8月26日
私は関西医療大学で中学生の打撃指導をしていた。
この選手・・・本学の学生さんの息子です。 本学は、鍼灸師などの資格取得をメインとする大学であるため、一般の大学よりも年齢層が幅広い!(専門学校だともっと広い)
そのため、家庭を持ちながら学生をされる方も結構いたりする。
そんな中で、ママさん学生のOさんに「うちの大学の先生に見てもらったら?」と言われた息子がユニフォーム姿でやってきた。しかも妹までついてきて・・(これはこれで明るくなって楽しいもんだ)
この息子、実は5月にも指導していて、その時はあんまり元気が無いように見えた。
私は「こりゃ~イヤだったんじゃないかな・・?」と思っていたが、後日直筆のお手紙をくれたりと表面の様子とは裏腹に喜んでくれていたらしい。
グランドでやろうとしたが、サッカーの試合で使えなかったため、急きょ体育館へ移動!
「はてどうしたものか・・・・グラウンドでやる事しか考えて無かったな・・・・」と思ったが、そこは中学生のコーチを長くやっていた経験が生きた!
野球のボールを室内で打つわけにはいかないが、バドミントンのシャトルやピンポン球なら打つことができる。
バットを振り回すわけにはいかないが、バドミントンや卓球のラケットなら振ることができる。
むしろ、野球のバットでは重たくて得られない繊細な感覚をトレーニングするにはこういった軽スポーツのアイテムの活用が効果的だ!
もちろん、『野球の技術に対する理解』がなければ単に目先を変えただけの「子どもだまし」な練習になってしまう。
写真は、バランスボールに座り、右手に持った卓球ラケットでピンポン球を打っているところだ!(打球方向の指示もある)
打撃に詳しい人ならば、「ホ~これはアレに効きますな~」などと5つ以上のポイントは挙げられるハズだ!
もちろん私のトスにだってポイントはある・・・・
この日は、バドミントンのシャトル打ちや、バランスピンポン打ち!投手とのタイミングの取り方などの練習を2時間程度行った。
グラウンドで出来なくても、道具が使えなくてもやれる事はある。
・・・と、そんなネタの多さを強調したいわけではない。
こんなのは、最近は親切なネタ本がかなり沢山出ているので、
「俺が編み出したんだぞ~どうだ!スゲエだろ!」な~んて言ったら、
『あの本に出てましたよ~』と言われる程度のネタなのである。
そんなことより、大切なのは、
その重要性を伝える能力が指導者側にないとタダの遊びになってしまうということなのである。
実はその伝えてその気にさせる能力こそが、ウデの見せ所であり、現場で歴然とした差となって現れる。
学生さん・・・・ これ、ホントに強烈っすよ・・・
「なんであの人の言う事は聞くのに私のは・・・・?」って・・・
この挫折感・・・状況によっては死にたくなりますよ(笑)
このあたりの部分は、テキストや単発の講習会では理解できるシロモノではない。
私にしたって、どの時の経験が生きているのか整理できない。
ただ、言えるのは大学時代に多くの監督・コーチのそばに居させてもらった経験が生きている。 発する言動の強弱に表情、立ち居振る舞い、などなどナマで見なけりゃわからない要素が多いんです。
私はそこで、「この雰囲気か~!」というものをマネさせてもらっているうちに自然な感じになってきたように思う。その雰囲気を教科書にすることはできない。 だから近くにいて、その空気感を感じて欲しいと思っている。
しかも、学生だからこそ近くにいける部分って沢山あるんですよ。
夏休み期間に、野球に絡みたい学生さん相手に徹底的にこういう研究会をやりたいと思っているのだが・・・
学生のうちにしかできないことってナンダ?