学生さんが教員に対して言う(思う)定番の文句に
「エラそうだから嫌い」 というのがあります。
私の時もそうでした。
私のいた体育学部なんて、先生方は「世界レベルの競技者、もしくは指導者」だったりする人がゴロゴロいますが、
「あの先生は自分の自慢ばっかりで偉そうだからイヤだ」 などという同級生の話をよく聞いたものでした。
私は全く共感できない学生でした。
「結果出してるんだからスゲ~だろ~よ!」と思っていました。
むしろ彼らが嫌がっているような話は私にとっては反対に
「そういう話が聞きたくて来てるんですよ~!」という感覚でした。
もっといえば、
「結果出してる先生に対してエラそうに!などと評価できるお前はどんだけエラそうなんだ?」
などと思っておりました。
なぜ、そんな事を考えたのかと言いますと、
「お前は先生に可愛がられていいよな~」などと言われるたびに
「ハテ?自分は何をしたんだろうか?」などと思っていたのですがこのあたりの感覚だったのかな~なんて思い始めたからです。
これを「素直な心」などと言うつもりは全くありません。
ただ、「結果出した人はスゲエ!」というシンプルな感覚だけなんですが・・・
それで「もっと聞かせてくれ~!」となるのってそんなに特別なことではないと思うんですがどうなんでしょ?
さて・・・そんな思い出と共に考えたことがある。
「先生ってエラそうにしてくれないと困るのではないか?」ということだ。
どういうことか・・・?
「相撲取り」みたいに見るからに「その道の人」と分かるようなものならともかく、知的技術者みたいな人がその辺を歩いていて果たして「この人は凄い人だ!」なんて分かるわけがない!
うちの大学でいえばK岩先生という方は鍼灸の業界でとんでもない実績のお方であるのだが、その辺を短パンで歩いているようなオッサンで、まるでオーラがない!(・・とkiyoくんが言っていた)
・・・でそのオッサンが打つ針を見た時に「こりゃすげえ!」と思えるならすでにその人もそれなりに勉強している人なはずだ!
素人には何が凄いのかは分からない。
その先生の凄味が分かるようになるには本人のレベルも必要なはずだ。
「偉そうにしてない人の価値を見抜くのはナカナカ難しい」
というワケで、相手が黙っていても「この人のこの技術は凄い!」などと判断できるレベルにあるならば自然体でいいのだが、
相手が全くの初心者である学生の場合は、
「俺はエライんだからとりあえず言う通りにやれ!」
ということでエラそうにでもしてくれないと、誰の話を聞いていいんだか学生も迷うのではないかな~なんて事を考えた!
もっと言えば、学費を払っておいてから
「俺は大してエラくないから」
なんてされた方が「なんだよ金返せ!」ってことになるのではないかな~?
なんて思った。
したがって、教員は相手がまだ自分の技術や理論を判断するレベルに無い時には自分を脚色することも大切なのではないかと思う。
「仕事としてエラそうにする」
ことは大切なのではないかとも思う。
そりゃあできれば、自分はシレ~ッとしておいて周囲から「あの先生は凄い人なんだよ」などと言ってもらって聞いてもらえる体制ができれば一番ありがたいのだが・・・
だから、「エラそう」にしたくなければ、教員皆で「あの先生はすげえ~」などと回しあえば万事解決するのではないか・・・とも思っている。
学生も「この大学はスゲ~先生ばっかりだ!」となって満足度もアップするのではないだろうか!
これを騙しているなどと言うなかれ、「スゲ~先生ばっかりに教わってて満足」と思ってする勉強の方が成果が出そうな気がする!
『エラそうにしている先生はむしろエライ!』
「ということはU先生は非常に素敵な先生なんですね!」
とI井くんが言っていたがその通り!(笑)