私が追跡録画をしている番組の一つ。
この番組で「中井久夫さん」を知った。
日本を代表する精神科医の方だそうです。
番組で紹介された本に興味を持ったので図書館で借りてみることにした。
いくつかの本は、「これは線を引きながら読みたい」と思ったので購入する。
買った本は下段の3冊。
特に「こんなとき私はどうしたか」はラインを引きたかったので購入。
この本は、精神科医として患者さんにどういう声かけをしたり対応をしたのか?という内容です。
現場力を上げたい人には参考になるのではないかと思います。
切羽詰まった患者さんは、何気なく言った一言に敏感になっている。
テキストの表紙にあるように、
「治そうとするのではない、患者の心に寄り添う」
というのは、どういうことなのか?という事例が沢山ある。
私はいつも思うのだけど、「信頼される」とか「信用される」とか「寄り添う」とか「絆」とか「誠実さ」とか、まぁいくらでもある大切な言葉って、多くを含みすぎて逆によくわからないので実行に繋がりにくいような気がする。
人によっちゃ「それ言っておけばいいだろ」って調子で使っている気もする。
それが一番不誠実だと思うのだけど。
そんな中で、こんなケースの患者さんに対して、「私は、こう考えてこう接してます」ということが書いてある。
内容は精神疾患だけども、不安が強くなって起こる症状ということで言えば、多くの人に当てはまるものがあると思う。
私はスポーツ選手に対して「あ~こう接すればよかったな」などと思い当たるところが多かった。
また、最近は自分自身が「ちょっと頭がおかしくなってきたな」と思うところもあるのでそういう意味でも励まされるところも多かった。
また平常時には「病」とされる精神疾患も状況によっては「能力」とされる。
という解釈も勇気をもらう。
「こだわり」すぎてしまったり、「執着」しすぎたり、「気にしすぎたり」というのも状況によってはむしろ高い能力として重宝される時代もあったはずだという。
よし、その解釈も都合よくいただくことにする。そのうち必要とされる日がくるかもしれない。
この番組で紹介されたわけではないのだけど、様々な著作を検索していたら出てきて、これは面白そうだと思って購入した本が以下
「いじめのある世界に生きる君たちへ」
いじめの問題って、私が小さいころからもあって、私自身もいじめられたこともあれば、イジメる側だったこともある。
「イジメる側もあった」などというと問題発言かもしれないが、中学生の時に、自分では全くそのつもりは無かったのに、その保護者から「うちの子をイジメるな」と怒られた経験があるのである。
あれはいまだに鮮明に覚えている人生の中でショックな出来事だった。
自分ではけっこうイイやつだと思っていただけに、たまげた。
でもおかげで反省した。ありがたい直言だった。
この本のスゴイのは「いじめとは?冗談や、ふざけと違うのはなにか?」
その最も簡単な基準は「立場の入れ替えがあるかどうか?」だという。
「あ~そうか!確かに」
鬼ごっこでも、同じ人がずっと鬼だったり、荷物を持たされたり、買い物に行かされたりするのは「イジメ」だ。
でも、鬼を交代したり、荷物を持ってあげたり、買い物に行ってあげたりするような「立場の入れ替え」がある関係はいい関係なのだという。
そういう具体的な基準は重要だと思う。
「いじめはやめよう」って言っても、何をやめればいいのかワカラナイ。
仕方ないから関わらないようにするっていうのもまた違う気がする。
プロレスは技をかけたら必ず受ける。
だからイジメじゃない。
なんか、長年の疑問がスッキリと腑に落ちました。
学生とも議論してみよう。