傍から見ているフォームと、本人がやろうと思っているイメージって違うことが多いものです。
写真を見てその形を「作ろう」とすると、「形」はマネできても、力の入り具合は違っていたりします。
たとえば、このブログを読んでくれている方は、パソコンやスマホで見てくれていると思いますが、その様子を傍からみたら「微動だにせずに画面を見ている」と分析します。
「軸が決まってる」とか「体幹が~」なんてのもあるかもしれません。
そしてそのフォームを真似しようと、姿勢を固定するために「体を固める」力の入れ方をしたらどうでしょうか?
それって正解だと思われますでしょうか?
これを読んでくれている方は、読んでいるときに何もせずに画面が見やすいように「動いていない(何もしていない)」だけではありませんか?
何もしていない・・・つまり体におまかせ
この部分に気づくのがけっこう大きいといいますか、投手のスランプってだいたいが
「不安になっていろいろやりすぎる」
ってところに尽きると思います。
それに比べて日本の投手って何をやらせてもうまそうないわゆる「運動神経のいい」感じの選手が多いですよね。
(ちなみに運動神経という言葉は一般の人が言うのと、体育学の専門家が言うのは違うのですがここは一般向けのブログなのでひとつよろしくお願いします。わかっておりますので)
これは聞いた話でありますが、ポジションを決める年齢・・・つまりジュニアの時期の野球のシステムの違いにあるそうです。
反対に投手には少々ドンくさいような選手がなることが多いそうです。
確かにそういわれてみれば、投手はぎこちない動きの選手もいますが、内野手に関してはアクロバティックなとんでもない運動神経のプレーをする選手が多いですよね。
・・・・ということは、アメリカの投手フォームに関する理論は微妙な感性を必要としない「ドンくさいヤツ」でもできるような指導が確立されているのではないかと推測しています。
「ここのところで少し膝を曲げて、内側を意識して、ためて、のっけて、
ひっこめて~ あっちを閉じて、こっちをまわして、割って、残して、乗り込んで~ ・・・で打たれるな、フォアボール出すな」
・・・って
・・・こんなこと考えながら体なんて動くわけないですよ、相手との勝負の前に自分に負けてしまいます(笑)
あの大雑把なアメリカ人がやってるわけがない!
勝手にこっちが分析して難しくしているわけです。(そういうの楽しいですけど)
おそらく、試合で勝ち残っている投手は投げ方をかなりシンプルにして、
あとは対戦相手に神経を向けていると思います。
だから飽きないのだと思います。
ちょっと話を一回そらしますが、私は健康運動の指導者としてウォーキングを指導したりしております。そして、関西医療大学には理学療法学科(PT)もありますのでその学生の勉強していることなどを聞いておりまして感じることは・・・
「スムーズに歩けるってナンテすごいことなのだろうか!」
ということです。
何も意識しないでもスムーズに歩けるというのは、自分の意識では
「何もしてなくても」
実は体のほうは脳神経から筋肉、骨、心肺機能などなど凄まじい連携プレーが行われているということを知ります。
ひとつでも壊れたらもうスムーズに歩けません。
酔っ払ったら(脳が麻痺)まっすぐ歩けなくなることからもわかりますよね。
奇跡の連携プレーです。
そのリハビリを研究されているのがPTさんなのです。
色々なセンサーがフル活動して歩いているわけです。
「スマホ見ながらでも歩ける」ってすごいですよね(笑)
たとえば、冬の道路が凍って足元が滑りそうな時も「滑りそうだ」ということを神経のセンサーが察知して大きな動きをしないように加減して歩きますよね・・・
こういうのは、歩くロボットを開発した技術者の苦悩のエピソードなんかを読むと人体のすばらしさを再認識します。
自分の体の機能をもっと信じて「からだに任せる」ことができたらいいのではないかと・・・
「歩くように投げたいな」
私はこんな状況を見て投手指導へのひとつの仮説を立てました。
「足元がふらふらしてたら、転ぶのが怖くて腕を思い切り振らないようにするのでは
ないか?」
と・・・脳神経の高い機能として「腕の振りを引き止めている」のではないか?
足元がツルッとすべりそうだったり、ぬかるんだマウンド(雨の中とか)で思い切り腕は振りにくいのではないでしょうか・・・
それをセンサーが感じてセーブするのではないかと・・・
「もっと腕を振れ!」
と言いたくなるような状態の投手に
「腕を振れ!」は多分違うだろうな~というのはそういうわけです。
「腕を振るのが怖くなる要因があるのではないか?」という仮説から探ってみるのも面白いのではないかと・・・
というわけで、現在指導したのは安定した下半身の使い方・・・・と、その言葉だけだとまた誤解を生むので、机とか椅子とかの脚の作り方といいますか、
どう体幹に当てたら安定するか?をテーマにやっております。
「竹馬」みたいなもんです。
しかし・・・
それにしても、選手にシンプルにやらせるためには指導するほうに随分とウンチクがいるものですな~(笑)
さて・・・今回
悪ふざけを企んでおります。
よくトップアスリートに色々なジャンルの専門家が10人ついた~なんて話がありますが・・・
これをうちの若手職員や学生でやってやろうかと・・・
名づけて
チャレンジ企画
「プロ野球選手育成体験実習」
こんなもんやっている大学はまずありません(笑)
プロになるような高校生は学校とのしがらみ取り巻きが多かったり、本人が天狗になっててメンドクサイシ。
プロの出るような大学はこれまた敷居が高いです。
社会人もそうです。
そう考えると今回の新潟アルビレックスの中西啓太投手はホントにちょうどいい(笑)
メディカルコンディショニングトレーナー
中西先生!(同じ苗字であります)
その上、星林高校野球部ラインであります。
これは心強い!
ボディコンディショニング担当
ヘルスプロモーション整復学科4年 TATSUYA(写真右端 ツタヤじゃね~ぞ)
ブルペンキャッチャー担当 シノミ~(右端 はり灸・スポーツトレーナー学科1年)
ピッチングアシスト担当 TOMO(はりスポ1年)
とりあえずまだまだいますが今日はここまで・・・・
・・・・とかいうとこの人が泣き出しそうなので(笑)
記録・映像担当のヒロムくん
さて・・・・
「そんなにデカイこと言って指名されなかったらどうするんだ?」
なんて声が聞こえてきそうですが、そのときは
「ダメだったな~ 笑」
とこれまた楽しいエピソードになるだけであります。
私はこれまでさんざんズッコケていますのでこんなくらいは屁でもありません(笑)
しかもここは大阪であります!
(私がこんなこと言う日がくるとは思いませんでしたが 笑)
若いうちはでっかいホラでも吹いていこ~う!
当たったらでかいぞ~
学生時代に「プロ野球選手を育てた実績」を作っていけ~
また報告をしていきたいと思います。