雨の降るブルペン(投手のところと捕手のところは屋根があります)
右にいるのがワタシでございます。
何をしているかというと・・・
ピッチングフォームの動画を撮っておりました。
あいにくの雨になってしまったこの日は
関西医療大学のトレーナー志望の学生の育成のために定期的に通うことになった社会人野球のチームの練習に行ってきました。(赤いビブスが学生です)
この日も、優しく受け入れてくれました。
今回は、ハイスピード映像(スロー映像)を撮れるカメラを持って行きまして、
野球トレーナー志望学生への教材製作の協力をしていただきました。
いや~ワタシ・・・
ブルペンというものに、なんとも言えない思い入れがあるのです。
ワタシも随分とブルペン捕手を勤めましたので・・・
思えばそこでの経験がそのあとの人生に大きく影響しているような気がします。
性に合っていたのかな(笑)
面白いんですよ。投手という人種にも色々います。
ブルペンというのは人目につく陽の当たる場所ではないのですが、
そこでの人間模様というか、
そこで人知れずもがいている男のドラマがあるのです。
なかなかカッコいい写真を撮ったのはシノミヤカメラマンでございました。
彼も捕手でございます。
企業の採用はブルペン捕手を採用しておけばまず間違いありません(笑)
どんな人間とも合わせます、受け止めます(笑)
その後は動画をもとにピッチング談義
投手はことピッチングに関しては純粋です(笑)
それまで、寡黙なタイプやマジメ風、反対にオチャラケ風など色々あっても、
ピッチングに関して・・・
「自分が納得するボールを投げるためには・・・」
ということに関しては本当に純粋です。
ちなみにこの写真の二人は共に甲子園出場投手であるそうです。
そのクラスであればこその課題もあるので、
こちらとしては
「やる気」みたいなものから神経使う必要がないので、
シンプルに技術論を語れるのが楽しいところです。
その辺は高校生や大学生とは違うところです。
まずは自分の動きを見てもらった上で
「どうかしら?思っているのと違いますか?」
なんてなところから始めます。
このクラスになると身近な現実的な存在としてプロでバリバリ活躍している選手も知っているから
「目標地点は知っているが、俺はそこにあと一歩足りない」
という自覚もありますので
「何が足りないのかを具体的に知りたい!」という気持ちが強いです。
ですから、思い描く理想はすでにあるわけです。
それに目がけて自分なりにやっている日々なわけです。
・・・で、自分の動きを動画で見て
「思っているのと全然違いました、どうしたらいいですかね?」となったら
「それに関しちゃこういうのあるよ」
という順番でいきます。
「腕を振っているつもりだろうけど投げていてスカスカしてないかい?」
なんて質問から始めてます。
「言葉にできなかった違和感をよくぞ感じてくれました。」
と思ってもらえたら投手からは信用されます。
ワタシに対しての目の輝きが変わります。
下半身を使って投げているつもりでやっていることがかえって、力が抜けてしまっている感じがしませんか?
ということで、投球の中での軸足の
「使わないことが使っていることになる」の話をしていました。
「納得できます、ちょっとやってみます」と喜んでくれました。
こういうのは、投手として悩んでいくと「やるであろうこと」という内容があって、それも塩加減みたいなところがあって、ちょうどいいとバッチリ美味しいのですが、入れすぎるとカラダを壊すというところがあります。
なので、ワタシとしては
「あなたは素材が抜群なんだから少しの塩でいいのよ、ソースかけちゃもったいないよ」みたいなアドバイスをさせてもらってます。
もう日が暮れるというのに話が止まりません(笑)
この投手も味のあるピッチングをします。
こんな雨の中のブルペンを眺めていてなんとも言えない安らぎを得ているワタシです。
我ながら変なヤツだと思います。
そら学生はついてこれないよ(笑)
喜んでもらえてヨカッタです。
自分のやってきたことが喜ばれるのはホッとします。
「今度は試合のほうも見に来てくださいよ」と声をかけてもらいました。
また応援する先が増えてしまいました。
ありがたいです。