21日、大学で行っている恒例の運動教室でスポンジソフトボールを行った。
クソ寒い体育館であったが寒さを吹き飛ばす熱戦となった。
こういうゲームをやると改めて野球型ゲームの面白さを認識できる。
日本においては野球は競技型スポーツの代表のように認識されているが、そもそもは皆で楽しめるように開発されているスポーツである。
打席に入ったときのドキドキは格別なものがある。
この緊張感はどんなに年齢を重ねても新鮮な感覚があるようだ。
それなりの年数の人生経験をお持ちのご婦人たちが、一つのボールの動きに一喜一憂し体を動かしている空間はなんとも楽しい。
さて、世の中は高齢化社会ということで、介護予防運動の一環としてこんな企画をやっているのだが、先日これまた運動に関連して現代社会の問題点に気付かされる話を聞いた。
スポーツ指導者資格更新のための講習会で聞いた話。
それは「現代のこども達の体力」について。
現代のこどもは体力の2極化が激しいということである。
どういうことかというと、
「スポーツ少年団に所属をしている子どもの体力は昔よりも伸びているが、所属していない子どもの体力は低下の一途をたどりさらには肥満の傾向も増加しているという」
『これって先々大変ですぞ!』 というお話であった。
特に女子のほうの「動かないっぷり」は深刻らしい。
『じゃあ運動させればいいじゃない』 という事になるのだが、現実問題としてはそう簡単ではない。
なんせ外で遊ぶにしても場所がない。
学校は安全上の問題から入校禁止である。
学校がダメなら公園という手もあるが、いまどきの公園はボール遊び禁止であったりする。
いまどき近所の空き地などありはしない。
ということは、スポーツをやりたければ何かしらのチームに所属しなくてはならなくなる。
チームに所属するということは、「組織の一員」としてふさわしい行動が義務化されることを意味する。
そもそも運動苦手な子どもは「弱気」であることが多い。
弱気な子どもにとって組織の一員への一歩はナカナカのハードルである。
気楽にあそびで運動するか~なんて環境はナカナカないのである。
さて、少年時代の運動能力は精神面にモロに影響がでる。
運動嫌いの女性が増えるということは、母親になってから子どもの遊びに付き合う体力が無いことを意味する。
とはいえ、現在は防犯上の理由から子どもだけ勝手に遊んでこ~いとも言えない状況なので、結局は出歩くなという結論が濃厚になるのだという・・・
さて・・・運動をしていない子どもたちはスポーツに対してどんな感情なのだろうかという意識調査結果の話があった。
イメージとしては「運動をしていない=運動が嫌い」と思ってしまいそうであるが、結果は違っていた。
なんと3人に2人は「運動・スポーツが好き」なのであった。
さらに2人1人は「運動・スポーツがしてみたい」ということなのであった。
つまり、現在はスポーツをするには敷居が高いのである。
この問題はスポーツに関わりたいと思っている学生さんも考えておくべき問題であると思う。
勝利を目指すという大義を持ったスポーツ活動が、排他的な活動になってはいないか?
心にとめておいてもいいのではないだろうか?
てなこと言うと、
「そうは言うけど組長さんよ、アンタはプロだのなんだの競技スポーツのトップ選手と付き合いしてるだのと偉そうにしてるじゃないの?」 と言われてしまいそうだ。
確かに反省!
何を言いたいかと言いますと、 運動をしてみたいと思っている子ども(というか大人もか?)が体を動かして楽しめる環境が求められている!
そしてそれを作れる人が求められているのだ! ということを、
本学のヘルスプロモーション整復学科(健康づくりをサポートできる柔道整復師を育てる学科)
を卒業しようとしているのにも関わらず、
「運動嫌い、肥満、高血圧、高脂血症」の大将君に伝えたい!
こんなやつ卒業させてはイカン!