いつも顔を出してくれるN井くん(写真 2年)が浮かない顔をしている。
彼は、理学療法の勉強しながら、高齢者相手のデイケアのアルバイトをしている。
そこで来週は「今週のホットなスタッフ」という「盛り上げ役」を担うことになったのだという。
皆を明るくする係を任命されて本人は暗くなっていた。
N井くんは物静かである上に、背も高いし、スタイルもいい、顔も男前、成績優秀、モテモテである。
それに引き替え私の方は「ホントによく喋りますね~」みたいな顔される。
私だって本当は「男は黙ってサッポロビール」みたいなスタンスを理想としている・・・が、私が黙っても「腹でも減ってるだけだろ?」くらいにしか思われないところが悲しい。
捲土重来(けんどちょうらい)
今回、彼に「盛り上げ役」が回ってきたことで私にも優位に立てる条件ができた。
や~い!ザマ~みろ(笑)
と、学生に言うのも大人げないが(笑)
自分を落とすことのできない男前が苦手とする「盛り上げ役」!
私の 中学野球は1年が「1発芸」を披露するのが恒例であった。高校時代は自己紹介と「1発芸」がセットであった。大学でも新入生歓迎会で「1発芸」が義務であった。
こういうのは、じつは非常に重要なテストなのであった。「ここでやっていく覚悟」を見られている。面白いかどうかは大した問題ではない。
だいたい芸を「やらされる」プレッシャーというのは凄いもので、「こんな事やらされるなら辞める」とかいって敵前逃亡することもあるくらいだ。
しかし、最初は、先輩からの脅迫まがいのプレッシャーで「やらされる」1発芸であったが、ヤケクソになって「どうせやるならウケ狙ったるわい!」と攻めの気持ちで行くとこれが結構な快感に変わってくるのが面白い!
私は中学でその快感を持っていたから、高校でも「1発」を狙った。そのネタは「あいうえおを感情こめて言いま~す♪」というやつであった。タモリがやってたのを見て「これなら俺でもできる」とストックしていたやつだ。「あっ!(発見した感じ)、イッ(痛い)、ウ~っ(腹を殴られた)、エ~(嫌な感じ)、オ~(驚き)」という感じで表情やボディアクションをオーバーにやる。というものでった。
かなりウケた!・・・ が、これがマズかった。
「1発」で済まなくなっちゃった・・・・
「他のはできね~のか?」ということになって、よせばいいのに、「さ行、な行、は行、ま行、や行」とか作ってしまった。
いや~引っ張りだこでしたわ・・・
先輩の教室や生徒総会の場面で一般学生の前でやらされるわ、監督にまで呼び出されて客人の前でやるわ、(おかげで人脈できた)果ては試合のスタンドで一般客の前でもやりました・・・
野球よりネタ考えてました・・・
面白いやつ > 野球うまいやつ
ちなみに超難関の宇宙飛行士の最終テストの中にはナント・・・
「1発芸でみんなを明るくする」テストがあるってNHKスペシャルでやってました・・・
ご覧のみなさま・・・
プレッシャーで固まっているN井くんにいいネタがあったらお願いします。