8月27日
星林高校の指導にいく
現在、私はトレーニングを指導する上でこころがけてみていることがある。
それは、「トレーニングをする際に頭が野球から離れないようにする」ということである。
どういう事かと言うと、これまで私は、
「ハイ、ここからが私の時間です。野球と切り替えて力を出してください」という感じで、トレーニングの時間を設定して行っていた。
・・・が、
どうにもトレーニングが野球に繋がってこない・・・
どうしたもんか・・・ と色々考えていたら、とある本に
「頭が切り替わってしまっている状態で、いくら筋力トレーニングをしてもそれはただの運動であり、パフォーマンスに生きるトレーニングにはなりにくい」という説を読み、妙に納得した。
確かに、野球をやっている時の緊張感が筋力トレーニングであるかと言えば、肉体的にはきつくても頭は気軽なもんである。
「やればいい」のだから・・・
トレーナーとして用意するプログラムは「やればできる」ものである。
しかし、スポーツの場面では「やっても相手との関係でうまくいかないこともある」のが普通であり、そこが楽しいところでもある。
こんなことを考えてたら、その辺りにトレーニングが試合結果につながるかの境目がありそうな気がしてきた。
また、 私だけかもしれないが、トレーナーの気持ちとしては、どうしても「専門性を見せたい」という気持ちがある。
だから、野球とは切り離してトレーニングをすることが、「存在感」につながると思ってた。
しかし、それは選手に「あ~今からトレーニングの時間だな」と野球から頭を切り離すことにもつながっていたのではないかと考えた。
リフレッシュしてやった方が筋トレの成果も上がるのでは?
という考えもあってやってたが、スランプやケガのリハビリ中ならまだしも、積極的な前向きトレーニングとしては合理的でないのかもしれないと考えた。
というワケで、選手には「野球をやってる」と思わせながら、実はこっち側(指導者)としては「筋トレをやらせている」というような設定を編み出してみようと考えてみた。
写真はその一例。
野球人なら、「なんだよ、ただのファーストの練習じゃね~か」となりますが、私としては、トレーニング種目で言うところのフォワードランジであり、多方向にランジ動作をさせてますのでマルチランジをやらせているつもりです。
これをテニスボール使って、ランジと言ってやったら選手はトレーニングとして淡々と行います。
しかし、ファーストがベースに片脚つけて伸びて捕球は野球として行います。
届くか届かないかはプレーのレベルそのものになります。
こんなこと言ってると、「なんだよ、じゃあ野球やっとけというだけじゃないの?」となりそうですが・・・
そこは、専門家ならではの目の付けどころがあるはずだと思ってます。
必要な動きを引き出したり、筋力をつけさせるトレーニングを野球で条件設定できるような・・・
・・・と、ここまで書いておいて
「ヨシ!俺もやってみよう」と思った学生さんに注意!
プレーそのものに負荷をかけるやり方は、実はケガの危険も非常に高いから要注意!(しかも大ケガになりやすい)
だから安全に必要な筋力をつけるために筋力トレーニングの理論があることを忘れないように!
無理に冒険的なトレーニングをしないように!
さて・・・
昨年のエース中西くん(帝塚山大1年)から電話がきた 秋のリーグ戦は、開幕戦の先発を務めるという。
入学早々に戦力として投げまくり、さらに2部落ちするという濃厚な経験を積んでいる彼の野球もナカナカ面白い(笑)
奇しくも、開幕戦は星林の新人戦初戦と同じ29日!
どちらも巻き返しの秋にしたい!