kokokaramakuruの日記

野球 金魚 競輪少々 思いついたことをビビりながら書くブログ

見ているところ

f:id:kokokaramakuru:20220324222556j:plain

中日 柳投手

 

ちょっと一段落した感のある数日を過ごしておりましたら、

「先日の卒業式であいさつができなかったから」ということで、

理学療法学科の卒業生が訪ねてきた。

 

その学生はスポーツ活動にも興味があるということで、私の活動にも来てくれていたのだけども、「じゃあこれから本腰いれていこう」というところでコロナ禍になってしまい、結局ロクな活動を経験させてあげることができなかった。

 

その卒業生は実は地元の少年野球チーム「熊取ベアーズ」出身で、私はかつてそのチームを大学に招待して野球教室をしたことがあった。

 

以下はその時の記事(2011年8月) うわ~懐かしい!

この時の私は熱かった(汗)

 

kokokaramakuru.hatenablog.com

その時にそこにいた小学生が、そのあとで関西医療大学に入学し、卒業したのだと思うとなんだか感慨深いことだな~と後で思った。

 

その彼と話をしている中で、「先生は投手のどこを見ているのか?」という話題になり、改めて説明してたら自分の中でも考えていることが湧き出てきて、久しぶりにアタマの体操になった。

やはり、人に分ってもらおうとして説明するのは脳トレになるなと実感する(笑)

 

ちなみにその彼は「競輪」にも興味を持ち出したそうで、もちろん犯人は私なのだけども、『昨年末のグランプリを獲った古性選手の漕ぎ方が他の人と違うように見えるのだけどもどうですか?』などと、理学療法士っぽい切り口で質問してきたので、これまた白熱した議論(というか私が話しているだけだけども 笑)になった。よし、今度は松浦選手のぺダリングについて語ろう。

あげくにテラ銭の説明までして、これから社会に出ようという青年に何の説明をしているのだと(笑)

結論として『5月に岸和田で行われるGIでまた会いましょう』ということになった。

 

まぁ、かつて競輪を仕込んだニイさんという理学療法士はその後阪神タイガースのトレーナーにまでなって活躍しているという実績があるから、彼もその線を目指してもらおう(笑)

 

おっと、そのまま終わるとタイトルの意味がないので、手短かに今回、彼と話をした「どこを見ているか?」を書いてみる。

 

彼の質問の要旨としては、

「なぜアマチュア時代に期待されて入ってきたのに、プロに入ってからおかしくなってしまうのか?」というところから「どこを見ているの?」という話だった。

そして「元に戻そうとするのか?はたまた新しいことをするのか?」ということで、なかなかイイところを突いてくれて嬉しい。

 

大きな仕組みの話からすると、ピッチングというのはボールにチカラを与えて移動させる作業でパワー(チカラ×スピード)の動作になる。

 

そんでもって、パワーが最大になるのは最大筋力50%あたりだと言われている。

簡単にいえば、例えばベンチプレスで

100㎏を1回あげられる筋力の人は50㎏を素早くあげるようにしているのが

「重さ×スピード」の数値が一番高く、パワーが発揮されているといえる。

 

つまり、ウエイトトレーニングでマックスの重量を上げる時のような筋力の発揮の仕方(大きな重さをゆっくり)とは大きく異なる。

 

要はちょうどいい塩梅(あんばい)のチカラの配分で投げた時に、一番パワーが発揮される。リキめばいいってもんじゃないのがミソ・・・

 

だからチカラを抜け!と声を掛けられる。

 

・・・といって、抜けばいいってもんじゃないのもこれまたミソ。

50%だから(笑)

 

 

ここからは私の考えだけども、そのちょうどいい塩梅のチカラの配分で投げるというのは、アタマで意識してチカラを入れるのではなく、いろいろとちょうどいい状態で整っている時には自然に「必要な分」のチカラは適度に入り結果として一番パワーが発揮されるのだと思う。

 

バッティングなんかで「来た球をシンプルに打つ」なんて境地になっている時はまさに整っているから打球もよく飛ぶもので(笑)一番、パワーが発揮されている。

 

 

よく「心・技・体」バランスが~なんていうのは、そういう境地なのではないだろうか。

 

自信があるとできる。自信がないとできなくなる。

 

自信がないと意識的にチカラを入れたくなる。

重たいものを挙げるような固めるタイプのチカラを入れるとパワーは落ちる。

 

マチュアの時には自分の方がチカラ上位であったり上級生という余裕があったりして「ちょうどいい塩梅で投げられていた」のだと思う。

 

ところが、プロに入って周囲のスピードやパワーに圧倒され、意識してチカラを加えているうちに「ちょうどいい塩梅」から徐々にそれていき、焦って、チカラを加えようとしておかしくなってくる。

 

・・・という大きなストーリーがある。

 

その上で、「さて、この投手はどこでチカラを足そうとしたのかしら?」というところを推察していく。

 

動きを見れば「あ~、ここに悩んでここにチカラを入れてスピードを出そうとしたな」とか、「あ~あの理論をこう解釈して取り入れたな」というのは見ればわかる。

 

文章が長くなるので野球人が分る言葉にしちゃいます。

 

よくあるポイント

〇テークバックが大きくなる。

〇トップができる前に上体が前にツッコむ

〇軸足(プレート側)の膝が抜ける

〇肘が下がる(肩の回転を強くしようとしたため)

〇球が抜ける

〇背中側に倒れる(背中が反る)

〇ピッチャーフィールディングへのつなぎが悪くなる。

〇肩の前が張る(痛む)

〇ステップした脚の外側が張る

 

などなどがあり(まだありそうだけど)、とりあえず1番上のテークバックが大きくなる要因にしても一つではなく、「腕のフリがホントに大きくなった」ケースと、「上体の回転が早くなりすぎた」ケースがあり、それぞれで処方箋が違ってくる。

 

そんで、なんでそうなったかは、その前のストーリーのどこでチカラを入れようとしたか?によって変わる。

 

大体は上体のチカラの入れ具合でチカラを出そうとするところから、話がおかしくなる。

ケツを締めるチカラを回転につなげるような発想になるといいのだけど、これは文字で表しにくい。

 

読むのが嫌になった人も多いと思うけど最近、ご丁寧に動画を送ってきて質問してくれる人がこのブログを読んでいて、少なくとも読む人が一人は居ることは確かなので、そこに向かって書いてみました。

 

f:id:kokokaramakuru:20220324233810j:plain

f:id:kokokaramakuru:20220324233841j:plain

こんなもんでいいんですよ。それが一番パワーを発揮する。

f:id:kokokaramakuru:20220324234058j:plain