相当に面白かった一冊
「正解のない教室」 矢萩邦彦 著
いわゆる教養本というのか、考え方の本というか、学生におススメしたいようなしたくないような。
そういや、学生時代はこんな話を教授の先生に聞かせてもらってたな~と思いだす。
現代社会は、自分で決めていく自由がある社会だけど、自分で決めなきゃいけない社会であるし、自分で責任とらなきゃいけない社会であるともいえる。
でも考えたら、その決め方というかどうやって決定していくのか?という考え方の勉強はあんまりしていないような気がする。
それなのに、情報ばかりが溢れていてかえって嫌になってシャットアウトしたくなっていたりする。
ワタシなんて、一見すると自分のポリシーがあるように見られがちだけど、今になって思えば随分とTVやらの情報に影響を受けてしまったな~と後悔ばかりしている。
自己決定の技術ということでこの本では2つの段階があるという。
①選択肢を複数もつ
②最適な選択をする
そして①の選択肢を増やすための3つの視点
(1)既知の選択肢を認識する。
(2)未知の選択肢を見つける
(3)新たな選択肢を作り出す
追い詰められると選択肢が2択になってしまったりしがちだけど、その2択だけとは限らないもんな。
「どう考えてもこれしかない」といった時ほど危ないですものね。
こういう考え方が色々と出ていてとても面白かったのだけど、
その他に、偉人の名言が散りばめられていて、初めて聞いたものが沢山あって面白かったので紹介。
『教養とは、学校で学んだことを一切忘れてしまったあとになお残っているもののことである』byアインシュタイン
なるほど~学校で学んだことは忘れてしまったけど残っているものを考えるとそれだって学校で学んだことが多いような。
『かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ大和魂』by吉田松陰
これは本来チャレンジするときにつぶやくべきだけど、ギャンブルするときにも呟いてしまいそうだ(汗)
『ダメだと分っていても挑戦する心意気を「いき(粋)」という』by九鬼周造
これも都合よく使ってしまいそう(汗)
「金も名誉もいらない人は始末におえないけども、そういう人でないと大きなことは成し遂げられない」by西郷隆盛
これは著者が意訳したものだけど、一番、元気をもらいました。
ちょうど自分でも自分自身のことを「ほんとに始末に負えない人間だな・・・」と身の置き場に困っていたというか、どうも周囲の人と比べて決定的な何かが欠落している人間だと思っていたのだけど、まぁ西郷さんがいう事を真に受けてみるかと。
ただ、吉田松陰とか西郷さんとか最後があれだからな・・・
この路線に憧れちゃうとデシは育つだろうけど自分の最後が・・・
まぁ、そんなこと思っている程度の器だから大丈夫だろうけど(笑)
考えたら、金も名誉もいらない人って扱いにくいよな。
いい話ばかりでなく、最近だと悲観してヤケクソになってしまう人が多いけど、気持ちはよ~くわかる。
「まじか~そんなのアリだったのかよ」ってこと多いですもの。
その選択も自己責任 あ~無情
まぁ、クヨクヨせずにというか、クヨクヨしながらもやっていきますか。
ラスト
「喜べば、喜び事が、喜んで、喜び連れて、喜びにくる」 作者不詳
もうバカっぽいけど、暗くなっても人が寄って来なくなるので、喜んでいますかね。