最近、卒業生がチラホラと顔を出すことがある。
たいていはどっかしらの治療院などで働いている。
私は学生の就職相談係もやっているもんで、
どんな状況なのか?とか、
どんな学生がいいのか、
もしくはどんな指導をしておけばいいのか?
ということで話を聞くことになる。
こういう状況になると、うちの現役学生には特に伝えておきたいことがある。
学生のうちの先生との関係は意外にあとで効いてくるぞ。
(特に柔整・鍼灸)
というのは、卒業生がなぜくるか?といえば、
なにも私を慕ってきているというだけではない。
求人の依頼に来ていることも多い。(むしろそっちがメイン)
そう、学生さんよ、今は「どこ選ぼう」の側ですが、
明日はわが身は、求人する側だぞ。
『卒業して資格を取っちまえばこっちのもんよカンケーね~』
という無かれ。
上司から「ちょっと大学に行って募集頼んで来い」といわれた時に、
「あいた~やべ~な~俺は先生との関係わるいんだよな~」
なんていうとツライかもよ。
逆に、先生やら事務員さんとの関係が良かったら、
楽しく母校に遊びにくることが仕事していることになるともいえる。
あらゆる職業で言われている「コミュニケーション能力」(以下 コミュ力)
であるが。
以下は卒業生に向けてだけど
「コミュ力のある学生が欲しい」と言ってくれるのは簡単であるが、
それを鍛えようと思ったら、そらも~相当な労力がかかる。
あなたも経験しただろうけど大学の先生はそんなもん関わりたくないのが普通。
私が変わり者なだけだ。
そもそも指導する側に「コミュ力」なるものがなければパンクする。
ホントに「コミュ力」のある学生を獲りたかったら相当になにかないと。
「いいやつ欲しい」ってそりゃそうだけど、
大事なのはその「いいやつ」にとって魅力的であるかが重要。
それはお金や休暇だけじゃないかもしれない。
これは野球のスカウトなんかでもいえるけど、
「あそこのチームはいいヤツを引っ張っているから勝って当然」
などと言っている人は絶対に勝てない。
「いいやつ」にとって魅力的だから選手が集まる。
「やる気のある人が欲しい」もそう。
「やる気のある人の向上心をくすぐるような魅力があるか」が重要。
じゃあどうするか・・・うちにはそんないいやつなんか来ないよ
とイジけたくなる気持ちは十分に分かる。
ただ、無名のうちは
「誰でも引き受けますよ任せてください!」
という気概でやっていくしかないと思う。
その様子を見て、
「こういうのいいな」と思ってくれる人がいたらラッキーということで。
・・・で、そんな風に言ってくれる卒業生のところだったら、
ヨッシャ!こっちもがんばって指導して送るから頼むぜ!
となるんじゃないかしら。
「いいやつください、変なのはいりません」
なんて言ってみなさいよアナタ・・・・
そらもう敬して遠ざけられちゃいますよ。
・・・と、えらそうに大学側としていってますが
これ、大学も一緒で
「いい高校生が欲しい」なんて
こういうことをいう上司がこっちにいたりするから困っちゃうんだよな~
またそういうこと言う人がホントに人望がないもんで・・・トホホ
そういや誰かが言ってたな
ホントにそういう意味かは知らないけれど
人望=人に望みを持つこと
こんなヤツでもオレがなんとかしてやるわい。
なんてね。
まぁ、そういうこと言ってるから
ま~私の近くにはコミュ力のないのがよく集まります(笑)
まぁ、不器用な学生もかわいいんですけどね・・・
上っ面のコミュ力のある学生は器用すぎてフラフラしちゃうもんで
案外、迷ってしまっている気もします。
だから学生さんは「コミュ力」なんてあんまり気にしない方がいいよ。
ふと思う、
『コミュ力のある学生が欲しい』
なんて言ってないで、
大人側が
『誰とでも俺はコミュニケーションとれるからかかってこい!』
と言えるようになる方向でこっちが努力したほうが建設的なんじゃないかな。
「プレゼンの時代だ!」
なんて言ってるけど、受け止める側に
「理解するチカラ」がありゃなんとかなんじゃないのと・・・
聞き手がサボっている時代ってことじゃないの。
ホントに
「お前の言い方が悪いからいけない」
なんて言っていたら置いていかれる時代になってます。
発表するチカラより理解するチカラをつけないとホントに単に
「中身なしのプレゼン上手」に操られちゃうんじゃないかな。
「何か言っているようで何も言っていない」話って沢山ありますよ。
プレゼン下手の誠実な事実を見落としてしまってるんじゃないの。
学生に向けていえば、選択肢は多いけど
「選択できる自分は育っているのか?」
ということを問うていかないとマズイんじゃないかい。
なんでこんなこと言うかというと・・・
私・・・けっこうプレゼンの研究しているもんで・・・
プレゼン技術に興味もっていると・・・
スピーチの組み立て次第で、
どうにでもなっちゃうということを知るからなんですよね・・・
論理的ならホントというわけではないんですよね・・・
長々と書きましたが・・・
最初の話題にもどって・・・
柔整師なり鍼灸師の採用って難しいなと私も思う。
ホントにやる気(向上心)ある人だと
育つと開業したくなって出ていっちゃうんだよな・・・
じゃあ、やる気がないほうが辞めないで居てくれるから安心かというと、
今度は気を利かせて働こうなんて思わないだろうし・・・
う~ん、こりゃ大変だ。
育てたいような、育ちすぎると困るような・・・