12月15日恒例の熊取町民対象の運動指導を行った。
今月は、学生さんによる実技指導とした。
バレエ経験者による『バレエコーナー』、
大将君による『チェアエクササイズコーナー』、
そしてミゾバタくん(右2人目)とニシちゃん(右端)による『股関節エクササイズコーナー』
の3部門をつくり30分づつでローテーションした。
反省会で、いつもは笑顔のニシちゃんの顔が引きつっている。
「前回と違ってすごくやりにくかったです、雰囲気が作れなくてセリフがスベッってばかりで逃げ出したくなりました」
実は彼らがこの指導をするのは今回で2回目である。(月に2回、隔週で行っている) 前回は同じ内容でウケも良かったので今回も上手くいくだろうと思っていたのだが、ウケるはずのところで相手の表情が変わらないためドンドンと「どツボ」にはまっていった。
その心情は私も感じ取れた(笑)
「ハイ、みなさん笑顔でェ・・・・」
などと言っても本人の顔が引きつっているのだから和むわけもない(笑)
前回の感想は「人を指導するのって楽しいっスネ~♪」などと言っていたが一転して
「あ~もうあんな思いをするのは嫌だ~」 ってなもんであろう。
私としてはようやくこの思いをさせることができたと喜んでいる。
とはいえ、誰にでもやらせればいいか?というとそういうものでもない。
ホントに出来なかったら相手に失礼だし、学生自身の致命傷になってしまう恐れもある。
というわけで、大将君、ミゾバタくん、ニシちゃんは、 他の学生の手本となるように「痛い目」に遭ってきてもらうことにする(笑)
相手が変われば反応も変わる。
そして、自分で「今回もいけるべ~」と過信していると思わぬリズムの崩れに対応が遅れる。
最初のつかみでつかみ損ねたリズムの崩れを取り戻すのはナカナカ厳しいものである。
私はこういったリズムが合わない時に助けになるものこそ、日ごろの専門的な勉強であると思っている。
うちの学生は一般の人が知らない身体のことを学んでいる。
しかも、人間である以上、身体は絶対にあるから皆に必要なネタである。
ということは本学の学生は『極上の話のつかみのネタ』を学んでいることを自覚すべきなのである。
「いや~私は組長みたいに面白い話できないから」とか言ってる場合じゃないのである。
そう思えば授業はネタを拾う贅沢な時間なのだ!
こうやって人前に立ってスベル経験をすると、ちょっとやそっと怒られたり辛いことがあっても「あれに比べりゃマシだ」と強くなれる。
そして、他人の話をもっと聞きたくなる。
普段の生活で発見が増える。
あと教えている人の気持ちが分かるから、どんな表情をされると嫌か?とかも分かり反応が良くなる。
一肌脱いでくれている人の気持ちを察することができる。
何も考えていないようで実に細かく心配りしている人に気づくことができる。
教員を手玉にとることができるようになる(笑)
さて・・・
なぜ、今回ニシちゃんは同じネタをやったハズなのに前回と違って、つるんつるんとスベリまくり、地獄のどん底を味わうハメになったのだろうか?
油断して横柄になったとかでしょうか・・・?
そんなんじゃないんです
実はニシちゃんもミゾバタ君も成長したからなんです。
前回は自分のやるべきネタを披露することのみに集中し台本と自分にだけ意識が行っていたので相手の反応を見る余裕なんてなかったんですね。
で、今回はネタは身体に染み付いているので相手に目が行くようになったんですね。
相手の反応を見れるようになったんです。
だから、『もっと相手に伝わるやり方があったんじゃないか?』という、自分の努力ではなく結果にこだわれるようになったんです。
これって大きな進歩だと思います。
この気持ちを味わってようやく勉強がスタートだと思います。
それにしても、空気が凍って困った時の大阪の明るいオバチャンは助かりますな~
あ~ありがたい(笑)