思う。
こういう自分のやれることとやるべきことを見失わない人はギャンブルやっても強そうだ(笑)
結果として7回1失点の好投ということになった。
7イニングのうち、先頭打者を出塁させたのが5回あった。ふつうは失点を重ねるパターンのはずだけど、まさに伊藤投手の真骨頂だったように思う。
前作で述べた、顔とカラダを別々に使うのはこういうところで活かされる。
お~、そこから牽制球か・・・
こうしてみるとランナーもギリギリまで反応を遅らせているけど、こりゃスタート切りにくい。
これはホームに投げるとこだけど、動き出すのが遅くなっている。
帰宅してから、録画しておいた中継をみると、「なるほど、間をあけて打者をじらしてからのシュート系(チェンジアップかな?)が効いていたんだな」なんてなことを発見して、また面白い。そこはアルプスからはワカラナイ部分ですから。
試合観戦に行かれるかたは、録画しておくとまたあとで楽しいのでおススメです。
試合観戦後、招待してくれたニイサン(阪神タイガーストレーナー)が出迎えてくれまして、お礼を伝えることができました。
いつもありがとうございます。