4月某日
岸和田競輪場で行われた、震災復興イベントに参加する。歴史的に競輪は戦後の復興に大きく貢献したそうだ。そして今こそ、しっかり競輪にいくことが復興に役立つということで学生さん4名と出陣した!(そして私はしっかり貢献しました!負けたのではない!)
さて・・・いよいよ授業が開始された・・・
私は4学年に授業があり、学生さんの変化を感じながらコミュニケーションができる喜びがある!(非常勤だとこうはいかない)
関係が上手くいっているのであれば、学生個人の個性を把握しながらじっくり付き合えるといえるが、逆にいえばこっちの性格などもバレてしまっているので、マズイ関係になってしまった時には15回の授業だけでリセットできないという恐怖感と隣合わせでもある。
というわけで、私は学生さんとのコミュニケーションに関してはかなりハラハラしている方なのかもしれない(ビビってるとも言える)
最近の学生さんはコミュニケーション力が無い・・・
なんて言おうと思ったが、考えてみたら私が学生の頃あたりから始まった気がする。
どうも『個人のプライバシーの尊重』という言葉の解釈を間違えて、「自分を出さない事(バレないように)」がカッコいいみたいな風潮が強くなってしまっている気がする。
あと「謝ったら負けが世界の常識」みたいなものが、広まったことも私は一因があると思っている。
例えば・・・「交通事故で相手の車とぶつかった時には先に絶対に謝ってはいけない」なんてのあるじゃないですか。
「なぜなら、負けを認めたことになって裁判や交渉で不利だから」ってやつです。
私はこの理屈にずっと違和感を感じそして実行できてない(汗)
そんな事言ってると「甘いよ、そんな事言ってたら、弱みに付け込まれるよ」と言われてしまう。
「人は弱みに付け込んでくる」って、これの前提にたったらそりゃ~コミュニケーションなんて言ってられませんわね。
そりゃ~無表情にもなりますわね。
『組長は騙されたことが無いからそんなユウチョな事言ってられるんだ』というご指摘はかなりもっともだと思う。
本当に私は人に恵まれていて騙される経験が無いのかもしれない。
(というより騙されているのに気づいてないだけかもしれない、まぁいいやそのセンサーは鈍感でも知らぬが仏で 笑)
今の学生さんがコミュ力(コミュニケーション力)が無いというのが深刻な問題になっているそうだ。
私はそれは学生の能力が低いのではなく、これらの世間での現在の常識と言われる空気がどんな経緯で出来あがっていったのが知らずに、項目だけを聞かされているからではないかと考えている。
なにか大きなお互いのズレがあるように思えて仕方ない。
というわけで、ちょっと冒険的な企画ではあったが、先日、NHKで放送された爆問学問「東京外大SP」という学生と爆笑問題と「コミュ力」について激論する番組を3年生と4年生のそれぞれの授業で視聴しそれを元に意見を交わすことを試みた・・・
いつも無表情でコミュニケーションに興味が無いのではと思われた学生の反応は果たして・・・
凄い反響であった。
皆が静かながらも食いつくように映像を見入っている熱気を感じた。
学生さんからの書いてもらったコメントはそれは熱いものでした。
皆、コミュニケーションを取りたい気持ちはあることが確認できた。
幸い、振替授業で2日連続で(金・土)とあったので、金曜にもらったコメントを土曜に発表することができた。
それを元にした私の意見にも真剣に耳を傾けてくれました。あんまり真剣に聞いてくれるもんで、その気になって語りすぎて喉が潰れました(笑)
「東京の優秀と言われる大学生も同じ事を悩んでいる事を知り、さらにクラスのあいつも同じ事思ってたんだ・・・悩んでもいいんじゃない」
これが分かった事がとてつもなく大きかったようです。
大きな一歩と思いました。
ここを一押ししてやれたら、試験だろうが、仕事だろうが勝手に大きく飛躍できそうな学生がウヨウヨいます。