アスレティックトレーナー(AT)に合格した川崎大地さん(左4人目)が大学に挨拶に来てくれた。
学生時代から後輩の面倒を良く見ていた川崎さんは、すぐに後輩に囲まれる。
囲んでいる後輩にしても「俺はこの先輩知ってるんだぜ~」と誇らしげである(笑)
こういう光景は見ていて微笑ましい。
さて、今回、関西医療大学からAT合格者は5名であった。
トレーナーの先生方の指導は本当に素晴らしいと思う。
学生さんには是非とも素直に聞き入れて今後も成果を出して欲しいと思う。
さて・・・
5名のうち4名は川崎さんを含む男子学生であったのだが、その4名は皆、野球出身者なのである!
これはタマタマなのだろうか・・・?
私は「どうだ、野球人は凄いだろ!」と言いたいわけではない。
考えたのは
「素直に学ぶのは意外に難しい?」ということである。
なぜそんなところに興味が湧いたのか・・・?
それは、本学のトレーナーのカリキュラムは「サッカー色が強い」のである。
そして、トレーナーコースの教員メンバーは多くのサッカー代表チームでドクターやトレーナーを勤めるサッカー界では名の通った顔ぶれなのである。
トレーナーの現場実践授業もサッカーをメイン種目として行っている。
となれば、サッカー出身者は得意種目で実習が積めるわけだからやる気も出るし成績も上がるんじゃないか・・・
なんて思いませんでしょうか・・・?
私はここに皮肉な現象が起きているのではないか・・・? なんて事を思いました。
何かを学ぶ、修得するためには「素直な気持ちで取り組む」というのは絶対に重要なことです。
自分のこだわりは時に学びの阻害要因になってしまうことが多くあります。
そこを踏まえて考えてみると、自分がやってきたスポーツ種目とは、
『自分がもっとも自分のやり方にこだわってきた種目』に他なりません。
その自分のこだわっている種目が、教材となった時に果たして「素直」になれるのか?
どうしても自分の思いが入ってしまい
「先生はそう言ってるけどサッカーはこうあるべきだ」などという考えが頭に浮かびながらも我慢してやっているうちにモチベーションが下がるなんてことがあるのではないか?
もしくは、『学びが雑になる』なんてこともあるのではないだろうか?
それじゃあせっかくのいい指導も身に付かない。
修得すべき技術に集中できてない
その点、幸いにも野球出身の学生は「サッカーは分からない」ために、素直にサッカーの現場でのトレーナー実習に臨むことができ、「トレーナーとしての実習」に専念することができたのではないか?
学生さんは自分の得意とする種目の実習の方が力が発揮できていいやと思いがちですが実はそんな落とし穴があるような気がします。
私自身の事を考えますと、野球に関してはもはや素直な心はありません(笑)
もし、私が野球での実習でしたら必ず余計な事をやって失敗することになります(汗)
自分のやっていた種目を前にして素直に学ぶのは難しい
そう考えると、自分のやっていた種目に対して素直になれる境地というのがひょっとしたら「達人の域」なのかもしれない。
そんな風にも思ったりします。
ちなみに、私がメインとする学科には、私と元MLBのトレーナーまでいるということで、野球に関わりたい学生にはさぞかし喜ばれるかと思いきや・・・・
野球出身の学生さんが皆元気を無くしております・・・・(汗)
何かを学ぶためには
『素直になり易い環境を選ぶ』
そんなことがひょっとしたら重要なポイントなのかもしれません。