過去に行った串本の海の写真です(内容とは関係ありません)
テニスのトップ選手が記者会見をやるのやらないので物議をかましている。
私自身はテニスをやっているわけではないので、そのデカい大会とかにそれほどの思い入れがあるわけではない。でも、だからこそテレビの切り抜きや記者会見のニュースくらいしかその選手の様子を見ることはないわけで、記者会見をやらないとなるとなおさら関心を持たない。
やはりスポーツニュースなどで見るレベルでいえば、どんな結果になろうとも、試合のあとに「この選手はどんな顔しているのだろうか?」というのを見たい心情はあるような気がする。
プロ野球なんかで言えば、負けた方のコメントもけっこう重要な興味のある部分だったりする。それを悪趣味といえばそうかもしれないけども、「あ~やっぱり悔しいよな~俺も仕事がうまくいかなくて悔しいけど頑張ろう」なんて思うこともある。
マジメで知られる阪神の矢野監督が負けている時でも荒げるわけでもなく誠実にインタビューに応えていた姿は印象的だし、中畑監督の悔しいなら悔しいというのもこれまた面白かったわけで。
一連の騒動をネットニュースレベルで見ていると、二転三転して面白い。
選手のワガママだという論調だったのが、今度は病気だから仕方ないという論調になり、ちょっと前に長者番付でトップクラスだったというニュースが出たあとだけに話題性もあり。テニスだけじゃここまで日本では話題にならないだろうから、これはこれで数字の取れるネタを欲しがっているマスコミ関係にしてみればありがたい出来事だったのだろうなと。
さて、今回の議論の中のテーマの一つとして「記者の質問の内容が悪い」というのがあるけども、じゃあ自分が記者だったとして、何を尋ねることができるのか?と、自分に問いかけてみるのも面白い。
というか、私はそういうことをよく考える。
「質問のレベルが低い」と批判するのは簡単だけど、じゃあレベルの高い質問ってなんだろうか?
相手が気持ちよく(機嫌よく)喋れることだけを聞いていればいいのだろうか?
というわけで、「勝った今の心境は?」というのが定番だけれども、「とても嬉しいです」という返しがこれまた定番で、こんなの誰が聞いたって大抵はこうなる。
選手の方だってヘタに調子に乗って喋ったらまた逆風が吹くかもしれないから、定番の受け答えになる。
・・・で、それだと「なんだよつまんね~インタビューだな」となる。
面白く喋るとややこしくなることもある。(近鉄加藤投手)
先日のNHKサンデースポーツで、元横綱の稀勢の里が、インタビューには一切沈黙していた件に関して、「私は、今の状態(解説ぶり)を見ればわかると思いますが、喋り出すと喋りすぎてしまうのです。当時は迷惑をかけた分、今は恩返しで多く喋っています 笑」と語っていたが、そういうものなのだと思う。
今の解説はとても面白い。
じゃあ、だからといって専門の知識を兼ね備えた専門家が、とても専門的なことを尋ねればいいかといえば、それじゃ聞いている方がついてこれない。
それどころか「身内話で盛り上がっているだけ」になってしまう恐れもある。
「お前がわかったようなことを言うな」となることもある。
「試合と関係ないことを聞くな」と、とても正しい批判も多いけど、選手の気持ちが分りすぎる人が聞くのもこれまた難しいような気がして、空気の読めない素人が聞くからこそできるインタビューもあるような気がする。
ワイドショーなんぞでスキャンダルの芸能人にインタビューをする人がズケズケと質問している様子を「ヒデー人たちだ」と思ったりしたこともあるが、じゃああの人たちが居なかったら誰も聞かない(見ない)わけで、ホントにいらなきゃ消えているのだろうから、やはり頼りにしている需要があるのだろうと思う。
一呼吸して、ふと思う
「積極的に質問しろ」と言われても、ホントに聞きたいことは
「あ~でもこの人にこんなこと聞いたら悪いよな~」ってことが多いような気もする。
そんな忖度しているうちに時間が過ぎていったな・・・
ズケズケと自分の聞きたいことを聞いていく人が人生を切り開いているよな・・・
あんとき聞けばよかった
そんな後悔って多いな。
でも聞かなかったから良かった面もあると信じたい自分もいるし・・・
話題のニュースに関して一言いってやるかと勇ましく書き始めたものの、最後は結局自分の反省になりました。