ワタシの贅沢
ワタシ、喫茶店でナポリタンを食べるのが学生時代からの趣味であります。
仕事帰りに、ちょっと自分にご褒美というか、贅沢してやろうと思って、チェーン店の喫茶店にいく。
図書館で見つけたお気に入りの本なんぞ読みながら教養でも高めるべと・・・
平日の夜、確かに空いている時間なのだろうけども、いつもはそれなりに埋まっている店の奥の列の席がやけに空いている・・・4人組のグループの1席しか客がいない。
他にはまばらにいるのに・・・
「なんか変だな・・・」と思いつつ、「まぁいいか」とそのグループから3つほど離れた席に座り、店員がメニューを持ってくると同時に、すでに決まっている常連ヅラで「ナポリタンとアイスコーヒー」と注文。
さ~て、ナポリタンが来るまで賢そうな顔して教養の本でも読もうかと思っていたところ・・・
その4人グループのほうから話し声が聞こえてくる。
なんのこっちゃと、チラリとみてみると、
若手ヤンキー上がり風の若夫婦と対面に座るのはやはり若夫婦、しかも子どもを抱えている。
それ自体はどうってことないが、どうにも雰囲気が暗い。
どうやら、片方の夫婦がもう片方の夫婦に向かってネチネチと説教してるようだ・・・
「おまえ、自分のやったことわかってんのか」と攻勢をかける旦那に上乗せして、「あんたわかってんのヤバイよ」などとのっかるその妻らしき人。
その説教をうなだれて聞く旦那と、子どもを抱えるその奥さん。
その時、初めて状況を悟った
ぐわ~、どうも人が不自然に居ねえなと思ったら、こういうことか~
一番いやなやつだこれ・・・
店内の客がみんなそこから逃げてやがった。
ワタシは後悔した。
「クッソ~、こんなことならメニューをゆっくり決めるために時間を取ればよかった。そうすりゃ、自然な感じで席を移動することができたのに・・・ナポリタンで頭がいっぱいだったぞ、トホホ」
まぁ、仕方ない・・・そのうち終わるかもしれん。多少は我慢しよう。
・・・と、ナポリタンが来るまで説教が終わるを祈る。そして来てからも食べながら祈る。
まいった・・・全然おわらない・・・
なんでこんなについてないんだ・・・
と不運を嘆いた。
しかしちょうど読んでいた本が、色々なところに学びがあるという。
それでは何か学びを・・・
ふと思う、そういえばワタシも説教が長いと言われたな・・・・
そして、人をネチネチと詰めている姿は外から見るとこんな風に見えるのか・・・
これが一番の勉強だった。
説教している時って、いい気分になってしまうことがよくある。
もちろんそっちはそっちで何かあったのだろうけども・・・
それから、気分で食事の味は変わるもんだなと・・・・
しかも勉強もすすまないし。
こんな状態じゃ仕方ない、家では読書が進まないからこっちに来たけど帰るか・・・
「今日はまいったな~勘弁してくれよ~」などと恨めしくチラッとその4人組の方を眺めたら驚いた、
なんとその4人組のすぐ後ろの席で一人黙々と仕事をしているOLさんがいた。
うわ~すげえ、あの環境に負けずにやってるよ。
そう、周囲がどうであろうと自分のやるべきことを黙々とやっている人はいるのでありました。
いや~ 弱いな~ 自分