私の講義では、学生さんに色々意見を書いてもらい、それに私がいろいろ私見を述べる形態をとっている。
その中でのやりとり・・・
学生さんの意見
「私は陸上をやっていたのですが、指導者は選手を納得させられなければならないと思いますが、先生は指導される時にどのようにお考えでしょうか?」 ときた・・・
そうその通り!
「お~い高校陸上部顧問のK先生!聞いてるか~そっちは納得させとるか~?」
とも思ったが、私は少々考えた!
よく、先生とモメる決め台詞の一つに
「先生のやり方にはどう考えても納得行きません!」なんてよくありますよね・・・
トドメは『納得いかね~から辞める!』なんてことよくありますよね。
『納得第一主義』ってどうなんですかね?
今まであんまり疑ったことなかったけど、一度、
『納得する』ってことの価値をそんなに重要視さえしなければ案外大した問題じゃないんじゃないですかね?
特に、修行中の身に関しては・・・
大体、指導なんてのは、その時点での個人に無いものを押し付けているわけですから、その時点での本人の理解の容量では
『分からん=納得いかない』ことって多いんじゃないでしょうか?
てことは、何も「納得いかね~」ってリキんで辞めなくて良かった人も沢山いるのではないかと・・・
確かに、トレーニングの原則の中には「意識性の原則」というのがありまして、意味も分からず強制的にやらされる練習は効果が薄い。というのがありますが・・・
何かと理不尽で封建的と言われる野球界でありますが、その辺りは大したもんで、始めから「監督が言ったらしょうがない」という思考回路が出来上がっておりまして「なんとかせえ」と言われたらとにかく「何とかする」という思考停止状態にあります(笑)
大体、その辺りで『納得』を考えたらどう考えたってストレスが溜まる一方で納得いかない理不尽ばかりなのです。
しかし、これがまた上級生になると都合よく納得できるものなんです(笑)
まぁ、学校現場では理不尽を前提に話するのは気がひけるもんです。
が、指導側が選手に納得してもらおうということを「第一絶対条件」に置きますと、なんだか非常に中途半端な指導になるような気がするんですね。
「こんなこと言ったら納得しないんじゃなかろうか?」なんて思いながらの指導は難しいです。
でも、だからといって体罰しろとかいう話ではなくて、
『指導って、今の自分に無いものを押し付けるわけだから納得はできない場合もあるぞ』って前提で指導していけば案外、
納得いかないことに納得いくのではないか?と思うんですがどうでしょうか?
それで続けてたら分かる(納得)の日も来るかもしれないし(来ないかもしれないが 笑)
というわけで、これを読んでるあなたが、学生さんならば「納得できなきゃ聞かないぞ」って態度は辞めた方がいいと思います。
教える方からしたらやりにくいったらありゃしないです。
てことはあんまり教えてもらえません。
こんな話を授業でしてると結構、今年はウケまして・・
最近の学生さん・・・こういうの好きみたいです。
今日は私の同級生で母校の剣道部監督から教わった格言
『打って反省!打たれて感謝!』
という話をしたら反響が大きかったです。
写真はかつて「組長の言う事には納得行きません」と反抗期だったクセに今では関東で多くの人に焼き肉おごってもらってる藤田くん(右は競輪 渡辺馨選手)