kokokaramakuruの日記

野球 金魚 競輪少々 思いついたことをビビりながら書くブログ

勉強が生きた時!

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10月14日インフル休校も明けて、組員が戻ってくるかと思いきや、「おバカちゃん」こと三木くんが再開直前でインフルもらって、もう1週間の出走停止となり、ちょっぴり寂しい再開となった。ラーメンを作って、誤って熱湯かぶって大やけどを負っても大学は休まなかったほどの男だが、今のインフルにはかなわなかったようだ!早く元気になって欲しい・・・


というわけで、「グローブ持ってグランドに来い!」と呼び出されたのは、私の無茶な注文を引き受けることが担当の竹田くん(写真)、「組長のキャッチャー講座」が自然と展開された。「ミットを大きく見せる構えはな~」とか、「谷繁のキャッチングの凄さについて!」とか、「スクイズの見破り方はな~」などなど、将来、医療人としては全く役には立たないが、少年野球のお父さんの集いではスーパースターになれるネタを伝授した。


いつもは私の話を聞く係の竹田くんだが、今日は彼からとてもグレートな話を聞くことができた。それは、彼の最近体験した某高校での出来事であった。


秋季大会を終えたそのチームは非常にハードな練習をしていた。その中で1年生が二人ほど体調不良を訴えたので日陰に休ませた。「これはどこの野球部でもよくあることだ。」野球部のコーチはそう考えて練習を続行していた。トレーナーとして手伝いに行っていた竹田くんは何となく気になり、何度も様子を伺っていた。すると、その不調の1年生の一人の視線や言動がなんとなくおかしいことに気がついた。コーチに伝える。コーチの判断は「保護者を呼んで迎えに来てもらおう」だった。


そして数分後、手足が震えだした。「今、どこにいるかわかるか?」などの質問をするが答えが定まらない。「意識障害がでているヤバイ・・・」「こんなの授業ではやったけどホントにやるとは思わなかった」とトレーナーバックに仕込んでいた懐中電灯で瞳孔の動きのチェックをする。光を当てたら閉じるハズ・・・・動かない!懐中電灯の光が弱いかもともう一人の不調者で試す・・・閉じた  ってことは・・・


「保護者待ってる場合じゃないです!すぐに救急車を!」とコーチに進言!


これ、当たり前のように思いますが、学校の指導者って実はいろんなプレッシャーを受けています。「救急車を呼ぶような事態」は学校や部の体裁を考えてしまうと躊躇するものなんです。「じゃあそんな練習しなきゃいいじゃない」と一般の方は思いますが、「ギリギリの練習をしなければ付かない力がある!」ってのもまた事実なんです。甲子園を狙うってのは、良いか悪いかは別としてそういうことなんです。竹田くんはその辺も理解して日ごろ活動しています。だから信頼されてます。その上での判断なんです。


選手を救急病棟に搬送し診察・治療を受けている間、心配で泣いている両親と過ごした時間は非常に緊迫した空気になったという。最悪の事態が頭をよぎる・・・


検査の結果、幸いにも脳に障害は残らず数日の入院で無事に復帰することができたが、あと数時間処置が遅れていたらかなり危険は増していた。


コーチから「お前が判断してくれたおかげで助かったありがとう!」と言われた。今までには無かった感謝のされ方だった。


救命・救急処置はトレーナーのメインとなる業務であり、その幅は広い!その中でも「救命」は最重要なのは分かっているが、「真の体験」するわけにもいかないので、実際に現場に居合わせた時に対応できるかどうかは誰だって未知数だ。検査方法にしたって、「光を当てたら瞳孔が閉じますからやってみて~」と言われ「わ~ホントだ閉じた~」という体験はできても「閉じない瞳孔!」は観ることは授業ではできない!そこは「閉じない時は危険!」という理論の実際を頭でイメージしておくしかない!


トレーナーの勉強って凄いな!


現場では非常に冷静だったという竹田くん本当に頼もしくなってきた。