kokokaramakuruの日記

野球 金魚 競輪少々 思いついたことをビビりながら書くブログ

現場の話

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『野球の話がしたくて、お時間ありますか?』
・・・と、可愛らしい連絡をいただいて、
待ち合わせ時間にワタシの部屋に現れたのは、卒業生のマエヤマさんでした。

学生時代には、ワタシが投手指導をしている時の捕手をやってもらった。
派手にペラペラと喋るタイプではないが、黙々とキャッチャーをやってくれた。

マエヤマさんは、関西医療大学の柔道整復学科を卒業した後で、専門学校で理学療法士(以下PT)の資格を取得し、現在は関空近くの大きな病院に勤務している。

PTといえばワタシのイメージでは、
病院のリハビリを落ち着いた状況で患者さんによりそいながらやっているイメージでありましたが、
このマエヤマさんの勤務しているところは、

緊急の患者さんが運ばれてくる

集中治療室なのだそうです。


特に、マエヤマさんが勤務している病院は、
緊急度の高い患者さんが運び込まれてくる件数が日本でもトップクラスの病院だそうです。

そんな中での勤務状況を聞いていたら
「そんな話のあとで俺の呑気な野球の話なんてする気になるわけないでしょうが」
という状況になりました(汗)

「いやいや、だからこそ先生と野球の話がしたいんですよ」

といいますがどういうことなのでしょうか?(笑)




さて・・・

このブログを読んでいる中には学生も多いでしょうから伝えておきますと、
やはりバイク事故というのは相当に多いそうです。

もちろん、このマエヤマさんの職場まで運ばれてくるというのは、

その辺で転んで擦りむいたというレベルではありません。

ちょっと、ワタシの医学知識と文章の表現力、
ならびにそもそも
流血に弱くて医療現場の映像で貧血起こすレベルのワタシには書くことができません
(マエヤマさんの話を聞いているだけでも手に力が入らなくなりました)

二人乗り、わき見運転など絶対にしないように気をつけてください。

聞いているだけでも、ホントにとんでもない地獄絵図です。(とても書きたくない)

でも、現場のプロたちは慌てず騒がず冷静に仕事を進めていくそうです。


驚いたのは、現在は手術して早々にリハビリで動かすようですね。

マエヤマさんは集中治療室でのリハビリを担当しているそうです。

そらもう、
そこらかしこで命の瀬戸際の攻防

しているなかでリハビリをしているのは、

さすがのマエヤマさんも最初は「なんだこの光景は」腰を抜かしたそうです

それからやはりこういう現場ですから、亡くなる方も沢山見るそうです。

そんな中で、多くの人に囲まれている人、誰も来ない人 などなど・・・

色々と考えさせられるという話もしていました・・・

そんな中から
「やっぱり、自分のやりたいことをやらなきゃいけないな

・・・という考えから、現在は「少年野球のコーチ」をしているそうです。

そうです、マエヤマさんのやりたいことは「野球の指導」なんです。

「あなた、そんなハードな仕事してよく野球の指導する気になるね?」
なんて聞いたら

いや、やっているからこそです」というのはそういうことでした。

ワタシもちょっと身が引き締まりました。

貧血のせいかもしれませんが。

マエヤマさんの指導は命の現場にいるからこそ指導の中で

「ミスして落ち込んでないで頑張ろうぜ!
 生きてるってのが素晴らしいんだから!
 死んだらエラーもできんぞ!」

・・・って感じだそうです。

エラーして怒るとかいう次元ではないそうです。




「・・・というわけで、
野球の指導について語り合いたいと思いまして楽しみにしてきたんです」

みたいに言われても、もはやワタシにここから野球指導の話を彼にする気力は残っておりませんでした(汗)


とにかく、ワタシの方が聞いていて勉強になる話ばかりでありました。

こうして教え子から、勉強になる話を聞けるというのはとても楽しいですね。

つくづく、学生時代に優しくしておいてヨカッタと思います(また言ってる)


最後にマエヤマさんの話を、これを読んでいる野球関係者に伝えたい。


「よく、スポーツの現場でこれから起こる
熱中症危険性に関する啓蒙活動がありますが、
大抵は発生の仕方の話になるかと思いますが、
ワタシの場合は結果の方を見ていますので

非常に説得力のある説明ができるんですよ」

・・・とマエヤマさん



どういうことか・・・

実はマエヤマさんの勤務する集中治療室には
熱中症患者」が運ばれてくることがとても多いそうだ。

もちろん「重症」である。

・・・で、熱中症の重症の状態なんてワタシは見たことないし、
啓蒙活動のパンフレットを見ても、文字、

もしくはイラストで描かれていることがほとんどである。

これが実際にはかなり大変な状態であるらしいです。

相当な修羅場をくぐっているマエヤマさんが言うくらいですから・・・



筋肉やら細胞が破壊されて
中の成分が溶け出して血中に流れ肝臓や腎機能に障害
が出るそうです。(フィルターが詰まった状態?)

「その時にはホントにワイン色の尿が出るんですよ

という話でありました。


なるほど・・・

「こういう風になるんですよ」

そっちを見てきている人の説明・・・

そら確かに説得力が違います。


こんな卒業生の話を聞いて、

もうちょっと誠実に自分の仕事をやらねばイカンなと反省した時間になりました


もちろん、心地よい反省です。

やっぱりこういう卒業生に「話をしたい」と思われる状態を維持するためには、

こっちもポリシー曲げちゃイカンと思いますね。

キツイけど、
こういう卒業生にガッカリされたくないもんな
(それのみでやってます)


なんか、最後は書いてて恥ずかしい文章になったな(汗)



皆さん、バイクと熱中症にはくれぐれもお気をつけください。