kokokaramakuruの日記

野球 金魚 競輪少々 思いついたことをビビりながら書くブログ

厳しいとかいる?

久しく更新していなくて申し訳ありません。
新学期が始まり大変にありがたいことに沢山の授業コマ数を頂きまして、
毎日、授業をさせていただいております。

大学の授業といいますのも色々ありまして、大学の授業を受けたことのある大人の皆さんは
「あれってそんなにエネルギーいるか?」という授業を受けてきた方もおられるかと思いますが、私の場合は漫談調といいますか、ラジオの生中継的な感覚でライブ感のある授業をしているといえば聞こえはいいですが、恐ろしく自信のない学生さんが多い状況の中で、せっかく入学してくれた学生を逃がさない(やめさせない)ためになんとか励まし系の話をせざるをえない状況からエネルギー大放出でやりますものでクタクタになっております。

野球で言えば素振りが一番きついというように、現代のスマホまみれの無表情学生にむかってアツイ話をするというのはけっこうなくたびれ感があるものなのですが、誰かは聞いているハズと信じてムキになってやっております。

先日、私が大阪に来たてのころの学生さんで現在は女子バスケットボールのチャンピオンチームのトレーナーを務めているYさん(下の写真右端)がわざわざ挨拶に来てくれたので
「これは幸い!」とばかりに私の授業にゲストとして出演してもらった。
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この授業はこの4月に入学したばかりのトレーナーを目指している学生さんの授業だったのでまさに目標どんぴしゃの先輩の登場とあって学生は目が輝いていた。

私はYさんにお願いした。
「頼むから、トレーナーは厳しいという言葉は使わないでくれ」と・・・

これはどういうことかというと、甘やかしてほしいというわけではない。

「トレーナーは厳しい」とかいう
無責任漠然とした不安を煽るのではなく
具体的にどんなスケジュールでどんな仕事をしているのか?
必要な技術はなんなのか?それを語ってくれればいいから。
というお願いをした。

だいたい同じことにぶち当たっても厳しいかどうかなんてのは人によって違うのだから具体的な話をしてくれればあとは当人が
「それは大変だやめよう」となるか
「まぁそりゃ当然そうだよな!望むところよ!」となるかを判断すればいいと思う。

それを「厳しい」だの「世の中競争だ!」なんて言うのは私が学生時代から言われていることだが、おかげでマジメに聞き入れたのがみな撤退して、
話を聞いていなかったようなズウズウしいのだけが残るというのが現状だと思っている。

それを「そいつが弱かった」みたいな結論にするから進歩してないと思う。

ということでYさんには「どんな生活してんの~?」ということを具体的に聞いた。

朝は5時半にコート(トレーナー室)にいって準備してます朝練でくる若手の対応の準備があるからです」

「それから〇時にこれの準備をして〇時にアレの準備して、この作業してあの作業して・・・」
「難しいと思って迷っているところはこういうところです」ってな調子で淡々と具体的に話をしてもらった。

すべては必要があることのために必要な作業があるというだけのことなのが社会なのだからそれを伝えてやればいいじゃないと思ってやった。

学生たちの反応は上々だった必要なことを聞いて不安になるかと思いきや
「不明だったところがハッキリ分かってスッキリした!やる気が出た!」との感想であった。

不安を煽る戦法ははたしてやる気が出るのだろうか?
自分に執着のある人に対してなら効果はあるかもしれない。

私なんかはひねくれているので
「つまんねえこと言ってねぇでさっさと具体的な話をしやがれ」なんて腹で思って顔は可愛らしい顔してたもんだが、いまどきの学生さんはいかがなものか。

そういや大学院時代に動作解析のためにパソコン画面とにらめっこしてたら、となりで生理学の大教授が試験管とにらめっこしていてその教授が私に
「そんなことばっかりやってて意味あんのか?」などと冷や水ぶっかけてくるから私もお返しに
先生こそ、毎日そんな試験管ばっか振っててなんか意味あったんすか?」などとやり返したもんであった(笑)

さらには「お前そんなことばっかやってて将来どうすんだ?」などとまた突っ込んでくるから「先生でなんとかなったんだったら俺でもなんとかなりますよ」などと言い返していた。

まぁ、こうやって返してくるから「こいつオモシレ~な」ってことでこの教授にはよく可愛がられた(笑)
偏屈な教授でナカナカ嫌われていた教授であったが、私はこういう偏屈な教授は大好物であった(笑)

まぁ、この教授がある日、非常に親切な感じで
「おうアイザワよ、ちょっと協力してくれね~か?」というから
「あぁ、いいっすよ何すんですか」
「カンタン♪カンタン♪、かるくこの上で走ってくれ」とトレッドミルの上でガスマスクをして走った。

「まぁそんなもんなら」と思って安請け合いしたが私もその不気味な親切さにまで神経がいかなかったのは不覚であった。

走り始めて10分、ジョギングペースで走っていると徐々にペースが上がってきた・・・

「ハァハァ・・・あの・・・教授、僕はいつまで走るのでしょうか?」と走りながら聞いた・・・

「ん?何が?(笑)」と教授の不気味な笑顔・・・・そして次の瞬間

「うん、オールアウトまで(笑)」

ガッチョ~ン!

お~るあうと~  ですと~


やられました。

吐きました・・・


「ありがとな!チャ~ハンとタンメンの大盛りの出前とっておいたから
と笑顔の教授

「この状況で食えるか~い!」と思いながらも食べました(笑)

楽しい思い出です。


おっと、不安を煽る大人への反抗を考えてたら懐かしいエピソードを思い出しました。

こんな時代だからこそ元気だしてやってほしいと思ってやってます。
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このYさんもブログを読んでいるということなので・・・

ありがとうございました。
おかげで学生も私も助かりました(笑)