昨年末のこと、
「急な話で申し訳ないのですが、大阪に出張でいるのでお食事でも」
とお誘いを受けて、天王寺まで。
写真右側のダンディーな男性は、実業団女子ソフトボール日立の村山シュウジ監督
オリンピック選手なんかもガンガン出しているようなソフトボール業界のトップチームの監督さん。
元々は社会人野球日立製作所のスター選手
大学時代に、私がトレーニングのパーソナル指導をしていた間柄。
まさかのちにソフトボールの監督になるとは夢にも思わず。
う~ん、相変わらず私のまわりは立派になっていく(笑)
この日は、関西方面の選手のスカウトの関係で大阪に来ていたという。
チームや選手の指導方法のネタで会話は盛り上がり、とても楽しい時間となった。
どちらかというと、選手時代は「自分が頑張ればいいでしょ」というタイプで、他人の世話や心配などしないタイプだったけど、監督になってみて選手のチカラを発揮させるコーチングの必要性やその魅力を発見したようで、選手時代とはまた違う話を聴きたくなったらしい(笑)
選手の自主性を尊重する指導って、言うのは簡単だけどやってみるのは非常に不安がつきまとう。
『誰かに言われたから、』とか、『世間がそういう風潮だから』という程度で取り入れてもうまくいかない。というか指導者を襲う不安に勝てない。
『自分が批判されたくない』と思えば、従来どおりの指導者主導の
「傍からみて、厳しく見える練習」に逃げたくなる。
ただそれだと、最後の頂点に立つことはできないといわれている。
いや、一度は立てても継続はできない。
現在、村山監督は選手の主体性を尊重した指導に挑戦しているという。
またコミュニケーションを積極的にとるようにしているという。
ただけっこう不安も大きく、実際に否定的な意見も言われたという。
というわけで「どう思います?」というのが会話の軸となった。
いや~楽しい。だってそういうのを一番の専門にしてきたもんですから。
私の経験からいって「不安になるような指導のほうが結果が出る」というのがありまして・・・なぜかわからないけど、ちゃんと不安を感じている時のほうが丁寧に物事をやるような気がします。
あと、真剣にやるような。
状況変化に対する反応が早いような気もします。
逆に「こうやっときゃいいんだ」みたいな時はホントに足元掬われます。
それから最近の選手は、
『権威的に上から指導するようなタイプより、一緒に考えてくれる、一緒に動いてくれる人を求めている』という話をどっかで聴いたぞ。
という話をした。
私も、今の学生さんと触れていてそう思う。
まぁ私のときだってホントはそうだったんですけどね。
「でも、勝たないと色々いわれるんですよ」
という村山監督の気持ちもよくわかる。
まぁその気持ちもわかる、でもよく考えたらスポーツってそういうもんだし、そもそもあの大絶賛のWBCにしたって、もう過去の話だぞ、どんどん消費されてっちゃってんだから、大事なのはやっている選手がちゃんと『自分でスポーツしてる』って実感こそが重要なんじゃないの?クビになるときゃ優勝したってなるんだし、それなのに『ただ周囲の目を気にして選手を傷つける指導』をして、それでも負ける時は負けるわけだし、そうしたらあとで何が残るのよ?なんてな話で村山監督を励ました。
だから今の指導方針で試行錯誤したほうが生きてる実感があるよ。
なんてな話を適度なアルコールと焼き鳥食べながらしてたらそら楽しいですよ。
よく考えたら、これ全部自分に言い聞かせてる言葉だ、どおりでスラスラでる(笑)
いや~ トレーニングの指導より、こうなった哲学トークはホントに楽しい。
村山さんありがとう。健闘を祈ります。
まぁ、勝つとか負けるとかよりも大きなものを見据えて選手との貴重な日々を過ごしてください。環境は突然奪われることもよくありますから、そうなってもいい思い出になるような時間にしたいですね。
ブログを読んでくれているというから熱心に書いてみました。
それにしても最近の選手の気質の話って
誰に聴いたんだったか・・・
思い出した(笑)
それを教えてくれたのは
カワサキ名人
若者だけでなく、魚の気持ちも読めるという・・・・
デシの言葉を堂々と引用するようになりました(笑)