「極真始めたら味噌汁こぼさなくなったんですよ」
と不思議な事を話してくれたのは、極真空手有段者のN谷さんだ!
皆さんはありませんか?
お盆に乗せて定食類を歩いて運んでいる時、お盆の上で味噌汁が振動で波立ちこぼれてしまい、お盆の上は汁びたしになり、茶碗の底や箸が味噌汁で濡れてしまうこと・・・
それを「こういうためにお盆があるんだな~ヨカッタ」などと納得させたりしてませんか?(私だけ?笑)
「私は以前、しょっちゅう味噌汁をこぼしていたんですよ~」とはN谷さんの話である。
それが極真を始めて、鍛錬を積むとともに味噌汁をこぼさなくなったという・・・これは面白い!
「腹(へその下あたり)を巻きこむように力を入れてあるくと、下半身と上半身を別物にして操作できる感覚といいますか・・・」
空手の構えの中で腹に力を入れるということは非常に大切な基本であるそうだ。
腹に力を入れることで、上半身と下半身を切り離せる感覚・・・
これまで私は、体幹の重要性といえば、下半身の力を上半身に伝えるためにつなぎの中心となる体幹が重要だと思っていた。
しかし別物にするためにとは・・・
さっそく、ニイくんを呼び出して実験!(写真)
下敷きをお盆に見立ててテニスボールを運んでみることにする。
腹筋を意識するのとしないのとで違いがあるか・・かなりありました。
腹筋を意識しないで歩きますと、歩行の振動がそのまま下敷き(お盆)に伝わりボールが転がります。
逆に腹筋(へそ下)に力を入れますと、へそのあたりは固まる感じなのですが、むしろ肩の力は抜け、腕が自由になる感覚になります。
脚の振動は腕で吸収できるといいますか、ボールを動かさずに運ぶことが可能になるんです。
腹筋に力を入れるのは良い姿勢の基本ですが、考えたらホテルのボーイさんが料理を運ぶ時って姿勢がいいですね!あれって、見栄えのためだけでなく料理や飲み物をこぼさずに運ぶためだったんですね!
上半身と下半身を分けて使う。
そのためのキーワードとしての腹筋!
奇しくも、今、私が競輪のヨシキ選手に指導しているテーマです。実はヨシキ選手、昨年の落車から極度のスランプ(約4カ月3着にも入ってない)に陥っているのですが、私はその原因を『上半身と下半身を分けて使えてないから』という仮説をたて、2週間ほど前から指導しています。(電話で)
これは力の問題ではなく、使い方の問題なので掴めれば早いはずだと思っていたら、昨日1着とりました!指導して2場所目でもう変化が出ました!
上半身と下半身を「つなげるべきもの」と「つなげないもの」の使い分け!これがパフォーマンスの上手い下手と直結してます。
野球人向けにいえば、遠投は強いけど、ランダウンプレーで走りながら投げるのは下手くそで外野に回されているあなた・・・
この辺の理解が足りなかったんですな・・・
今回、この「味噌汁ネタ」を取り上げたのは、一般の方にも
「味噌汁こぼしていませんか?」なんてアプローチは面白いかな~と考えたからです。
相手の心に火を付けなきゃ運動指導なんて絵に描いた餅です!
相手が実感の持てる表現の引き出しを増やしておくのは重要ですよね!
結構、サービスなネタのつもりです。
まずは明日の学食で試すべし!
ただし、私はオープンキャンパスで体幹の重要性のネタにするつもりだから先に言っちゃダメよ(笑)
こういうのをやってて「これ凄いですね!」とニイくんの目が輝くようになってきました!
こういう意味を分かるようになったのは、現場を踏んできてる証拠です!
さすがニイ!PT学科で揉まれているだけのことはある!
この感覚を持って、あと1年あるのは大きい!
卒業してから悔んでいる竹ちゃん・藤くんの分まで色々やりましょう!(笑)
こういうの面白いですかね?