『勝利至上主義』
この言葉は、特にスポーツのクラブ活動などの議論で多く出る。
『勝つために何をしてもヨイ!勝つためならなんでもする』
こういう姿勢に対して
「それは素晴らしい!どんどんやってくれ」
みたいな事はあまり言ってはいけない風潮になっている。
その手の事件が起きたときのネットでの炎上っぷりたるや、
勝利至上主義に対する非難轟々である。
ただ、オリンピックなんかでいえばやっぱりメダルを取ったからこその注目だったりして、やっぱり勝利してナンボであることをつくづく感じる。
さて、オリンピックも終わりチラホラ野球の時期みたいな雰囲気である。
選抜甲子園の話題もチラホラ新聞に出てくるようになる。
甲子園といえば勝利至上主義の集大成のような大会で、
むしろスガスガしい(笑)
さて・・・
勝利至上主義は是か非か?
というテーマを、
ここは一つ『野球』のみに話題を絞っていきますと、
実は野球は
勝利至上主義でなければいけません。
「俺の野球は人間教育だから」(byワタシの中学の監督)
と語る指導者は多いのですが、
教育の中ではルールを守ることを教えるというのは大きな柱の一つだと思いますがその点でいくと・・・・
すいません2006年ので(汗)これ確か市販された初めてのやつだったんのです。
ネタにするところは変わってないと思うのでお許しを・・・
野球規則1・02
『各チームは、相手チームより多くの得点を記録して、
勝つことを目的とする』
・・・と、ルールに明記されているのであります。
ちなみにホームから投手の方向は東北東に向かっていることが理想とも書いてあります。(写真 左から2行目)
そう、野球をやる以上は勝利を目指さねば「ルール違反」なのであります!
こういう風に書くと、ワタシの中学の監督はこのブログを読んでおりますので、
「そうだろう、俺の指導は教育的だっただろう?」
と思っていそうですが、
この先生は、試合中に
不利になるとすぐにキレてサジを投げてしまっていたので
ルール違反だったということになります。(笑)
まぁ、ここでいう勝利を目指すは「八百長すんなよ」という意味でしょうから、勝利へ過熱することへのつもりではないと思いますが・・・
それだけ八百長があったということだと思います。賭け事にしやすいですし(笑)
それはさておき・・・
野球のルールブックってけっこう面白いので買ってみると暇つぶしと話題づくりにいいですよ。
野球好き同士でクイズも出せますし。
チームを指導していてイマイチ面白い話のネタが無いという方は、ここからクイズを出せばかなりネタがありますし、楽しいミーティングの題材としてはもってこいかと。
さて、ネタにするつもりで取り出した本でしたが・・・
これって何か不思議な話だな~と思ったのが
この2006年のブックの前書きの文章・・・
そうか~
この年は
2段モーション禁止にした年だったのか~
特筆すべきは・
・・・とかなり力んで書いている。嬉しかったんだろうな。
この文章を12年後の
2段モーションが解禁
になった年に見返すとは・・・・
これたまたまですよホントに
なんという偶然
これ、なんだかすごくないですか?(笑)
「プロ側の英断に心から拍手をおくりたい。プロが青少年に与える影響は計り知れないものがある」
・・・と書いてあります。
これを書いた方は今頃なにを思っているのだろうか・・・
などということに思いを馳せると涙が出てきそうである。
こういう無念って色々な面でありますでしょ。
年季を重ねている人ほど思うものがあるのではないでしょうか・・・
まぁ、プロが影響を与えなくなったからまぁいいか(寂しいけど)
・・・っていう問題でもないですけど
そして、ワタシ、これまた泣ける文章に出会いまして・・・
審判員に対する一般指示
というページがありまして・・・
いくつか抜粋します
「審判員は、競技場においてはプレーヤーと私語を交わすことなく、またコーチボックスの中に入ったり、任務中のコーチに話しかけるようなことをしてはならない」
「制服は常に清潔を保ちしかも正しく着用し・・・」
「提訴試合にもなりかねないほどの悪い事態が起こった場合、
その事態の解決を回避したという非難を受けるようなことがあってはならない。
常に規則書を携行し、紛糾した問題を解決するにあたっては、たとえ10分間試合を停止することがあっても、よく規則書を調べ、その解決に万全を期して、その試合を提訴試合あるいは再試合にしないように務めなければならない」
つまり最後まで逃げずに解決に向けて努力せよと・・・
「審判員は競技場における唯一の代表者であって、
強い忍耐と、よりよい判断とを必要とするような
つらい立場におかれることがしばしば起こるが、悪い事態に対処するにあたっては、感情を棄てて自制することが一番大切である。」
「審判員は自己の決定について、誤りを犯しているのではないかと疑うようなことがあってはならないし、またたとえ誤りを犯したとしても、
埋め合わせようとしてはならない。すべて見たままに基づいて判定を下し、ホームチームとビジティングチームに差別をつけるようなことがあってはならない」
いや~「さっきの分、こっちで帳消しね」なんて思うことあるもんな~
なんて温かい文章でしょうか・・・
下手な自己啓発本より元気をもらえます。
「誰にも言えず、聞いてもらえずツライ時もあるだろう!
でも、それが修行なんだ!
どんな時でも下を向いたら判定できない!
前を見てがんばろうじゃねえか!」
・・・なんて言う風に読めませんか
「最後に、審判員は礼儀を重んじ、しかも公平にして厳格でなければならない。そうすれば、すべての人々から尊敬される」
これ・・・
選手やるより審判をやるほうが教育効果高くないですか?(笑)
人間力を高める具体的な訓練として野球の審判をやるのがとても効果が高いように思う・・・人間の本性をまざまざと学ぶことができる。
多分、日頃社会的には立派な人とされている有名監督も審判に言わせりゃ「あの人がよくいうよな~」なんて思っているんだろうな・・・
もちろん、それは口に出さないでしょうけど。
好き嫌いがジャッジに影響したとされたらマズイですからね。
『審判道』のTシャツ作ったら売れそうだ(笑)