録り溜めしていたNHKスペシャルを見る。
夏なのでということもあるし、昨今の情勢のこともあり、他人事ではなくどうやって戦争を防いでいくかということを若者たちと討論するような番組。
写真はその中の一コマ。(作家の保阪正康さん)
このシーンは「かつての日本は10年ごとに戦争をしていて、実は現在の戦争をしていない期間というのは歴史的に見ればとても長い」という話。
注目したのはこの画面の下の表、1894年の日清戦争から 1941年の太平洋戦争までを並べてみた表記。
歴史の授業で言葉として聞いていて「ふ~ん」と順番とかを憶えていたけども、こうして並べてみて自分がもしその年代に生きていたらどういうことなのだろうか?と想像してみた。
もし自分が1894年を10歳で迎える人生だったと仮定する。
そうすると、生まれるのが1884年ということになるので、その仮定で想像する。
1914年(大正3年) 30歳 第一次世界大戦
1941年(昭和16年) 57歳 太平洋戦争
※関東大震災 1923年
う~ん 還暦までに戦争5回の人生(さらに地震まで)
人生のほとんどが戦時中
自分がある程度の年齢になってみて想像するとまた違う感覚
というか、この時代に男子に生まれたら還暦まで生きてられるのかな。
もし運よく生き残ったとしても、最後の戦争後では価値観がひっくり返った中で「老害扱い」されてそうだ。その辺はどうだったんだろうか。
その時代を想像するに、最後の太平洋戦争までは基本的には勝っていたわけだから、「戦争って勝つものだ」という価値観に染まっていたように思う。その中で軍人のトップなんていったらカッコいいものと思っているように思う。
ちなみに、1884年生まれの人って誰がいるのかな?
と検索したら「山本五十六海軍大将」が出てきた。
どの角度から見るかで変わるけど、その時代のトップの中のトップ。
1884年生まれで1943年に戦死されていて59歳。
最後は太平洋戦争で亡くなってしまっている。
この山本五十六さんといえば、スポーツの指導方法を学ぶ中でよく出てくる心得
「やってみせ 言って聞かせてさせてみて ほめてやらねば・・・」
で有名。
当時の人望も相当に厚かったそうで、部下から慕われたエピソードも多い。
さらに海外で交渉するときに、真面目な会議のあとにトランプなどの賭け事を通じてコミュニケーションを取っていたという。
ちなみにギャンブルはめっぽう強く、あんまり勝つのでモナコのカジノから出入り禁止を食らっていたという。
それとは別に
戦争はしちゃいけない、みんなで仲良くというけども、
仲間を作るということは「敵を作る」という側面もあるという。
別の人体を扱った番組で、絆や幸せホルモンと言われる「オキシトシン」は
『仲間を守る意識の高まり⇒敵を攻撃する』
の傾向が出るという話があった。
守るものがある=それを奪おうとする敵がいる
ってことになる。
説明を受ければ納得だけど、戦争と反対であろうと思っていたホルモンがひっくり返って戦争を引き起こしている可能性を考えると、また考えなければいけないポイントも変わってきそうだ。
「絆だ」なんていって無条件で肩を組んで大合唱している姿にどうも不気味なものを感じるのはそういうことだったのかな・・・
まぁ、スポーツぐらいで言っている分には平和だけども・・・
ふと思う、いまウクライナで始まってしまっている戦争を遠くから見ているけど、もし太平洋戦争が無かったり、あったとしても少ない被害で収まって当時の日本がそのまま受け継がれてきていたら、今やっているのにも相当参加しているってことなのではないのか。
いや、ちがうか、これまでにあったやつ全部に参加しているのか・・・とっくに私なんて終わってそうだ。
『歴史にイフ(if)はない』というけど、
「あの時はダメな人たちでした」ということで単純にまとめてしまっていると、逆に同じことが起こるような気もしますけども。
いつもと毛色の違う話題ですいません。
ただ、歴史を自分に置き換えるとずいぶんと感覚が変わるものだなと、なぜこういう風に勉強してこなかったのかと後悔したという話でした。